お笑いタレント、歌手、俳優と幅広く活躍する木梨憲武さんは、絵画やオブジェなどアートの分野でも優れた作品を創作し続けています。その木梨さんとソフトバンクの「5G LAB」がタッグを組み、「AR SQUARE」を使った新しいアートにチャレンジすることに。今回はその制作現場に潜入し、木梨さんにお話を聞いてきました。
目次
- 「AR SQUARE」からスタンプを投稿。みんなで作品をつくる!
- 木梨憲武さんのアトリエに潜入!
- さっそく木梨さんに感想をお聞きしました!
- スタッフに聞く、木梨憲武さんと作り出した新しいARアートの世界とは
プロフィール
木梨憲武(きなし・のりたけ)さん
1980年にお笑いコンビ「とんねるず」を結成し、「オールナイトフジ」「とんねるずのみなさんのおかげでした」など数々のバラエティ番組に出演。個人として音楽や芸術活動に積極的に取り組み、1994年ころから絵画やオブジェなどの個展を開くように。2014年の「木梨憲武展×20years INSPIRATION-瞬間の好奇心」ではニューヨークでも開催。2018年6月にロンドンからスタートした「木梨憲武展 Timing -瞬間の光り-」は日本各地で開催され、2022年6月4日から始まる上野の森美術館で千秋楽を迎える。
「AR SQUARE」からスタンプを投稿。みんなで作品をつくる!
今回、木梨憲武さんとソフトバンクがコラボするのは、「共創型アート みんなでつくる AR 『REACH OUT FLOWER』 powerd by Softbank 5G LAB」。木梨さんの個性豊かなアート作品が展示される「木梨憲武展 Timing -瞬間の光り-」の企画の一つです。木梨さんのアート作品の代表的なものに「REACH OUT」(リーチアウト)というシリーズがありますが、これは手のひらをモチーフとして、多くの手が重なり合うことで「助け合う・つながる・手を差しのべる」ことが表現されています。今回はこの「REACH OUT」をソフトバンクのARの技術で具現化します。
今回制作する「REACH OUT FLOWER」のイメージ
まず木梨さんがVRペイントツールを用いて制作したバーチャル空間の中で「REACH OUT FLOWER」の幹に当たる部分を制作。ここに「AR SQUARE」のアプリを通して、木梨さんがデザインした”REACH OUT型”の花にみたてたスタンプを自由に貼り付けていくことで作品が成長します。
AR SQUARE
AR技術を使って、好きなアート作品やアーティストと一緒に撮影ができるサービス。360度回転、拡大、縮小して自由自在に鑑賞、一緒に撮った映像をSNS投稿し、友人や家族と楽しむことも可能です。
木梨憲武さんのアトリエに潜入!
4月下旬、木梨さんの制作現場にお邪魔しました。まずは「REACH OUT FLOWER」の土台となる“木の幹”を作るため、操作方法のレクチャーを受ける木梨さん。例としてスタッフが木の幹と枝を描いていくと、「それでいいじゃん。指示出すからその通り描いてよ」とさっそくの木梨節がさく裂。もちろんしっかりと聞いています。
何もないところに、何かが描かれていく
そしてVRゴーグルを装着し、実際に描き始めると一気に創作モードに。見る見るうちに独特の形をしたものが出来上がっていきます。しかしモニタでは全体像が分かりにくいため、「いったい何ができるのか?」とザワつき始めるスタッフたち。
新しい「REACH OUT」が誕生!
こうして出来上がったものは、まさしく「REACH OUT」をモチーフとしたオブジェ。初挑戦のVRペイントで、しかも練習ラウンドにも関わらず、なかなかの完成度。出来上がったものをモニタで確認し、ワンタッチで色が変えられることや、さまざまな角度から見ることがきることが分かると、「これはいいね!」と興奮の様子。そして現在公開されている本番の制作に臨みました。
スタンプも手書きで作成
参加者の皆さんがAR「REACH OUT FLOWER」に貼り付けていくスタンプも、木梨さんの手書きによるもの。このとき描かれたものがキャプチャーされて作られました。スタンプは数種類あり、好きなスタンプにメッセージを添えて投稿します。
さっそく木梨さんに感想をお聞きしました!
