Weekly Google Cloud アップデート情報 - 2024/10/1 ~Gemini in Looker 機能がパブリックプレビューで利用可能~

2024年10月1日掲載

Weekly Google Cloud アップデート情報

皆さま、こんにちは。

Weekly Google Cloud では、今週もGoogle Cloudのプロダクトアップデート情報をお届けします。

先週 (2024/9/20 - 2024/9/26) の主な Google Cloud(旧 GCP)のアップデート情報を紹介します。

* この記事の引用元:Google Cloud リリースノート

目次

今週の注目のアップデート

Looker

Gemini in Looker の以下の機能がパブリックプレビューで提供されています:

Looker visualizations をカスタマイズ

Visualization Assistant を使用して、自然言語を用いて Looker visualizations のカスタムフォーマットオプションを生成できます。

LookMLの生成

Geminiアシスタントを使用して、自然言語プロンプトに応じた LookML コードの提案を生成します。Looker IDE で、Help me code アイコンをクリックすると、LookML プロジェクトでのディメンション、ディメンショングループ、およびメジャーの作成に Gemini アシスタントを使用できます。

これらの機能をアクティブにする方法の詳細については、Administer Gemini on your Looker (Google Cloud core) instance をご参照ください。

AI と機械学習

Generative AI on Vertex AI

Gemini 1.5 Pro (gemini-1.5-pro-002) と Gemini 1.5 Flash (gemini-1.5-flash-002) の新しい安定版の一般提供が開始されました。

これらのモデルは、以前の001バージョンよりも幅広い品質向上を実現しており、特に以下のカテゴリーで顕著な向上がみられます:

・事実性の向上とモデルのハルシネーションの減少

・RAG ユースケースに関するオープンブックな Q&A

・正確に指示に従うこと

・国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、日本語、ロシア語、中国語など102言語での多言語理解

・SQL 生成

・オーディオ理解

・ドキュメント理解

・長いコンテキスト

・数学と推論

以前のモデルバージョンとの違いについての詳細は、Model versions and lifecycle をご参照ください。

 

Gemini 1.5 Pro と Gemini 1.5 Flash は、function calling を使用したマルチモーダル入力をサポートするようになりました。この機能はプレビューで提供されています。

Vertex AI プロンプト オプティマイザーは、選択したモデルから最高のパフォーマンスを引き出すために、最適な指示と例を使用してプロンプトを適応させます。この機能はプレビューで提供されています。

詳細については、Optimize prompts をご参照ください。

Gemini 1.5 Pro および Gemini 1.5 Flash Tuning が利用可能になりました。

gemini-1.5-pro-002 や gemini-1.5-flash-002 の最新のモデルを使用して、テキスト、画像、オーディオ、ドキュメントのデータタイプで Gemini をチューニングできます。

Gemini 1.0 のチューニングはプレビューのままです。

Gemini のチューニングに関する詳細は、Tune Gemini models by using supervised fine-tuning をご参照ください。

 

最新バージョンの Gemini 1.5 Flash (gemini-1.5-flash-002) と Gemini 1.5 Pro (gemini-1.5-pro-002) は、処理中の全てのクエリ間でオンデマンド容量を配分するdynamic shared quota を使用しています。Dynamic shared quota は一般提供されています。

 

Controlled generation の一般提供が開始されました。

Controlled generation では、モデルの出力フォーマットを指定することができます。

主な特長は以下の通りです:

・モデルの出力を、事前定義したスキーマに沿った形式(JSON、XML など)で生成することができる

・出力フォーマットを指定することで、後処理なしでデータ抽出・処理が容易になる

・モデルの出力に制約を課すことで、要件に沿った出力を生成できる(例:任意のラベルではなく、事前定義したラベルを使用)

Controlled generation を使うことで、アプリケーション開発にAIを統合することが容易になります。

 

Llama 3.2 90B モデルは、Vertex AI にてプレビューで利用可能です。Llama 3.2 90B は、開発者が最新の生成 AI モデルや、イメージ推論などの Llama の機能を使用するアプリケーションを構築し、デプロイすることを可能にします。また、Llama 3.2 は、オンデバイス アプリケーションにとって、よりアクセスしやすくなるよう設計されています。

詳細については、Llama models をご参照ください。

Vertex AI Agent Builder

gemini-1.5-flash-002/answer_gen/v1 モデルは、回答生成のために利用可能です。このモデルは gemini-1.5-flash-002 モデルに基づいており、質問と回答のタスクに対応するためにさらにチューニングされています。

