株式会社仙台銀行様 ConnecTalk、PHONE APPLI PEOPLE導入事例

2025.9
電話の取り次ぎ・管理の手間を一掃! 
電話DXで“つながる”職場へ

株式会社仙台銀行

お客さま
株式会社仙台銀行

従業員規模
501〜1,000人

エリア東北

業種
金融

導入サービス
ConnecTalk
PHONE APPLI PEOPLE

概要

「宮城県の中小企業の支援・育成」を経営理念に掲げ、地域とともに歩む株式会社仙台銀行(以下、仙台銀行)では、従来の電話環境において、従来型の携帯電話(以下:ガラケー)による情報検索の制限や固定電話の運用負担、電話帳管理の煩雑さが課題でした。そこで、スマートフォンを基本とした運用に切り替えるとともにクラウドPBXとFMCを融合したConnecTalkとクラウド電話帳のPHONE APPLI PEOPLEを導入。スマートフォンによる内線化で、電話の取り次ぎ業務の削減など働き方が一変しました。また、PBXのクラウド化で配線変更やPBX機更新、回線設定工事コストが不要になったほか電話帳の一元管理も実現し、業務効率と職員満足度が大幅に向上しました。

導入前の課題

電話の取り次ぎに手間がかかる上、常に誰かが電話番をしなければならなかったため、全員での会議が難しかった。

導入後の効果

スマートフォン内線化により誰でもどこでも着信・転送が可能になった。取り次ぎも不要なので全員での会議も可能になった。

導入前の課題

人事異動のたびに固定電話の配線変更やレイアウト変更が発生し、時間とコストを要していた。

導入後の効果

スマートフォン内線化により、レイアウト変更時の負担やPBXの管理費用などが不要になった。

導入前の課題

複雑化した電話回線の管理と、人事異動時の電話帳更新の負担が大きかった。

導入後の効果

「ConnecTalk」と「PHONE APPLI PEOPLE」により、電話回線の一元管理と電話帳の自動更新を実現し、管理業務が大幅に効率化された。


目次


株式会社仙台銀行 髙橋 悠飛 氏

「スマートフォンからクラウドPBXまでワンストップで提供されているので、安心して任せられると思いました」

株式会社仙台銀行 事務部 副部長 兼 システム課長 髙橋 悠飛  氏

企業概要と抱えていた課題

宮城県に深く根差し、地域の中小企業を支援・育成することを企業理念に掲げる仙台銀行は、その強みである意思決定のスピードと、常に新しい挑戦を続ける企業風土を生かし、地域社会とお客さまの期待に応え続けています。また、近年は非対面取引の拡充、業務効率化といったDX推進にも注力しています。

こうした取り組みを進める中で、仙台銀行では従来の電話環境に課題を抱えていたと言います。

「これまで所属長や営業担当者向けにガラケーを約600台レンタル契約して運用していましたが、業務においていくつか課題がありました。ガラケーではインターネットの利用を制限しており、例えばお客さま訪問前に事前リサーチや地図を調べることなどができず、利便性に課題がありました」(髙橋氏)

また、固定電話に関しても課題があったそうです。

「人事異動の際には固定電話の配線変更やレイアウト変更が頻繁に発生し、その都度、多大な時間と労力が費やされていました」(髙橋氏)

各営業店でも電話に関する負担が大きかったと言います。

「各拠点に設置された電話機は、それぞれでアナウンスの音声を登録・設定する必要がありました。例えば、年末年始のように休業日が毎年異なる場合、誰かが時間外のアナウンスを吹き込んで登録していました。そして、休業明けには通常営業モードへ再設定する作業も必要で、それらはすべて営業店ごとに対応していました。この運用は、営業店にとって手間が大きく、負担となっていました。また、電話の取り次ぎ業務も日々の対応の中で大きな時間的ロスにつながっていました」(三浦氏)

さらに、電話帳についても課題を感じていたそうです。

「従来は社内電話帳の一元化がされておらず、ガラケー使用者の管理が十分にできていませんでした。また、異動時に顧客連絡先の引継ぎに苦慮するなどの課題もありました」(髙橋氏)

「端末管理は、一応総務課が担っていました。役員や部長、所属長といった管理職レベルまでは、人事異動のたびに電話帳を書き換えて対応していましたが、それ以下の営業担当者までは利用者の管理が行き届いていない状況でした。
ガラケーの端末は担当(所属長・営業担当者)に紐づいており、形式的には“利用者が変わったら報告してください”というルールや、利用者と電話番号を登録できる仕組みはありましたが、営業店側でその報告や更新が漏れるケースもあり、現場では『今このガラケー誰が使ってるの?』という状態になってしまうことが多々ありました。電話をかけて初めて気づくということもあり、『異動になったの?じゃあ登録し直さないとね』と、個人レベルで手動対応していたのが実情です」(三浦氏)

株式会社仙台銀行 髙橋氏(左)と三浦氏(右)

