北海道の社会産業インフラを支える株式会社北弘電社が直面していたのは、老朽化したPBXシステムと、広大な現場で働く社員とのコミュニケーション課題でした。特にコロナ禍においては、テレワークへの対応が急務となったことで電話業務の非効率性が顕在化。そこで、クラウドPBXとFMCの機能を併せ持つ「ConnecTalk」を導入。現場とオフィスをシームレスにつなぎ、コスト削減、業務効率化、さらには顧客満足度向上を実現することに成功しました。
「人事異動に伴う変更で都度必ず発生する費用の大幅削減ができ、社員の業務負荷も軽減できました」
株式会社北弘電社 管理統括室 総務企画部 総務企画人事課 主査 上泉 篤 氏
北海道の社会産業インフラを創業から100年にわたり支え続けている株式会社北弘電社(以下、北弘電社)は、電気設備に関連する事業を中心に地域に根差した事業展開を行っています。
しかし、建設業界全体が抱える慢性的な人手不足は、同社にとっても大きな課題でした。特に北海道という広大な地域では、人材確保と育成が持続的な成長の鍵を握っています。
「建設業は『きつい、汚い、危険』という『3K』のイメージが先行しがちですが、実際には賃金水準が高く、大きなやりがいを感じられる仕事です。若年層の中には、ワークライフバランスや仕事の意義を重視し、建設業界に飛び込んでくる方も増えてはいますが、人手不足は依然深刻な問題として存在しています」(上泉氏)
業界特有の人手不足問題とともに、同社は電話業務に関する複数の課題にも直面していました。社員の多くが常に現場に常駐しているため、PBX(構内交換機)を中心とした電話環境では内外線の取り次ぎが困難な状況が頻繁に発生していました。お客さまには折り返しの連絡をお待ちいただくケースが多く、顧客満足度にも影響を及ぼしかねない問題でした。
「当社には現在約240名の従業員がいますが、社員はそれぞれの現場を渡り歩いて仕事をしているため、常時会社にいるのは2割にも満たないです。ほぼ現場にいる社員に対して電話を取り次ぐのは、電話交換を行う社員にとって大きな手間になっていました」(上泉氏)
さらに、2020年のコロナ禍では、テレワークへの対応が急務となったと言います。
「本社勤務の社員がテレワークに移行する際、固定電話への対応ができないという問題が発生し、個人用の携帯電話を業務に利用するケースや、急遽テレワーク用の携帯電話を契約するなどの対応に追われました。これらは一時的な対応であり、管理や運用面での新たな課題を生み出していました」(中村氏)
また、現場の社員はガラケーを使用しており、スマートフォンへの移行にも多少抵抗があったそうです。
これらの課題を解決し、業務効率化とコスト削減を実現することが、同社の喫緊の課題となっていたのです。
ConnecTalkの導入を決めた最大の理由は、その操作の分かりやすさと機能の充実度でした。
「操作が分かりやすかったという点と、転送設定やスケジュール設定など多彩な機能が、テレワークの対応に非常に有効でとても魅力的に感じました」(中村氏)
また、固定電話と携帯電話を連携させることができるFMC機能についても導入検討の重要なポイントだったと言います。
「総務部門の事務作業として、会社の代表電話番号から連絡する機会が多く発生していましたが、FMC機能により個人の携帯電話からでも代表電話番号でスムーズに連絡できるようになります。また、複数の拠点にそれぞれPBXを設置していたため、保守期間終了に伴う取り替えやメンテナンスコストが大きな負担となっていましたが、ConnecTalkとSmartVPN※による一本化は、固定資産管理や保守管理の面で我々のニーズを満たしてくれると思いました」(中村氏)
そして導入の決め手となったのは、コスト面とサポート体制だったそうです。
「全社員に携帯電話を配布するとなると単純に契約台数が3倍になるため、経費をどこまで抑えられるかが重要なポイントでした。ソフトバンクさんからの提案は、他社と比較して全体的なコストメリットが大きく、特にリユース品を活用したスマートフォンの料金プランはとても魅力的で、全社員への配布を可能にする決定打となりました。これにより、月々30万円程度のランニングコスト削減が見込まれ、5年間で約1,500万円以上のコスト削減効果が期待できると試算されました」(中村氏)