詳細については、Answer generation model versions and lifecycle をご参照ください。

 

Vertex AI Search の回答生成のためのプレビューモデルが gemini-1.5-pro-001 から gemini-1.5-pro-002 に更新されました。

詳細については、Answer generation model versions and lifecycle をご参照ください。

データ分析

BigQuery

スケジュールされた時間にコード アセットを順番に実行するワークフローを作成できるようになりました。この機能はプレビューで提供されています。

Cloud KMS Autokey を使用して、顧客管理暗号化キー (CMEKs) の作成と使用を自動化できるようになりました。これには、Cloud HSM サービスも含まれます。この機能は一般提供されています。

 

BigQuery ML は、以下の拡張された埋め込みサポート機能を提供しています:

ML.GENERATE_EMBEDDING 関数を使用して、Vertex AI multimodal embedding large language model (LLM) に基づくリモートモデルを使用し、テキスト、画像、ビデオを同じ意味空間に埋め込むマルチモーダル埋め込みを作成します。

ML.GENERATE_EMBEDDING 関数を使用して、主成分分析 (PCA) モデルまたはオートエンコーダモデルを使用し、構造化された独立同分布 (IID) データの埋め込みを作成します。

ML.GENERATE_EMBEDDING 関数を使用して、行列分解モデルを使用し、ユーザーまたはアイテムデータの埋め込みを作成します。

以下のチュートリアルでこれらの機能をお試しください。

ML.GENERATE_EMBEDDING 関数を使用して画像埋め込みを生成する

ML.GENERATE_EMBEDDING 関数を使用してビデオ埋め込みを生成する

ML.GENERATE_EMBEDDING 関数を使用してテキスト埋め込みを生成する

マルチモーダル埋め込みを生成して検索する

これらの機能は一般提供されています。

 

BigQuery ML は、以下の AI 機能を提供しています:

・BigQuery オブジェクト テーブルからドキュメントを処理するには、以下の操作を行います:

1. リモート モデルDocument AI API に基づいて作成し、使用するドキュメント プロセッサを指定する

2. Document AI ベースのリモート モデルを使用して、ML.PROCESS_DOCUMENT 関数でドキュメントを処理する

Process documents with the ML.PROCESS_DOCUMENT function をご参照ください。

・BigQuery オブジェクト テーブルからオーディオ ファイルを書き起こすには、以下の操作を行います:

1. リモート モデルSpeech-to-Text API に基づいて作成し、使用する音声認識器を指定する

2. Speech-to-Text ベースのリモート モデルを使用して、ML.TRANSCRIBE 関数でオーディオ ファイルを書き起こす

 Transcribe audio files with the ML.TRANSCRIBE function をご参照ください。

これらの BigQuery ML 機能は一般提供されています。

データベース

BigTable

Bigtable では、K 近傍を検索することで、 ベクトル類似性検索を実行できます。この機能は、GoogleSQL for Bigtable Preview の一部として利用可能です。

ネットワーキング

Network Intelligence Center

Network Analyzer で、IP アドレス利用率のサマリー インサイトに追加情報が含まれるようになりました。Shared VPC の場合、Network Analyzer はホスト プロジェクトに関連する全てのサブネット範囲の IP アドレス利用率のサマリーを提供し、サービス プロジェクトのインサイトも提供されています。

詳細については、IP address utilization summary insights をご参照ください。

 

運用

Cloud Monitoring

Cloud Monitoring のインシデント詳細ページのレイアウトが更新されました。関連するインシデントを表示したり、条件が満たされた時系列のみを表示するか、アラート ポリシーが評価した全ての時系列を表示するかを切り替えることができるようになりました。

詳細については、Incidents for metric-based alerting policies、および Incidents for log-based alerting policies をご参照ください。

セキュリティと ID

Identity-Aware Proxy

Identity-Aware Proxy (IAP) および Identity and Access Management (IAM) に認証を委任するための認証ポリシーがプレビューで使用できるようになりました。


詳細については、Use authorization policies to delegate authorization to IAP and IAM をご参照ください。

サーバレスコンピューティング

Cloud Run

ストレージ

Cloud Storage

Cloud Storage 使用ログおよびストレージログを保存するバケットを設定するためには、ログを記録するバケットと同じ組織内にバケットが存在している必要があります。

ログを記録するバケットが組織に関連付けられていない場合は、ログを保存するバケットは同じプロジェクト内に存在している必要があります。

 

今週の Weekly Google Cloud は以上です。

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