不動産のプロフェッショナル集団として、企画から管理までさまざまなサービスをワンストップでお客さまに提供しているタマキホーム株式会社(以下、タマキホーム)。同社は沖縄県内に本社と支店がありますが、それぞれの拠点において1人1台の固定電話は設置しておらず、お客さまからのお問い合わせを少ない固定電話で受けていたため、電話の取り次ぎ業務に手間と時間がかかっていました。そこで電話環境を「Dialpad」に一新。携帯やPCで外出先でも受電できるようになったほか、IVR(自動音声応答)機能を活用することで、入電を適切な部署へ振り分けられるようになり、月40時間以上の電話取り次ぎ時間を削減できました。
沖縄地域を中心に総合不動産業を展開しているタマキホーム。本社と支店の2拠点で業務を行っていますが、それぞれの事務所において少ない固定電話でお客さまからの問い合わせを受けていたため、日々の電話対応業務の負荷に以前から悩んでいました。
「社内において我々バックオフィス系の部署が電話環境を管理しているのですが、業務効率化や生産性向上を検討する動きの中で、電話応答業務の負荷が大きすぎる点をなんとかしなくてはいけないと思っていました。
電話応対については、かなりアナログな対応方法をとっており、8人程度で2~3台の固定電話を利用し、電話が鳴ったらスタッフの誰かが出るという状況でした」(藤原氏)
同時に多数の電話がかかってきた場合は電話対応に追われ、担当者に電話を取り次いだり、用件を聞く業務に負担がかかっていたと言います。
「相手がお客さまなのか業者なのか、どういう用件なのか、クレームなのか。全く内容の分からない状態で電話を受けることは、スタッフにとって心理的に大きな負担がかかっていました。特に、担当者不在時の取り次ぎの判断は難しく、ネガティブな問い合わせの場合の応対方法や、用件によって的確な取り次ぎ先を判別しなければならないことが、ストレスの一因にもなっていたようです。お客さまにとっても、担当者が不在で話ができるまで時間がかかったり、スムーズな対応をしてもらえなかったりすると不満が残ります。スタッフの負荷を軽減するだけでなくお客さまにも満足いただけるような対応ができるように、電話まわりのシステムや仕組みを改善したいと考えました」(藤原氏)
事務所でのデスクワークの様子
電話環境の改善を検討し始めた後、日頃から密にやりとりをしていたソフトバンクの営業担当者から紹介されたことがきっかけで「Dialpad」を知ったそうです。
「検討するに当たっては、情報をインターネットで調べるだけでなく、取引先から紹介してもらったり、実際に業者に問い合わせたりもしました。ツールの選定時も念入りに細部にわたって検証をしました。選定基準の条件を満たすものはデモ環境を全て試し、長い時間をかけてじっくり選定しました」(永吉氏)
選定対象はおよそ10社、とにかく多くの種類を試して選定したそうです。
「選定のポイントとしたのは、固定電話をなくしたかったのでPCで対応できることと、自動音声が流せるシステム製品を選ぶということでした。PCで電話の受発信ができるものは『Dialpad』以外にもいくつかありましたが、PCで電話対応する際に別のPCの音声受電アプリを経由する必要があるなど、セキュリティ管理が難しそうでした。その点、『Dialpad』なら運用のためにほかのデバイスを使用しなくてすむので手間もなく、セキュリティ面でも安心だと感じました」(永吉氏)
他社製品との比較には、実際に電話を業務で使用することになる従業員にも協力してもらったそうです。
「業者を数社ピックアップした後、実際にデモまで実施したのは6~7社です。社内のいくつかの部署で従業員に協力してもらい、どの音質が1番よいかアンケートを取りました。そこで、アンケートの結果から1番音声の品質がよかったという声の多かった『Dialpad』を選びました。導入するまではソフトバンクや『Dialpad』の担当の方と2週間おきに打ち合わせを行い、不安点の解消を徹底的に行いました。また、社内においては『Dialpad』の操作マニュアルを配付し、導入後の変更点の説明を丁寧に行いました」(永吉氏)