サービス導入のきっかけ

こうした状況の中、ガラケーのレンタル契約終了時期が迫っていたこともあり、全行的なスマートフォン導入と、それに伴う固定電話の廃止、スマートフォン内線化など、行内電話環境のDX化について検討したと言います。

「ガラケーのレンタル契約が2023年5月で終了するのを見据えて、最初は、役員向けに限定してスマートフォンの試行導入を検討しました。その際、数社にお声がけしたのですが、一番対応が早く、色々な提案をしていただいたのがソフトバンクさんでした。結果として、役員向けにスマートフォンとMicrosoft Teams を導入して、社内のコミュニケーション環境を一新するところからスタートしました。これが全行導入の“布石”となりました。いきなり全員に展開する前に、まずは役員に導入して“スマートフォンを使うのが当たり前”という空気を作りたかったんです。実際、役員も『スマートフォンの方が圧倒的に使いやすいね』と好意的な反応を示し、そうした意識づけをした後に全店への展開に進んでいきました」(髙橋氏)

導入の決め手

ConnecTalk 導入の決め手についてはいくつかのポイントがあったと言います。

「他社と比較して導入費用は抑えられていましたし、他行での実績もあった点は安心材料でした。実際に、導入されている他行のご担当者をご紹介いただいたのも大変参考になりました。
通話品質についても、トライアル環境で確認したところ非常に安定していて、業務でも問題なく使えると感じました。さらに、スマートフォンからクラウドPBXまでをワンストップで提供されているので、障害時なども迅速な対応が期待でき、担当の方の対応力も含めて“安心して任せられる”と思えたのが、最終的な決め手です。特に、未整理だった電話回線が相当なボトルネックだったので、電話回線の棚卸し作業なども丁寧にご支援していただき、本当に助かりました」(髙橋氏)

また、PHONE APPLI PEOPLEについては、以前から展示会などで積極的に情報収集を進めており、トライアルを実施した際の操作のしやすさや、「ConnecTalk」との親和性の高さが導入の決め手になったそうです。

「類似サービスとの比較検討や他行へのヒアリングを行いながら、慎重に検討を進めました。プロジェクトメンバーに加えて、外回りの多い部署にも協力を依頼し、1カ月間のトライアルを実施しました。実際の使用感や管理のしやすさ、コスト面に加えて、直感的な操作性やConnecTalkとの親和性も重視して評価しました」(髙橋氏)

導入時に苦労した点とその対応

また、導入時の苦労について、こう振り返ります。

「当行では、設立以来ずっと電話環境を変えてこなかったという経緯があって、既存の回線がどうなっているのか、まず調べるところからスタートしました。特に、関連会社との内線通話もどうするか整理が必要で、想像以上に手間がかかりました。最初に、PBXの中で実際にどの回線が使われているのか、使われていないのかを一つ一つ確認していったんです。その上で、“1部署1番号”を原則に回線の整理を進めていきました。

仮に移行漏れがあった場合、お取引先や外部業者にも影響が出てしまう恐れがあるので、“スマートフォン内線化後はこう運用していきます”という方針を各部署にしっかり伝えた上で、回線調査に協力してもらいました。そうすることで、切り替え時の混乱を最小限に抑えるよう努めました」(髙橋氏)

「PHONE APPLI PEOPLEについては、職員向けに初期設定から基本操作、電話帳データ移行等について、事前に手順書を作成の上、スムーズな移行を心掛けました」(三浦氏)

サービス導入による効果

導入後の効果は多岐にわたり、職員の働き方や業務運用、組織文化に大きな変化をもたらしました。まず大きかったのは、「電話を受けるために誰かが席に残る」必要がなくなったことだと言います。

「スマートフォンで発着信や転送ができるようになり、全員がどこにいても電話を受けられるようになりました。以前は誰かが“電話番”として残らなければならず、全員で会議に参加するのが難しかったのですが、今はその心配がありません。外出時と社内で2台の電話を使い分けていた頃と比べて、スマートフォン1台で完結するようになり、働き方が大きく変わりました」(髙橋氏)

この変化により、会議や外出などの行動が制限されることなく、全員が本来の業務に集中できる環境が整いました。

営業担当者がスマートフォンを持つようになったことで、顧客対応にも大きな変化がありました。これまでは代表番号を介した取り次ぎが主流でしたが、今では名刺にスマートフォン番号を記載し、顧客と直接やり取りするケースが増えています。

「取り次ぎや折り返しの手間が減り、職員の心理的負担も軽くなりました。また、着信時に相手の氏名や部署が表示されるので、受ける側も準備がしやすくなりました」(三浦氏)

ConnecTalkを活用して業務をしている様子

インフラ面では、PBXのクラウド化により、従来必要だったコストや手間も解消されているそうです。

「PBXのクラウド化により、拠点ごとの高額なPBX管理費用が不要になりました。また、異動時の固定電話の配線・配置変更などのレイアウト変更も不要となりました。1回レイアウトを変更するだけでも数十万円かかることもあったので、非常にメリットに感じています」(髙橋氏)

