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ご覧いただきありがとうございます。ソフトバンクの小柳です。
クラウドの利用形態は、「ただ仮想マシンを借りる」から「ビジネスの基盤を委ねる」時代へと変化しています。遅延がわずかに増えるだけでゲームユーザーの離脱につながり、処理能力が不足すればECサイトは商機を逃すこともあります。
こうした課題を解決するため、Alibaba Cloudは2025年8月に第9世代ECS(Elastic Compute Service)インスタンスをリリースしました。
Alibaba Cloudの第9世代 ECSインスタンスは、Intel® Xeon® “Granite Rapids” CPUを搭載し、全コアで最大3.6GHzのクロックを誇ります。さらに、Alibaba Cloud独自の CIPU(Cloud Infrastructure Processing Unit) によりI/O処理を最適化し、従来の世代と比べてネットワーク帯域は2倍の64 Gbit/sに拡張され、ストレージもNVMeに標準対応しました。
第9世代ECSインスタンスは第8世代と比較して、総合的な性能で約20%の向上を果たしており、キャッシュ容量や単一CPU性能の強化、AIアクセラレーターなどの機能追加により、リアルタイム処理、AI基盤、ゲームアプリなど性能がクリティカルな用途での利用に大きなメリットがあります。eRDMAやCIPUなど、基盤アーキテクチャの刷新によるI/Oおよびネットワーク性能の向上も見逃せない特徴になっています。
第9世代 ECS インスタンスタイプの各スペックは、公式ドキュメントInstance families available for purchaseに掲載されていますので、ご確認ください。
もちろん、日本リージョンでもご利用いただくことができ、執筆時点では一部のインスタンスタイプで売り切れが出るほど利用が始まっています。
性能やセキュリティ面の向上を実現しながら、第7世代や第8世代のインスタンスと比べて、インスタンス単価が安く提供されています。
価格は様々な理由で変更されることもありますので参考情報ですが、記事執筆時点では以下のような差がありました。
「性能や価格は魅力的なものの、既存のインスタンスから移行するのが大変では?」という疑問を持たれる方も多いと思います。しかし実際には、Alibaba Cloudの Server Migration Center(SMC) やカスタムイメージ機能を利用することで、既存環境を簡単に第9世代のインスタンスタイプに変更して稼働させることができます。
カスタムイメージを利用する場合の移行例を画像つきでご説明しますが、画像例は日本リージョンのゾーンBで、g8aからg9iインスタンスを同一のVPC内に作成した例です。
・既存のインスタンスのスナップショットを取得します。
・スナップショットからカスタムイメージを作成します。スナップショットやカスタムイメージの作成に掛かる時間は、元になるディスクの大きさに依存します。
・Alibaba Cloud 第9世代 ECS インスタンスを新規作成する際に、上記のカスタムイメージを指定してインスタンスを起動します。
既存のインスタンスタイプと第9世代インスタンスとの互換性、アプリケーションのテスト、本番の並行稼働の要否など、実環境で考慮すべき点は他にもありますが、コンソール操作のみだけ考えた場合、短時間で既存環境をベースにした第9世代インスタンスを起動することができます。
大きなアプリ改修は不要で、既存システムをそのまま活かして第9世代インスタンスの利用をすぐに始められるのは大きなメリットではないでしょうか。
第9世代ECSインスタンスは、今まで以上の高性能と高セキュリティを実現しながら、スムーズな移行性や前世代よりも低価格というメリットを同時に兼ね備えています。
また、第9世代ECSインスタンスを利用すると、ゲーム業界のリアルタイム通信、AI基盤、ECサイトのピークトラフィック対応といった、あらゆる分野の課題を一気に解決できるポテンシャルを秘めています。
クラウドを単なるリソース提供からビジネス成長を支える基盤へと進化させる、第9世代ECSインスタンスをぜひ利用してみてください。
Alibaba Cloudは中国国内でのクラウド利用はもちろん、日本-中国間のネットワークの不安定さの解消、中国サイバーセキュリティ法への対策など、中国進出に際する課題を解消できるパブリッククラウドサービスです。
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