Azure Active Directoryを使って NextcloudのSAML認証をしてみた ※ 構築手順付き

2022年8月15日掲載

キービジュアル

AzureのkubernetesサービスAKS上で構築したNextcloudを利用する際、AzureのSAML認証を使ってシングルサインオン(SSO)したいとの声がありました。今回、そのニーズを満たすべく、Azure Active Directoryを使ってNextcloudのSAML認証連携をしてみましたので、その方法を紹介します。

目次

  • 初心者向けに、Azure Active Directoryを使って NextcloudのSAML認証を設定する手順をまとめました
  • Nextcloud以外でも同じような手順でAzure AD連携が出来るので是非試してみてください

1.構築手順 - 1. Azure Active Directory設定

Azureコンソール画面にて、【エンタープライズアプリケーション>Azure ADギャラリーの参照】 で 独自のアプリケーションを作成します。

Azure Active Directoryユーザを作成します。

NextCloudのURLを登録しておきます。NextCloudのバージョン違いによって登録するURLが異なりますので、注意が必要です。

識別子:https://k8s2nextcloud.sbcicp1.net/apps/user_saml/saml/metadata

応答URL:https://k8s2nextcloud.sbcicp1.net/apps/user_saml/saml/acs

ここからは、

①SAML署名証明の証明書(Base64)
②ログインURL
③Azure AD識別子

が必要なので、以下画面にてそれぞれ①②③をコピーして、Nextcloud設定画面に設定します。

2.構築手順 - 2. Nextcloud設定

Nextcloudのバージョンによって、①SAML署名証明の証明書(Base64)に登録する内容が異なりますので、Nextcloudの設定画面の注釈を見て設定します。

今回のバージョン:24.0.3では①SAML署名証明の証明書(Base64)に証明書を登録します。違うバージョンでフェデレーションメタデータXMLを登録する場合がありますので、ご注意ください。

3.構築手順 - 3. アクセスしてみる

https://k8s2nextcloud.sbcicp1.net にアクセスしてみます。Microsoftサインインにリダイレクトされます。

認証が無事成功した後、Nextcloudの画面が表示されます。

4.さいごに

今回、Azure Active Directoryを使ってNextcloudのSAML認証連携をしてみました。Active Directoryと連携ができれば、SAML認証対応のみならず、ユーザ登録作業や管理作業はActive Directory側のみで行えますので、より簡単にNextcloudを利用することができます。SMAL認証後、Azure AD上のユーザがNextcloud側上でも表示されます。

またNextcloudと限らず、SAML認証対応しているアプリケーションの場合、基本同じやり方でAzureADで認証連携が可能なので、SAML認証連携によるアプリケーションを構築したい場合は、本記事を参考にしてみてください。

 

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