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こんにちは、クラウドエンジニアの須藤です。
この記事では MS-900 取得に向けて、私が行ったこと(取得までに勉強した時間、勉強方法・用いた教材)やこの資格を勉強してみて何が良かったかを紹介していきたいと思います。
私は業務で Microsoft 365 や Power Platform, Azure といった Microsoft のサービスに携わることが多いのですが、一度も Microsoft 365 に関する資格を取ったことはありませんでした。Microsoft 365 に関連するサービスは幅広いので、さらなる知識習得かつ自分の知見の腕試しといったところでこの資格を受けてみようと思いました。
「MS-900 の資格を取得したいが何を勉強したらいいか分からない」、「MS-900 を勉強して具体的に何の知識が身につくのか知りたい」という方に向けて書いた記事なので、参考にしていただければ幸いです。
以前の Microsoft の資格取得の記事について興味がある方は以下もご覧ください。
・AZ-900合格体験記:完全IT未経験から1ヵ月で900点以上で合格した学習方法
MS-900 とは Microsoft 認定資格の1つである Microsoft 365 Fundamentals のことです。ちなみに MS-900 は試験番号であり、資格の名前ではありません。実際に以下の画像が資格取得後に Microsoft から送られてきた資格証明の画面になります。
MS-900 は、Microsoft 365 のクラウドサービスに関する基本的な理解を問う初級レベルの認定試験です。Microsoft 365 の主要な製品群(Office 365、Windows 11、Enterprise Mobility + Security)を構成するサービスや、クラウドの概念、セキュリティ、コンプライアンス、ライセンス体系などについて幅広く学びます。
この試験では、Microsoft 365 を導入・活用する上で必要となる基礎的な知識を確認されます。技術的な実装スキルは不要ですが、Microsoft 365 の価値や機能を理解し、組織における活用方法を判断できる力が求められます。
※ちなみに私は今まで Azure の資格しか受けたことなかったので、Azure 以外で Microsoft の資格を受験するのは初めてでした。
以下が試験概要です。
試験時間 | 45分 |
試験方法 | CBT(Computer Based Testing) 形式 |
試験場所 | テストセンターor自宅(私はテストセンターで受験しました) |
問題数 | 40問前後 |
合格点 | 700点(1000点満点) |
合否結果 | その場で通知(試験終了後にスクリーンに結果が表示されます) |
受験料 | ¥12,980(税込) |
出題範囲 | ・クラウドの概念について説明する (5–10%) ・Microsoft 365 Apps とサービスについて説明する (45–50%) ・Microsoft 365 のセキュリティ、コンプライアンス、プライバシー、信頼について説明する (25–30%) ・Microsoft 365 の価格、ライセンス、サポートについて説明する (10–15%) |
結果からいうと、私は 820/1000点で合格することができました。
ここからは私が実際に勉強で行ったことや、この資格を勉強してみて何が良かったかを記載していこうと思います。
私が MS-900 を受験するまでに勉強した時間や受験をした際のことなどを以下にまとめてみました。
① 勉強時間と勉強期間
② 出題された問題の感想
私が MS-900 に費やした勉強時間と期間は約2週間で、20時間ほどの勉強時間でした。
私は業務で Microsoft 365 をよく使っている (管理コンソールや各サービス管理センターも含む)ため、ある程度知識がある状態からのスタートでした。ですが、勉強していくうえで知らないサービスだったり、セキュリティやコンプライアンスの分野は触ったことないサービス等が多かったので、業務等で扱ったことない分野を中心に勉強時間を費やしました。Microsoft 365 を一から勉強を始められる方はもう少し勉強時間が必要ではないかと思います。
実際に受験してみて感じたことは、暗記で解ける問題が圧倒的に多かったことです。