「年末年始などの休業案内も、以前は各営業店で録音・設定していましたが、今は本部で一元管理できるようになり、現場の負担が軽くなりました。昼休業店舗や閉鎖店舗のアナウンスも柔軟に設定できます」(三浦氏)

これにより、支店側の業務負荷が大幅に軽減され、統一的かつ柔軟な運用が可能になっています。さらに、スマートフォンとMicrosoft Teams の導入により、社内の情報共有のスピードも飛躍的に向上しました。

「これまでは、丁寧な文面でメールを書く文化があり、特に上層部への報告には時間と労力がかかっていました。今はチャットでスピーディに情報共有できています。経営層も“丁寧さも意識しつつ、スピードを重視する”という価値観にシフトしてきていて、スマートフォンの導入によって組織文化そのものが変わりつつあると感じています」(髙橋氏)

連絡手段のスピードアップは、判断や対応の迅速化にもつながっているようです。

全職員にスマートフォンが行き渡ったことにより、情報連携における平等性も高まりました。

「スマートフォンによって連絡手段や使い方の“感覚”がそろったことも大きいです。以前は、誰かが固定電話を取って、伝言を紙で残すか、口頭で伝えるか……と気を使う場面も多かったのですが、今ではチャットやSMSで直接やり取りできるので、フラットでストレスの少ない職場環境になってきています」(三浦氏)

「みんなが持っている」という状況が、コミュニケーションの心理的ハードルを下げ、日常の業務を円滑にしています。加えて、社内電話帳のクラウド化も、実務レベルでの効果を発揮しています。

「以前は、誰がどの端末を使っているのかが曖昧で、異動のたびに“この電話、今誰が使っているの?”という事態が発生していました。それが、今では異動の即日で電話帳が更新され、利用者情報が一目で分かります。引継ぎや連携が本当にスムーズになりました」(三浦氏)

人事異動の多い組織にとって、リアルタイムで情報を管理できる環境は、正確さとスピードの両面で大きな価値があります。

導入や検討にあたっての進め方のアドバイス

「電話環境は職員・お取引先等との円滑なコミュニケーションを行う上で、重要な役割となるので、コストだけでなく、現場目線での使いやすさ、通話品質を重視して検討するのが良いと感じています。

また、固定電話からスマートフォンへの切り替えは、職員にとっても影響が大きく、各部署、営業店の協力が必要不可欠となります。運用開始後のギャップ、不便になることがないよう現状の整理(電話回線の状況、各部署でどのように電話運用を行っているか)を行うこと、切り替え後の運用イメージを職員向け周知していくことで、スムーズな運用切替を心掛けることが必要かなと思います」(髙橋氏)

インタビューに応じる髙橋氏(左)と三浦氏(右)

今後の展望

「ConnecTalk」と「PHONE APPLI PEOPLE」の導入により、業務効率化と働き方改革において大きな効果を実感している仙台銀行では、この成功を基盤として、さらなるDX推進に意欲を示しています。

「現状では、両サービスは主に通話とインターネット利用に活用されていますが、将来的には社内システムとの連携やスケジュール連携など、スマートフォンの機能をさらに拡張し、より働きやすい環境を構築していくことを、スマートフォン活用を通して目指していきたいと思っています」(髙橋氏)

ガラケー運用の見直しから始まった本取り組みは、単なる機器の入れ替えにとどまらず、全職員が“つながる”ための新たな業務基盤の構築へと発展しました。スマートフォンとクラウドの活用により、業務の効率化とコミュニケーションの質の向上を同時に実現した仙台銀行。今後もさらなるソリューション連携や利便性の追求を通じて、地域金融機関としての進化を続けていくことでしょう。

お話を伺った方

株式会社仙台銀行 髙橋 悠飛 氏

株式会社仙台銀行 事務部 副部長 兼 システム課長
髙橋 悠飛 氏

株式会社仙台銀行 三浦 若菜 氏

株式会社仙台銀行 事務部システム課 課長代理
三浦 若菜 氏

こちらから資料をダウンロードしていただけます。

本事例での導入サービス

ConnecTalk(コネクトーク)

拠点間の内線通話をシームレスにつなげたり、外出先でもオフィスの電話を受発信できます。PBXのクラウド化により初期投資を抑え、高音質なVoLTEを活用することで安定性のある通話環境を構築します。既存PBXとの接続も可能なため、拠点ごとの段階的なクラウド化も実現できます。

PHONE APPLI PEOPLE

クラウド電話帳を基軸として、名刺管理、フリーアドレスの居場所表示、人材スキルの可視化、安否確認などの社員のコミュニケーションを活性化する便利な機能を搭載。スマホからも使いやすいコミュニケーションポータルです。

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