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こんにちは、ソフトバンクで公共分野でのDX推進をメインに担当しているソリューションアーキテクトの武田です。
生成AIの活用を教育現場でも活用しようという機運が高まりつつありますが、文部科学省のガイドラインで推進されている生成AIの導入への対応をどう進めるかに悩んでいるという声をよく聞きます。
そこで2回に分けて、教育現場における生成AI活用についての考え方やソフトバンクの取組みを具体的に紹介していきます。どのように始めるべきかを考える一助になれば幸いです。
前編である本記事では教育現場における生成AI活用の課題について紹介します。
後編では、生成AIのスキルを持たない先生でも利用ができる問題作成・テスト・採点ツール「先生AIアシストLab」で、どのように先生の負担軽減を実現 できるのかについて紹介ます。
文部科学省は2023年7月に「初等中等教育段階における生成AIに関する暫定的なガイドライン (PDF)」を発表し、教育現場における生成AIの具体的な活用方針を示しました。
○教育現場に生成AIを導入する目的と意義:
○教員の生成AIスキル向上:
○生成AIを活用した指導方法:
○セキュリティと情報漏洩防止:
○生成AIパイロット校の事例研究:
○ガイドラインのまとめと今後の展望:
また文部科学省は「LEADING DX SCHOOL PROGRAM」において、生成AIを活用した教育のパイロットプログラムを特定の学校(リーディングDXスクール 生成AIパイロット校)で実施しました。
この生成AIパイロット校の実証実験では、教員の負担軽減や生徒の学びの質向上に対して効果があることが確認されています。
文部科学省から示されたガイドラインに沿って、教育現場における生成AI活用の促進や、パイロット校による実証実験の取り組みが進められていますが、いくつかの課題が依然として存在しています。
全日本教職員組合および日本教職員組合が実施した調査結果から、先生の時間外勤務状況についても減ってはいるものの依然高い数値で推移していることがわかります
「月45時間」という国の指針を大幅に超える80時間以上の時間外勤務をしている割合も56%にのぼり、先生の働き方改革が進んでいない現状が明確になっています。
またこの時間外業務の大きな割合を占めるのが教材・テスト作成や採点等の「授業の準備・成績処理」であることが上記資料から読み取れます。
(抜粋)全日本教職員組合による「教職員勤務実態調査 2022」最終集計(2023年)
生成AIの活用は、「教員の働き方の改善」を加速させることを期待されています。ただ現状は生成AIの利活用が定着しておらず、教員の働き方改革にはまだまだ効果があらわれていない状況です。
2024年に文部科学省が実施した「GIGAスクール構想の下での校務DX化チェックリスト」からも、「ほぼ全員が生成AIを校務で活用している」割合がわずか0.3%という結果が出ています。
参考:文部科学省「GIGAスクール構想の下での校務DX化チェックリスト」(令和6年)(PDF)
前述の生成AIパイロット校の実証実験では教員の負担軽減や生徒の学びの質向上に対して効果があるという結果が出ています。一方で全体的な生成AIの活用がなかなか進まない現状もあり、教育現場の働き方改革が停滞しているといえます。
3つ目の課題として「生徒が主体的かつ創造的に学ぶ環境を整えること」の実現が挙げられます。これは「初等中等教育段階における生成AIに関する暫定的なガイドライン」で生成AIを導入する目的と意義に定められており、生成AIを効果的に活用して、生徒が主体的かつ創造的に学ぶ環境を整える必要があります。
この記事では、教育現場における生成AIの利用実態と、活用を阻む現場課題について紹介しました。
ソフトバンクでは、先生の働き方改革を進めていくためにどのように生成AIを活用していくかという視点で、生成AIを活用したテスト問題自動作成・自動採点機能を有した「先生AIアシストLab」を開発しました。
次回、この「先生AIアシストLab」の概要と本ソリューションによる課題解決について紹介します。
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