オーティー情報システム様 Google Workspace 導入事例

2025.3
Google Workspace でコミュニケーション向上&業務効率化。データドリブン経営への布石に

オーティー情報システム株式会社

お客さま
オーティー情報システム株式会社

従業員規模
1,001〜5,000人

業種
情報通信

導入サービス
Google Workspace™

概要

オーティー情報システム株式会社の親会社である大阪トヨタ自動車株式会社では、メール容量やファイルストレージの課題解決をきっかけに Google Workspace を大阪トヨタ全グループの社員に導入。さらに社内で、 GWS ( Google Workspace )社内活用事例コンテストや独自セミナーを開催することで活用を促進し、コミュニケーションとコラボレーションの向上により業務を効率化しました。現在はAI活用も視野に入れてDX推進を進めています。

導入前の課題

ファイル容量増大や、当時使っていたグループウェアのメール容量の制限により、頻繁な削除作業が発生。また、オンプレミスのファイルサーバーが老朽化しており対応が急務だった。

導入後の効果

Google Workspace の導入により、メール容量を拡大できた。さらにファイルサーバーをクラウド移行することで共有や管理が簡単になり、業務プロセスを効率化できた。

導入前の課題

従業員同士の闊達なコミュニケーションや情報共有のスピード感に課題を感じていた。

導入後の効果

Google Chat の活用により、上下を問わない社員間の距離を縮めることができたほか、リアルとバーチャルでコミュニケーションできる環境が働きやすい職場環境の構築にも寄与した。


目次


オーティー情報システム株式会社 井上 裕太 氏

「最大の成果は、社内におけるコミュニケーション&コラボレーションです。残業時間の削減やワークライフバランス推進効果は感じていて、収益へのリターンにもつながっていると思います」

オーティー情報システム株式会社 モビリティシステム事業部 常務取締役
井上 裕太 氏

きっかけはメールとファイルストレージの容量、寿命

 1988年に大阪トヨタ自動車の情報システム部門として創業したオーティー情報システム株式会社。大阪トヨタグループ各社のシステム開発に加え、グループウェア導入やネットワークセキュリティ環境構築などIT業務を担い、現在ではトヨタ自動車の販売店業務システムの開発やダイハツ工業のシステム開発にも参画しています。

 そうした中、1998年よりオーティー情報システムの主導で大阪トヨタグループにグループウェアを導入し、2013年から Google Workspace(当時 Google Apps)の活用を進めています。同社でDX推進やシステム開発を担うモビリティシステム事業部 常務取締役の井上氏が当時の様子を語りました。

「1998年当時は電話やFAXが主流の時代でしたが、インターネットの普及とともにメールを活用した働き方が進みつつありました。しかし、当時のメール容量は50MBと容量が小さく、メールの利用が多い人やファイル添付が多い社員はすぐに容量がオーバーしてしまい、不要になったメールを消す作業が必要でした。
 そのような中、メールとカレンダー機能に限定して Google Apps を利用しはじめました。選定理由はGoogle の強みである『検索機能の優位性』があります。将来を見据えて情報が増えていくことを勘案し、 Google Apps を選定したと当時の担当者から聞いています」(井上氏)

 その後、2017年から本部スタッフからファイル共有が可能なクラウド型のストレージである Google Drive の利用を開始し、2019年には大阪トヨタグループ全社員に開放。現在では全社員で Google Workspace のフル機能を活用しています。

「当時はオンプレファイルサーバーの寿命や容量の問題もありクラウドへの移行を検討し始めていました。また、移行してから気付いたことですが、ファイルサーバー管理ではファイルごとに共有する人の分だけ容量が必要になったり、権限管理面でも課題がありました。現在は、ファイルサーバーを廃止し、Google Drive のクラウド上でファイル共有や管理を行い効率化を図っています。
 社員全員にアカウント付与した場合、足元だけを見ると大きなコスト増になるものの、利用人数を絞ることで発生する人事異動時のアカウントのメンテナンス(埋没コスト)は大きなものになります。全社員に付与することでメンテナンスが不要となる事に加え、業務効率やコミュニケーション向上が見込めたため、全社員にアカウント付与を決定しました」(井上氏)

ITリテラシー向上や利用促進に向けた取り組み~事例コンテストの開催~

 Google Workspace のフル機能を活用しはじめた当時は、ITリテラシーの向上や活用がなかなか進まなかったと井上氏は言います。

Google Workspace へ移行したときに、社内コミュニケーションをメールではなくChatでおこなおうと取り組みました。当初、Chat機能はカジュアルなツールという印象があるのか、変わることへの強い抵抗があり、人事異動などの重要な内容はメールでないとダメだという意見もありました。大きな反発が起きたましたが、社長のChatに対して、従業員が気軽にサムズアップのような絵文字を押すことができるようになるなど、社員間の距離がグッと近づいてきてコミュニケーションや働き方、雰囲気も次第に変わっていきました。
 加えて、Google Workspace の定着化に向けて社長などトップがメッセージを積極的に送ったところもポイントではあると思います。少し強制的ではありますが、使わざるを得ない状況を作ったことも浸透した理由の一つではあると思います」(井上氏)