「建設現場での携帯電話の使用は、不慮の落下や水没などによる故障のリスクが伴います。以前は社員が携帯電話を破損させた場合、始末書の提出や修理費用の負担が必要になったことがありましたが、レンタルなら水没や画面破損時にかかる費用が全てレンタル料に含まれていることで、社員の心理的負担を軽減することができました」(上泉氏)
他社との比較検討も綿密に行い、ConnecTalkなら大幅なコストメリットが得られることが分かり導入を決定しました。
※SmartVPN:クラウドとの親和性をコンセプトに開発されたソフトバンクのVPNサービス
導入に際しては、事前打ち合わせを徹底し綿密な計画を立て、各拠点の移行を進めました。
「新しい技術を取り入れてもらうには丁寧な説明とコミュニケーションが不可欠でした。導入当初は、現場の社員や管理部門から戸惑いの声も聞かれ、操作に関する問い合わせも多く寄せられましたが、マニュアル作成や各部署への丁寧な説明、実践練習を通じて、次第に社員は新しいシステムに慣れていきました」(中村氏)
導入後の効果として何よりも業務効率化を実感していると言います。
「電話取り次ぎの工数が大幅に削減されました。社外にいる社員にすぐ連絡が取れるようになり、担当者からの折り返し連絡を待つ必要がなくなりました。以前は『誰々から何時に電話がありました。折り返しお願いします』といったメモ対応が頻繁に発生していましたが、ConnecTalk導入後は直接転送ができるため、即時に外出先へ取り次ぎが行えるようになり、目に見えない業務負担が大きく軽減されました」(上泉氏)
また、業務効率化に加えて管理のコスト面でも大きな効果があったとのことです。
「人事異動やフロアのレイアウト変更時の回線工事が不要になりました。これまでは変更のたびに外部業者に回線工事を依頼する必要があり、年間数十万円のコストと多大な手間が発生していました。特に3月末の年度末は、多くの企業が人事異動を行うため、業者への依頼も困難を極めていました。しかし、ConnecTalk導入後はPC上で設定変更が可能になったため、社員は端末を持って移動するだけで済み、管理部門の負担が劇的に軽減されました」(上泉氏)
同社では、無料の音声ソフトも活用することで、着信時にどこの部署にかかってきた電話なのかを判別できるようにしているそうです。これにより、総務部にかかってきたのか、経理部にかかってきたのか、あるいは外線なのか内線なのかが明確になり、電話応対の効率がさらに向上したと言います。
こうして電話応対・取り次ぎ業務が効率化したことで、以前よりも迅速な対応が可能となり、お客さま満足度の向上にもつながっているようです。
ConnecTalk管理画面
ConnecTalkの導入により業務効率化を実現した同社は、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進にも積極的に取り組んでいます。
「建設業界全体で働き方改革の一環としてAI活用やクラウド化による情報共有が進む中、当社もこれらの動きを加速させています。IT推進担当部署が中心となり、今年からはAI活用も進めており、現場の施工管理ソフトの活用など、現場とIT推進課が密に連携しながら、さらなる業務効率化と利便性向上を目指していきたいと考えています。最新技術を積極的に取り入れることで、持続的な成長と競争力強化をしていきたいです」(上泉氏)
お話をうかがった方
株式会社北弘電社
管理統括室 総務企画部 総務企画人事課 主査
上泉 篤 氏
株式会社北弘電社
管理統括室 総務企画部 総務企画人事課
中村 暁宙 氏
拠点間の内線通話をシームレスにつなげたり、外出先でもオフィスの電話を受発信できます。PBXのクラウド化により初期投資を抑え、高音質なVoLTEを活用することで安定性のある通話環境を構築します。既存PBXとの接続も可能なため、拠点ごとの段階的なクラウド化も実現できます。
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