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「Z世代の視点を生かした企画を提案せよ」。バンタンデザイン研究所の生徒との産学連携プロジェクトに密着取材

「Z世代の視点を生かした企画を提案せよ」。バンタンデザイン研究所の学生との産学連携プロジェクトに密着取材

ファッション、グラフィックデザイン、映像などの分野のプロクリエイターを育成する総合専門校「バンタンデザイン研究所」とソフトバンクによる産学連携プロジェクトが2022年7月からスタート。そのプロジェクトに参加した生徒に密着取材してきました。

バンタンデザイン研究所

1965年にスタートした、ファッション・ヘアメイク・デザイン・映像・フォト・プロスケーターなどの分野に特化した人材を育成するクリエイティブ総合専門スクール(東京校・大阪校・名古屋校)。「世界が、わたしのファンになる。」をコンセプトに、現役プロのクリエイターを講師に迎え、業界と連携した実践教育で即戦力となる人材を育成している。

バンタン研究所について

個性豊かなバンタンの生徒にしかできない提案を!

2022年7月某日。都内某所に集められたのは、ファッション、グラフィックデザイン、映像などの分野のプロクリエイターを育成する総合専門校、バンタンデザイン研究所の生徒たち。バンタンデザイン研究所は「世界で一番、社会に近いスクール」をビジョンとし、産学連携プロジェクトなどを通して即戦力となる人材を育成するスクールです。

この日、オリエンテーションに集められた映像クリエイター専攻とグラフィックデザイン&イラストレーション専攻の生徒たちには、ソフトバンクとの産学連携プロジェクトの概要が説明されました。

お題は、①HeartBudsに次ぐワイヤレスイヤホンの企画 ②Z世代をワクワクさせるような Google Pixel のプロモーションアイデア の2つ。グラフィック、イラスト、映像、写真などさまざまな手法で作品を形にするというプロジェクトです。

プロジェクトの発起人で、特別講師を務める一般社団法人 ZUAN UNION代表の安川宏輝氏は「普段関わることのない企業の方にプレゼンテーションや作品を見てもらうことは、とても良い経験になると思う。プロにはできない、学生らしい面白い提案を期待している」と生徒たちへメッセージを送りました。

生徒たちからは早速「なぜソフトバンクは Google Pixel に力を入れているのか? 」など、鋭い質問が飛び交うシーンも。

どんな企画が出てくるのか楽しみ…♫
7月から10月にかけて行われるこのプロジェクト。ソフトバンクニュース編集部では、2名の生徒に密着取材しました。

「耳の中に何かいる!? 」がコンセプト…!?

1人目は、グラフィックデザイン&イラストレーション専攻2年の小林ひなさん。Heart Budsに次ぐワイヤレスイヤホンの商品企画に挑戦します。どんな企画を考えているのでしょう?

小林さん

「耳の中で生き物を飼っていたらどんな感じなのかなと思って、『耳の中に何かいる!? 』というコンセプトで考えてみました。あまりに非現実的すぎるので心配でしたが、(講師の)安川さんにバンタンの学生らしいデザインにしよう! と言っていただいて、自信を持って制作しようと吹っ切れました」

小林さんが3Dのグラフィックに挑戦したのは初めてなんだそうです。立体のイメージを考えるために、イヤホンにどんな形があるのかを調査した結果から、柔らかい印象で誰にでも受け入れられるような丸型に決めたとのこと。

続いてイヤホンのデザインを考えていきます。

小林さん

「今回はZ世代に人気の、韓国の流行をイメージしてデザインを考えました。HeartBudsがハート型だったので、自分が形を考えたオリジナルのハート型を入れてみました」

小林さんの企画書
小林さんの企画書

小林さんの企画書

プロジェクトに応募した仲間と一緒にスクールで作業するだけでなく、家に持ち帰って作業することも。曲線の表現など、何度も何度も納得がいくまで調整を重ねます。

「耳の中に何かいる!?」がコンセプト…!?
「耳の中に何かいる!?」がコンセプト…!?

