ソフトバンクニュースは「IT×ライフスタイル」をテーマに、暮らしに役立つ小ネタから、もらってうれしいプレゼント、スマホの豆知識、話題のガジェットやテクノロジー、企業の取り組みまで、ソフトバンクのさまざまな情報をお届けします。

Facebook
Instagram
LINE
Twitter

【解説】なぜケーブルなしで充電できるの? スマホのワイヤレス充電の仕組み

【解説】なぜケーブルなしで充電できるの? スマホのワイヤレス充電の仕組み

最新のスマホで見かけるようになった、充電パッド(ワイヤレス充電機)にスマホを置くだけで充電できるワイヤレス充電。ワイヤレス充電という言葉以外に、無線給電や非接触給電という名前で呼ばれています。

一番の特長はケーブルをささずに充電できること。とても便利なんですが、そもそもケーブルがないのにどうやって充電するのか不思議に思いませんか?

そこでワイヤレス充電の仕組み、そしてこれから使おうか迷っている方にメリットや注意点を解説します。

iPhoneやたくさんのスマホが対応する「Qi」規格

iPhoneやたくさんのスマホが対応する「Qi」規格

ケーブルを使わずに電力を送ることを「ワイヤレス電力伝送」と呼び、それを充電に利用するのが「ワイヤレス充電」です。いくつか種類があって、遠くまで電力を飛ばせる「放射型」にはレーザー方式、マイクロ波方式、超音波方式なんて言うものがあります。スマートフォンで利用されているのは比較的近い距離で利用できる「非放射型」で、iPhone Xシリーズなど、iPhone 8以降で対応しているのはその中の「電磁誘導方式」です。

電磁誘導方式では「WPC」という標準化団体が取り決めている国際規格「Qi」(チー)が知られています。iPhoneはQiに対応しています。このQi規格に対応している充電パッドは、Qiに対応・準拠しているiPhoneやAndroid搭載のスマホ、そしてイヤホンや電動歯ブラシもワイヤレス充電ができる(互換性がある)というものなんです。

どうしてケーブルなしで充電できるの? 充電パッドの仕組み

ワイヤレス充電はなぜケーブルなしで充電できるのか、それは「電磁誘導の原理」という呼ばれる仕組みが働いているんです。

ワイヤレス充電はなぜケーブルなしで充電できるのか、それは「電磁誘導の原理」という呼ばれる仕組みが働いているんです。

1. 充電パッドの中には「送電用コイル」が入っています。電気を流すとこのコイルが反応して磁界(磁束)が発生して空気中に放出されます。ちなみに、電気が空気中に流れるのではなく、磁界が発生するので危険はありません。

2. 充電パッドに「受電用コイル」が入ったスマホを近づけます。スマホの中のコイルは空気中の磁界に反応して電力に変換します。

3. このとき誘導電流が発生し、その電力をバッテリーに蓄える仕組みです。

ワイヤレス充電のメリットと注意点は?

ワイヤレス充電のメリットとデメリットは?

メリット

ワイヤレス充電最大のメリットは、ケーブルの抜き差しが必要なく、充電パッドにスマホを置くだけで充電できるという点です。ケーブルの抜き差しが必要ないということは、コネクタ部の消耗やケーブルの断線といったトラブルも避けられます。

注意点

便利なワイヤレス充電ですが、注意点がいくつかあります。

注意点①:充電する位置は充電パッドの中央に!

充電パッドとスマホの中のコイルの位置が合っていないと、充電できなかったり、充電時間が長くかかることがあるため、コイルの位置をきちんと合わせることが大切です。大半の製品は充電パッドの中央にスマホを置く仕様になっていますが、充電されているかスマホの位置を確認しましょう。

また、スマホのバイブレーション機能がオンになっていると振動で位置がズレる可能性があります。「朝起きてみたらスマホが充電されていなかった」なんて事態は避けたいですよね。

充電パッドによっては、スマホの受電コイルの位置を自動的に読み取り、適切な送電コイルの位置に移動して充電するといった製品もあるようです。それなら寝ている間にズレてしまっても、適切な位置で充電ができますね。

注意点②:スマホケースをつけたまま充電できないことがある

充電パッドとスマホの位置が遠い場合や磁界を妨げるものが間にあると正常に充電が行われない場合があります。例えば、スマホケースがとても厚かったり、材質に金属が使われていたりするときです。スマホケースをつけたままで正常に充電できるかを確認しましょう。

ちなみに充電時間は一般にワイヤレスの方がケーブルより長くかかってしまいます。急いで充電したい場合は、ケーブルを使うという見極めも大事ですね。

ワイヤレス充電器って何を選べばよいの?

「ワイヤレス充電器ってたくさんあるけど、結局何を買えばよいの?」と思うかもしれませんが、一つ重要なポイントとして、対応している電力(W)を確認することです。電力(W)が大きいほど充電する速度も速いということです。通常の充電は5Wですが、高速ワイヤレス充電として7.5Wや最大10Wに対応した製品が登場しています。iPhoneの場合は、現時点では7.5W以上の給電に対応した製品を選ぶと良いでしょう。

ちなみに、この記事で紹介していた白色のワイヤレス充電器は「SoftBank SELECTION Wireless Charging Base for iPhone/Android™」というものです。iPhoneやAndroid搭載のスマホで高速ワイヤレス充電に対応した製品です。iPhoneは7.5W、Androidは対応機種によっては最大10Wまで対応しています。

この製品は充電台を回転させることで、顔認証や通知確認がしやすい「スタンド型」と、平置きができて設置場所を選ばずに利用できる「フラット型」が選択できるのが特長です。

これから充電に必要なケーブルはなくなっていく?

最近、外ではモバイルバッテリーから長い線をつないでスマホを充電する、といった光景をよく見かけます。将来、技術的にはケーブルを接続せずに充電器のある部屋にいるだけであっという間にフル充電できる未来を目指しているそうです。

ワイヤレス充電はスマホだけではなく、電気自動車(EV)での利用も期待されています。車庫や駐車場にとめるだけで充電できるなど、道路を走行しながら給電する仕組み(走行中給電)も実用化を目指して開発しているそうです。

充電における近未来技術の実用化はもう少し先になりそうですが、まずはスマホのワイヤレス充電を使って体験してみてくださいね。

SoftBank SELECTION Wireless Charging Base for iPhone/Android™

記事で紹介した、Qi規格に準拠した高速ワイヤレス充電器です。充電台を回転するとスタンド型やフラット型に自由に切り替え、それぞれのシーンに応じて使うことができます。

ソフトバンクセレクションオンラインショップを見る

(掲載日:2018年10月17日)
文:神崎洋治

神崎洋治(こうざきようじ)

神崎洋治(こうざきようじ)

TRISEC International,Inc.代表。
ロボット、AI、IoT、インターネット、デジタルカメラ、セキュリティーなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。雑誌、「ロボスタ」等のウェブメディア、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数。