ただ、とにかく覚えることが多い試験であるという印象を受けました。例えば、Microsoft 365 にはさまざまなプランがあり、プランごとに使えるサービスが異なります。プランごとに使えるサービスを覚えなくては解けない問題や、管理ポータル等で操作方法を知っていないと解けない問題などがあり、Microsoft 365 を全体的に扱っている業務を行っている人や MS-900 のためにしっかり勉強をした人でないと試験に合格するのは多少難しいのではないかと感じました。同じ Microsoft の資格で一般的に難易度も同程度であると言われる AZ-900 (Azure 基礎知識を問われる資格試験) と比べたときにどちらが難しいかと問われたら、私は迷わず MS-900 を選びます。そのくらい覚えなくてはいけない範囲が初級の資格にしては広かったです。
私が行った勉強方法は以下の2つです。
Microsoft 365 のサービスを普段からいくつか触っているとはいえ、冒頭からお伝えしている通り勉強しなくてはいけない範囲がとても広いです。よって最初は座学から入り、自分の知識が足りない箇所をインプットするところから始めました。そのために私は以下の書籍を用いて勉強しました。
・MCP教科書 Microsoft 365 Fundamentals(試験番号:MS-900)
この書籍だけで MS-900 の試験範囲を網羅できますし、付属の練習問題やオンラインで模擬試験もダウンロードが可能なので知識力アップ+実践を想定した練習も積むことができます。この1冊を完璧に覚えられれば合格間違いなしだと思います。
私は勉強していくうえで、知識をインプットしただけでは忘れやすいですし、サービスのことをよく理解できないことがありました。それを解消するには実践が一番!ということで実際にサービスを触ってみて、それぞれのサービスで何ができるかをハンズオン形式で理解していきました。例えば、Purview や Intune などのセキュリティに関するサービスの機能について漠然としたイメージはありました。しかし、実際に管理画面での操作はほぼ行った経験がなかったので、これを機にそれらのサービスの設定に触れることで知識を深めました。実際の試験でも「あ、あのサービス触ったおかげでこの問題解ける」といったこともありましたので、実際にサービスを触ってみる勉強方法もお勧めします。
当然のことではありますが、勉強前と比べて Microsoft 365 に関する知識は深まりました。ですが、ただ資格を取得する(ステータス確保のため)、ただの知識オタクになったわけではなく、普段の業務に活かせないかな?という考えが前に比べて芽生えたと思います。
例えば私がよく業務で触れている Copilot Studio や Microsoft 365 Copilot と Purview を組み合わせて 「AI × セキュリティ」で何かできないかなとか、タスク管理ツールである Planner と Copilot Studio を組み合わせてみて AI で業務の効率化ができないかなとか、そういう発想が以前に比べてできるようになりました。
残念ながら実際の業務に落とし込むところまではいけていませんが、いろんな Microsoft 365 関連のサービスの知見を得ることで物事を広く見れるようになったことは MS-900 の勉強をして無駄ではなかったと思います。
この資格はもちろん Microsoft (主に Microsoft 365 関連) に関するサービスの内容を問われる試験です。この資格は幅広く IT 全般の知識を習得したい!という方向けではないので、ご注意ください。ただ私のように普段から Microsoft 365 の業務に従事している方や、これから Microsoft 365 の業務に携わる方には必要な知識を得ることができる資格なので、そういう方々にはおすすめです。
今回は Microsoft 社が提供する Microsoft 365 の認定資格試験、Microsoft 365 Fundamentals(MS-900)取得に向けて私が行ったことや感じたことについて紹介しました。
勉強としては特に、インプット(市販の書籍を用いて知識習得)とアウトプット(Microsoft 365 のサービスを自分でいろいろさわってみる)を重点的に行いました。またこの資格取得のために勉強することで、Microsoft 365 全般の知識(概要のみですが…)が定着し、業務でも活かせそうな場面が増えてきました。すでに Microsoft 365 の業務に関わっている方にも知識整理のためにいい機会になりますし、これから Microsoft 365 の業務に関わる方には概要を学べると思いますのでぜひ勉強してみてください。
「MS-900 の資格を取得したいが何を勉強したらいいか分からない」、「MS-900 を勉強して具体的に何の知識が身につくのか知りたい」という方々に、この記事が参考になれば幸いです。
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