Weekly Azure アップデート情報 - 2025/10/23 ~[プレビュー] Azure Integrated HSM 提供開始のお知らせ~

2025年10月23日掲載

Weekly Azure アップデート情報 - 2024/1/23  ~[一般公開] Azure Load Testing で HTTP リクエストを追加してテストを作成~

皆さま、こんにちは。 Weekly Azure では、今週もMicrosoft Azureのプロダクトアップデート情報をお届けします。 先週 (2025/10/10 - 2025/10/16) の主な Azure アップデート情報をお送りいたします。

目次

今週の注目アップデート

Azure Integrated HSM は、VM 向けの HSM キャッシュおよび暗号アクセラレータです。暗号操作のセキュリティとパフォーマンスを強化し、FIPS 140-3レベル3のセキュリティ要件を満たすよう設計されています。鍵やセキュリティ資産を保護し、暗号化、復号、署名、検証を高速化します。AMD v7プレビュープラットフォームで利用可能で、現在は Windows をサポートしています。

セキュリティ、ID

Virtual WAN セキュアハブの Azure Firewall が、顧客提供のパブリック IP アドレスに対応しました。これにより、組織は独自の IP アドレスを持ち、ネットワークインフラの柔軟性と制御を向上させることが可能になります。コンプライアンスやサードパーティ連携で一貫したIPが必要な組織に有用です。

コンピューティング

スポット配置スコアは、スポット仮想マシンのデプロイ成功可能性を事前に高・中・低で評価する機能です。これにより、最適なリージョンや VM サイズを選択し、情報に基づいた意思決定が可能になります。デプロイ成功率を向上させ、容量問題や失敗のリスクを軽減します。

Azure Site Recovery (ASR)がUltra Disks 使用 VM をサポート開始しました。これにより、Ultra Disks 利用 VM のリージョン間レプリケーション、フェールオーバー、フェールバックが可能になりました。ASR は自動リカバリ、低コストレプリケーションを提供し、Ultra Diskワークロードの回復力と継続性を確保します。Ultra Disksは高性能ストレージで、SAP HANA等に最適です。

ネットワーキングとコンテンツ配信

Azure API Management が環境持続可能性機能をパブリックプレビューでのサポートが開始されました。API トラフィックとポリシーをカーボンアウェアにし、API インフラのカーボンフットプリントを最小化します。低炭素リージョンへのトラフィックシフト、リアルタイム排出量に基づく動的トラフィック形成、排出レベルに応じたポリシー適応が可能となり、企業の持続可能性目標達成を支援します。

ストレージ

Azure Backup が ADLS コンテナーバックアップのパブリックプレビューを開始しました。誤削除、悪意ある活動、ランサムウェアからデータを保護し、ビジネス継続性とコンプライアンスを確保します。オフサイト保護、削除・攻撃耐性、自動スケジューリング、最大10年の長期保持、セキュリティ重視の設計が特徴です。2025年10月1日より課金が開始されました。

データベース

Azure Cache for Redis ( Basic、Standard、Premium )は2028年9月30日に廃止されます。同日までにAzure Managed Redis への移行を推奨します。移行しない場合、インスタンスはシャットダウンされます。

Azure Cache for Redis Enterprise/Enterprise Flash Tier は2027年3月31日に廃止されます。それまでにAzure Managed Redis への移行を推奨されます。2026年4月1日以降は新規インスタンス作成が不可になります。2027年4月1日以降、残存インスタンスは自動的に Azure Managed Redis へ移行されます。

MySQLサーバー作成時、パブリック/プライベートアクセスでカスタムポート(25001-26000)を設定可能になりました。既存アプリとの統合やセキュリティ向上に寄与します。デフォルトは3306が設定されています。1サーバーに1ポートが適用されます。作成後の変更やジオ復元/レプリケーションは非対応です。

Azure Database for PostgreSQL – Flexible ServerでPostgreSQL 18がパブリックプレビューで利用可能になりました。これにより、パフォーマンス、スケーラビリティ、開発者生産性が向上し、最新のコミュニティリリースに早期アクセスできます。Azure の管理機能とセキュリティを活用し、アプリケーションの互換性テストや新機能の検証が可能です。

Azure Database for PostgreSQL 向けに、Pythonおよび.NET 用の Entra ID トークン更新コードサンプルが利用可能になりました。これらは、Entra ID認証トークンを安全に管理し、手動処理なしでシームレスなアクセスを確保します。クラウドアプリや既存ワークロードのモダナイズに役立ち、効率的なトークン更新でダウンタイム削減とセキュリティ向上に貢献します。

Machine Learning

Microsoft はAzure Custom Vision サービスを2028年9月25日に終了します。既存顧客はそれまでに代替ソリューションへ移行する必要があります。推奨される移行先は、画像分類と物体検出には Azure Machine Learning AutoML、カスタムビジョンには Azure AI Foundry の生成 AI モデル、画像分類には Azure AI Content Understanding(プレビュー)です。

Azure AI Health Insights の Clinical Trials Matcher とRadiology Insights モデルは、2025年12月31日に廃止されます。これにより、モデルのエンドポイントやコンテナイメージは削除され、デプロイやAPI呼び出しは機能しなくなります。

IoT

Azure Arc 対応ファームウェア分析が一般提供開始されました。IoT/OT やネットワークデバイスのファームウェアに深い可視性を提供し、ブラックボックス化されたシステムのセキュリティ状況を明らかにします。ファームウェア画像をアップロードすると、自動分析後に詳細なレポートが得られます。

Machine Learning

Azure Machine Learning の data labeling は2026年9月30日にサービス終了します。それまでに 3rd party プロバイダーへの移行が必要です。期日以降、関連ワークロードとデータは削除されます。サービス中断を避けるため、既存ワークロードを移行し、ラベル付けデータは Azure ML ストレージにコピーして利用してください。

 

今週のアップデートは以上です。
今後も定期的に Microsoft Azure の情報をお知らせしていきます。

出典:Microsoft, Azure Updates

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