電話環境を一新する際のコストについてはどのような検討を行ったのかもお聞きしました。
「コスト面については、電話環境を完全に移行するまでは既存の固定電話の運用費にプラスして『Dialpad』の費用がかかってしまうのでコストが大きくなってしまうのですが、最終的には固定電話をすべて『Dialpad』へ移行することで、固定電話の運用費をゼロにすること、携帯電話の料金プランも安く変更すること、補助金を導入することなどを検討し、費用対効果をどれだけ大きくできるかがポイントになりました。また、携帯電話等の通信費についてもあわせて検討することができました」(永吉氏)
時間をかけて自社に最適なものを選定された同社ですが、「Dialpad」への移行も時間をかけて丁寧に進めたそうです。
「導入後3カ月はまずデモ期間として社内のみで試しました。『Dialpad』を内線だけで使い、外線を受信した際は今まで通り会社の固定電話が鳴るという運用から始め、社員は徐々に慣れていきました。マニュアルを使ったりもしながら社員が使い方に慣れてきたところで設定を切り替えて、受信した電話を社外に転送するといった運用も開始しました。転送機能の設定も、少し問題が発生したら転送解除をして元通りの運用に戻す、といった切り替えをしながら徐々に導入を進めていきましたが、設定作業のマニュアルも分かりやすく、さらにDialpad社による丁寧なユーザサポートのおかげで何も問題なく行えました」(永吉氏)
「Dialpad」導入によってさまざまな効果を実感されているとのことです。
「電話の取り次ぎ業務の負荷が軽減され、社員の心理的負担も取り除くことができました。毎日代表電話に20~30件の電話がかかってきて、1件対応するのに5分程度かかっていましたが、その時間を削減してほかの業務にまわすことができました。また、通話録音機能を使ってお客さまとの会話を録音し、お客さまの発言内容の確認や分析を行うということも可能になっています。不動産管理業務ではどうしてもお客さまの不満などネガティブな通話もあり、そういった場合に社員間での解釈の相違などが発生しないよう録音機能を活用しています。これによってお問い合わせに対する回答の精度も向上し、結果として顧客満足度にもつながっていると思います。さらに、電話業務のために出社する必要がなくなり、自宅で電話応対や取り次ぎができるようになったことで、災害時などの緊急事態の際にテレワークが可能となり、BCPの観点でも効果を感じています。特に地域柄沖縄は台風が多く発生するのでとても助かっています」(永吉氏)
業務効率化だけでなくコスト削減にも成功していると永吉氏は続けます。
「事務所のレイアウト変更のたびに発生し、年間で約10万円ほどかかっていた電話工事費が不要になりました」(永吉氏)
Dialpadを利用してPCから発信する際の画面と、その電話をスマートフォンで着信した際の画面
電話の取り次ぎ業務の負荷を軽減し業務の効率化に成功した同社が、今後の展望について語ってくれました。
「今後、新しく支店ができるなどして人員増加の際にも、全ての事務所に『Dialpad』を導入し、遠隔でもスムーズに対応・運用ができるようにしていきたいと考えています」(永吉氏)
「今回の『Dialpad』導入に関して、密にやりとりをして手厚いサポートをいただいたことにとても感謝しています。現在は不動産管理業務におけるお客さまからのお問い合わせを全てスマートフォンの専用アプリに集約しているのですが、IVRでアプリへの誘導をアナウンスする説明がお客さまに伝わりにくかったりしている状況なので、システム間の連携やSMS機能の活用など、機能拡張を含めより使い勝手のいいものにしたいと感じています」(藤原氏)
ビジネスチャットやビデオ通話などを含むオールインワンのクラウド電話。ライセンスを追加するだけで人員拡大にも対応でき、CRMプラットフォームとの連携も可能たなめ、業務を効率化し、生産性を向上させることができます。
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