商業施設やオフィスビルの清掃作業、危険なエリア内での作業など、人に代わって日常業務を担う自律走行型ロボットの応用領域は広く、人手不足に対する有効なサポート手段として活用の機会が増えてきています。
「Cuboidくん」は、ソフトバンクが開発した「LiDAR」※などのセンサーを搭載している屋内型自律走行ロボット。この「Cuboidくん」を利用し、実際のサービス付き高齢者住宅やオフィスビル内で、エレベーターの乗降や複数階にまたがった荷物配達などの実証実験が行われています。
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- ※「LiDAR(ライダー)」は、レーザー光を使ったセンサーの一種。対象物までの距離や位置、形状までを正確に検知できる自動運転に必要不可欠な技術
今回は2020年1月8日、都内のオフィスビル「日比谷パークフロント」で行われたデモの模様をご紹介します。
地下の駐車場で配達員がCuboidくんに荷物を託し、専用のモニター(右)で目的地の2階を選択します。
「目的地への移動を開始します」
Cuboidくんは、エレベーターに向かって移動し始めました。
動きはとてもゆっくりですが、Cuboidくんは地下から2階までのエレベーター乗降を自律的に行い、目的地である2階に到着しました。
「荷物をお届けにまいりました」
無事配達を終えたCuboidくん。走行ルートにいる人を検知すると、「すみません。通らせてください」と言いながら困り顔に。
荷物配達の他にも、館内の巡回などへの活用も可能とのこと。人感センサーで人を検知するので高齢者の見守りや、警備などへの応用ができるんだそうです。
今回のデモは、総務省が推進するIoTの安心・安全かつ適正な利用環境の構築に関する実証事業「自律走行ロボットエレベーター連携実証事業」の一環として実施。2020年の2月まで実用化に向けたさまざまな検証が行われます。
(掲載日:2020年1月9日、更新日:2020年2月17日)
文、撮影:ソフトバンクニュース編集部