小林さん

「メンズファッションが好きで、メンズ服のお店によく行くんです。店に入るときはとても緊張するんですが、お店の方が意外と気さくに話しかけてくれるので、そのときに自分が思っているよりも男女の壁って薄いんじゃないかと気づいたんです。この経験から、ジェンダーを問わず、どんな人でも使いやすいようなデザインにしたいという思いを込めました」

こうして出来上がった小林さんの企画がこちらです。HeartBuds部門は書類選考のみ。どんな結果が待っているのでしょうか…?

「耳の中に何かいる!?」がコンセプト…!?

Z世代の目に留まるための3要素が企画のポイント

2人目は、映像クリエイター専攻の成田咲幸さん。Z世代をワクワクさせるような Google Pixel のプロモーション企画部門への参加です。この部門は、学内でのプレゼンによる1次審査を勝ち抜く必要があります。まずは動画制作のテーマを考え、1次審査で発表するための資料作りから。

成田さん

「Z世代の目に留まるためには『共感性』『無意識』『体験型』の3つが大切だと考えました。共感は懐かしさ、無意識はついつい見てしまう動画、体験は参加型のキャンペーンということで、ガラケーに詰まっている懐かしい思い出を振り返る企画を考えてみました」

こちらが成田さんが考案した、映像の枠にとらわれずZ世代が参加したくなるようなキャンペーン企画です。1次審査を突破できるでしょうか…?

成田さんのプレゼンテーション資料
成田さんのプレゼンテーション資料

成田さんのプレゼンテーション資料

自らの思いをプレゼンに乗せて…

学内1次審査では、有名クリエイターに対して15名の生徒が順番にプレゼンをします。中には実際に店舗へ足を運び Google Pixel を体験してきた学生や、Z世代の特長についてデータを用いて発表する生徒も…

自らの思いをプレゼンに乗せて…

成田さん

「……。こんなに大勢の前でプレゼンしたことがなかったので、とても緊張しています…。頭が真っ白になりそうなので、原稿をすべてメモして読み上げる方式にしようかな…」

自らの思いをプレゼンに乗せて…

成田さんのプレゼンも無事終了。発表が全て終わると、緊張が解けたのかワイワイとおしゃべりに興じていました。
そうこうしているうちに結果発表の時間です。審査員たちが実際に動画制作に進める企画を発表します。

「~さん。~さん。~さん。成田さん。この4名が本選に進みます! 」

4名の企画が選出されました。もちろん成田さんも入っています!

成田さん

「まさか一次審査を通過できると思っていなかったので、とてもうれしかったです! プレゼン中の間の取り方や企画書のデザインなどいろいろ気を配った甲斐がありました! 」

撮影スタート! 思わぬハプニングも…!

いよいよ動画制作がスタートです。企画考案者の成田さんがディレクションをします。撮影に備え、友人への出演依頼や絵コンテ作成、撮影場所の下見など、準備も万端です。撮影当日にも、出演者と話す内容やボリューム感などをあらかじめ打ち合わせし、スムーズに撮影ができるようにさまざまな工夫をしている様子。

撮影スタート! 思わぬハプニングも…!
撮影スタート! 思わぬハプニングも…!

撮影スタート! 思わぬハプニングも…!

成田さん

「公園にタイムカプセルとしてガラケーを埋めたんですけれど、虫がたくさんいる… というハプニングがありました。虫がいる中でスコップで土を掘ることが大変で…。虫よけを買っておけば良かったです(苦笑)でも、撮影機材を公園に運んだり、スコップで何度も土を掘ったり、出演者が自然に演技ができるよう練習をしたり、授業では学ぶことができない実践的な体験ができました」

撮影が終わると、パソコンでの映像編集。いよいよ大詰めです。

成田さん

「今まで数週間かけていたような編集を、なんと数日間で終わらせることができたんです。自分の成長を感じました。今回は、撮影の裏話を入れたメイキング動画も作ってみました」

動画が完成すれば、残すは本番のみ。審査員にしっかりプレゼンができるように練習ですね!

「VANTAN CUTTING EDGE」本番当日。ドキドキのプレゼンへ…!