 現在では、社員がスプレッドシートを共同で編集したり、アンケートの活用などにも Google Workspace をフル活用しています。

 また、同社では情報システムを担う会社としての知識向上を目的に Google のユーザー会や事例コンテストにも参加し、2019年以降は上位に入る成績を収めています。

「2019年に2位を獲得したプレゼンでは『Google Workspace 推進物語』と題して、社内で Google Workspace を定着させる取り組み事例を紹介しました。社内では活用に向けた塾(セミナー)を自前で行い、知識の浸透を図っています。セミナーではITリテラシーが低い人や苦手な人にも参加してもらえ、その前向きな姿勢を見て、変わることに抵抗があると勝手に思いこんでいたのだと気付かされました。
 社内でも Google Workspace の事例コンテストを開催し、店舗や部署ごとにチームを組んで発表を行いました。ほかの部署や店舗はこんなに進んでいるんだ、こんな新しい使い方があるのだという気付きにもつながりましたし、チームで発表することでお互いが教え、学び合うことができました」(井上氏)

2022年 Google ユーザー会の事例コンテストで2位を取得 2022年 Google ユーザー会の事例コンテストで2位を取得

Google Workspace の最大の効果は「コミュニケーション&コラボレーション」

 Google Workspace を大阪トヨタグループで使い、デジタル化を進めているオーティー情報システム。その最大の効果はコミュニケーションとコラボレーションであると言います。

「最大の成果は、社内におけるコミュニケーション&コラボレーション(以下 C&C)だと思っています。社員の残業時間の削減やワークライフバランス推進効果は感じていて、収益へのリターンにもつながっていると思います。紙での管理も減り印刷機も減らしたことでペーパーレスへの貢献もあると思います。
 また、Google Workspace を活用して働く場所がリアルに加えてもう一つできたことで、リアルでもバーチャルでもコミュニケーションが取れるようになり、資料も事前に確認して会議に参加するので時間短縮ができたり、いろいろなログが残るのもメリットだと感じています」(井上氏)

 オーティー情報システムでは、Google Workspace に加えてクラウドPBXも導入することでオフィスをフリーアドレス化しています。販売店でもフリーアドレスを取り入れた店舗が増えているようです。

オーティー情報システム オフィスの様子
オーティー情報システム オフィスの様子
Webサイトもご参考ください

まずは一歩踏み出してみることから

 現在、自動車業界では100年に一度の大変革の時期と言われ、大阪トヨタグループでもDX推進に取り組み、生成AIの活用も視野に入れて取り組みを始めています。

「今まで Google Workspace の強みは検索やC&Cでしたが、これからは違ったところがポイントになってくると思っています。
 2025年には星の数より多い情報量を人が扱うようになると言われています。そのような中で情報を探し出すことは難しく、AIの活用が全ての業務につながってくると感じています。それを見越して Google Workspace では、Gemini がタスクをサジェストして(進めて)くれるのは大きな利点です。

 また、これからはググるではなく、ジェミる(分からないことを検索するのではなく、生成AIの Gemini に聞く)になると思います。
 会社の社内情報を資産として意識されている方はまだ少ないかもしれませんが、私はものすごく大きな資産だと考えています。例えば今は数年前の情報を調べて資料を作成するだけで半日かかってしまうかもしれませんが、過去の会社の情報を蓄積、整備することで、Geminiを使ってすぐに資料化できるようになるなど働き方が大きく変わっていきます。Google Workspace の導入は、そんなデータドリブン経営を見越して大容量の情報の倉庫を確保するための選択であったとも思っています」(井上氏)

 情報の整理とアクセス性の向上が重要だと述べ、AIの活用準備を進めているオーティー情報システム。最後に、Google Workspace 導入を検討される方へ一言いただきました。

「使わないと分からないので、まずは覚悟を決めて信じてやってみることだと思っています。全体構想や全体最適を考えて悩まれる方も多いと思いますが、それだと時間だけが過ぎてしまいます。まず使ってみてダメなら変えるというアジャイル的な考えが大事だと思います。
 また、ITソリューションを使う目的は明確にしないといけないと思います。10年前は『社員が本社に集まっていてデスクには紙の資料が置いてある』という状況でしたが、今では資料は Google カレンダーに添付されていて、どこにいても確認できます。働き方が変化したことで時間は確実に創出され、労務費の削減だけでなく、創出された時間をさまざまな品質向上に使うことができれば企業の収益向上にもつながります。
 自動車販売店の業務は、お客さまに素敵なカーライフをお届けすることであり、社内資料を作ることではありません。そのためには時間が必要であり、どうやって時間を創出するかという際に Google Workspace などのITソリューションの活用がポイントになってくると思います」(井上氏)

本事例での導入サービス

Google Workspace™

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