実際にやってみた感想は?
まずは新しいアート、新しい世界に連れて行っていただき、誠にありがとうございました。
普段はキャンバスなどに向かってらっしゃいますが、デジタルの世界はいかがでしたか?
VRゴーグルを着けた瞬間から、3Dの世界の中で作品がスタートできたり、絵の具を使わなくても色を変えられ、その線じゃないなと思ったら1つのボタンでやり直せる。可能性がいくらでも広がります。形がどんどんできていきますけど、描いた線と線の間を通り抜けられたり、どこまででも大きい作品がこの世界の中で作りこめる。また新しい世界を……感じましたね。
今回は多くの人の手を借りて、ひとつの作品に仕上がります。
僕はあくまでオブジェのベースを作っただけ。みんなにREACH OUTスタンプを付けてもらって、参加型で一緒に作品を作り上げていく。もしね、僕のイメージと違う場所に置いた場合、かちゃっと消しちゃいますから、お気をつけてください。
ウソです(笑)。
どういうふうに付くかも含めてこのAR作品なので、間違い、不正解はありません。果たしてどれだけの皆さんが参加してくれるか楽しみにしています。きっとどんどんスタンプが増えていくと、みんなのREACH OUTがふくらんでいって、ブーケのようなイメージになるんじゃないかと。たぶん僕の描いた本体が全部消えるでしょうね。
下書きのない世界が好き。僕が描く線は一回勝負
制作の様子を拝見していましたが、木梨さんは線を描くとき、ためらいなく一気にいきますね。
僕は「下書きのない世界」が大好きなんで。アドリブと下書きの段が全てで、頭の中でなんとなく描いておいて、あとは一回勝負。普段は一回勝負なんだけどこのVRのほうは、線を消してやり直せるという(笑)。でも今回も、ほぼ一回で描きあげました。
VRの世界の中では、オブジェがどの辺りで完成なのかを自分で判断していけるので、もっと広いところ、体育館いっぱいでもいいですし、野球場を全てオブジェで埋めることも可能なんだということが、今日分かりました。
6月4日から上野の森美術館で始まる「木梨憲武展 Timing -瞬間の光り-」は、足掛け4年やってきた展覧会のラストになるということですが。
新型コロナウイルスの影響で、開催が2年延びたのですけど、この2年間が意外なことに、作品作りにとってはとても良い時間になりました。家であったりこのアトリエであったり、自分の時間を多く持つことができ、あまり外に出ずにひとり遊びしていました。
上野では、もちろんこのARアートもそうなんですけど、3割くらいは新作になります。芸能画家として、素敵なお部屋をいっぱい用意させていただきました。私の考えたアトラクションに参加いただいたり、見ていただいたり、素敵なコースを作りますので、ぜひ上野に足を運んでみてください。
最後に、ソフトバンクとコラボした感想をお願いします。
そうですね、ソフトバンクの皆さんとはおいしい食事をして、「充実した打ち合わせをした」ような顔をしていました(笑)。
こうやって何回もミーティングを重ねながら作品にたどり着いているので、この新しい参加型の世界を、ソフトバンクゾーンがありますので、ぜひ多くの皆さんに注目してもらい、楽しんでいってもらいたいです。
担当者に今回の3Dアートの見どころなどをインタビューしています
(掲載日:2022年6月3日)
文:ソフトバンクニュース編集部
「AR SQUARE」から一緒に「REACH OUT FLOWER」を作ろう!
「AR SQUARE」のアプリを通して、“花”にみたてたスタンプを自由に貼り付けていくことで、木梨さんが作った「REACH OUT FLOWER」に参加できます。さらに6月4日から26日まで上野の森美術館(東京都台東区)で開催されている『木梨憲武展 Timing -瞬間の光り-』の「REACH OUT FLOWER」では、圧巻の3D作品として公開しています。ぜひ足を運んでみてください。