「VANTAN CUTTING EDGE」本番当日。ドキドキのプレゼンへ…!

VANTAN CUTTING EDGE

VANTAN CUTTING EDGE

「バンタンデザイン研究所」が主催する、国内デザインスクールの中でも最大級の在校生を対象とした複合型デビューコレクション。数ヶ月に及ぶ厳しい学内審査で勝ち残った作品を、ショーや展示・SHOP等で発表。クリエイティブ業界の未来を担う才能を世に送り出します。

「VANTAN CUTTING EDGE 2022」について

10月31日、「VANTAN CUTTING EDGE」の本番当日。学内予選を勝ち抜いた13名の作品が展示されています。もちろん、小林さん、成田さんの作品も!
審査員は、一般社団法人 ZUAN UNIONの安川宏輝氏、アートディレクターの奥瀬義樹氏、ソフトバンク株式会社 モバイル推進本部 パートナービジネス統括 3部部長 芥川直也の3名が務めます。

「VANTAN CUTTING EDGE」本番当日。ドキドキのプレゼンへ…!

ワイヤレスイヤホンの企画審査では、壁に掲出された企画案を審査員に見せながら生徒が説明します。
「イヤホンの中がくるくる動いているとより面白いと思う。イヤホンの大きさは結構大きめなの? 」と審査員から質問を受けた小林さん。最もこだわった、男女ともに受け入れられるデザインにしたことを、自信を持って回答できました。

小林さん

「めちゃめちゃ緊張してて、体感では一瞬で終わった感じがしました。自分の話を最後まで真剣に聞いてくださった皆さんに感謝しています」

「VANTAN CUTTING EDGE」本番当日。ドキドキのプレゼンへ…!

Google Pixel のプロモーション企画部門のプレゼントップバッターは成田さん。短尺動画にした背景やメイキング映像を制作した理由をZ世代の特徴を踏まえながら説明しました。審査員からは「共感性、体験型はよくあるが、無意識はなかなか思いつかないので面白い」とコメントをもらい、ホッとにこやかな表情に。

成田さん

「やっと終わった… の一言ですね。やり切った感があります! 」

運命の結果発表…!

運命の結果発表…!

いよいよ運命の結果発表…! Google Pixel のプロモーション部門、ワイヤレスイヤホン部門からそれぞれ優秀作品として1名ずつが選ばれます。

結果は…

小林さん、成田さんの2人は残念ながら受賞することはできませんでした…。が、参加賞として全員に Google Pixel Buds Pro がプレゼントという大盤振る舞い! 太っ腹!!

最後に2人に今回のソフトバンクとの産学連携プロジェクトに参加してみた感想を聞いてみました。

率直に今の気持ちはいかがですか?

小林さん

「正直言うと、とっても悔しかったです! 今回本当に素敵なプロジェクトに参加することができたことは誇りに思います。また機会があったら絶対に参加したいです」

成田さん

「他の皆さんの作品がとても魅力的だったので納得の結果でした。次は選ばれるようさらに努力していきたいです」

今回プロジェクトに参加してどのような学びがありましたか?

小林さん

「普段は自分が表現したいことを画に描くことが多いですが、自分基準ではなく周りの求めていることを形にする大切さを学びました。将来は作品を見てくれる人と同じ目線に立てる対等なデザイナーになりたいです」

成田さん

「企画の考案、プレゼン、撮影の準備、編集など、授業で学んだ一連の流れを実践できたことが学びになりました。自分にできることは全てできたので満足です」

運命の結果発表…!

2カ月間にわたる「バンタンデザイン研究所」とソフトバンクによる産学連携プロジェクト。「VANTAN CUTTING EDGE」の本選に進んだ13名だけでなく、この企画に参加した全ての生徒が作品と本気で向き合う姿を見ることができました。バンタンデザイン研究所の生徒の皆さんがこれからどんなデザインを生み出していくのか、期待して見守りたいと思います。皆さん、お疲れさまでした!

(掲載日:2022年11月14日)
文:ソフトバンクニュース編集部

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