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情報モラル教育を「デジいく」で支援。LINEみらい財団・ヤフー・ソフトバンクの共同プロジェクトが始動

情報モラル教育を「デジいく」で支援。LINEみらい財団・ヤフー・ソフトバンクの共同プロジェクトが始動

文部科学省のGIGAスクール構想により小・中学校で1人1台のタブレットやパソコンが配備され、子どもたちにとってますます身近になるインターネット。一方で、学校内でネットトラブルが発生するなど、子どもが正しく安全な方法でインターネットを利用する力を身に付けることが求められています。

健全なインターネット利用啓発の推進に向けて、SNS・通信・インターネットの分野において情報モラル教育に関わってきた一般財団法人LINEみらい財団、ヤフー株式会社、ソフトバンク株式会社の三者が連携して「デジいく」(デジタル活用能力育成プロジェクト)を開始しました。

情報モラル教育

小学校・中学校・高等学校の児童・生徒を対象に、情報社会における正しい判断や望ましい態度を育てることを目指す教育。

  • 西尾 勇気(にしお・ゆうき)
  • 一般財団法人LINEみらい財団
    事業推進部 部長
    西尾 勇気(にしお・ゆうき)さん
  • 大山 成道(おおやま・なるみち)
  • ヤフー株式会社 SR推進統括本部
    サービス開発室
    大山 成道(おおやま・なるみち)さん
  • 引野 智史(ひきの・さとし)
  • ソフトバンク株式会社
    CSR本部 CSR企画統括部
    引野 智史(ひきの・さとし)
  • 西尾 勇気(にしお・ゆうき)
  • 一般財団法人LINEみらい財団
    事業推進部 部長
    西尾 勇気(にしお・ゆうき)さん
  • 大山 成道(おおやま・なるみち)
  • ヤフー株式会社 SR推進統括本部
    サービス開発室
    大山 成道(おおやま・なるみち)さん
  • 引野 智史(ひきの・さとし)
  • ソフトバンク株式会社
    CSR本部 CSR企画統括部
    引野 智史(ひきの・さとし)

子どもが学びやすい、先生が教えやすい。活用シーンに合わせて使える教材を提供

三者は、SNS・インターネット・通信分野でサービスを提供する事業者の社会責任として、以前から情報モラル教育に取り組んできました。近年、GIGAスクール構想やコロナ禍の影響により学校教育のオンライン化が急速に進み、児童や生徒が情報の正しい扱い方や活用方法を身に付ける重要性が高まっていることを受けて、三者共同で子どもの情報活用能力の向上を目指す「デジいく」(デジタル活用能力育成プロジェクト)を2023年3月から開始しました。

情報活用能力

文部科学省が定める学習指導要領によると「学習の基盤となる資質能力として必要とされる力」のこと。その一項目に「情報モラル」が含まれています。

「デジいく」とはどのようなプロジェクトですか?

引野

「デジいくは、児童・生徒が安心安全に、そして便利にインターネットを利用できる環境づくりに向けて、『GIGAワークブック』という教材コンテンツの活用や、教育者向けの研修の実施などを通して、学校現場における情報モラル教育の推進をサポートすることを目指したプロジェクトです」

西尾

「情報モラルという言葉は、これまで『トラブル』や『危険』といったイメージと結びつきやすい傾向にありました。SNSやインターネット、通信サービスを提供する事業者が連携することで、デジいくを通してインターネット関連のトラブルをなくすだけではなく、『活用』に焦点を当てて、インターネットを上手に活用する力を身に付けるサポートをしていきます」

デジいくの一環として、LINEみらい財団が国立大学法人静岡大学教育学部の准教授 塩田真吾さんと共同で開発するGIGAワークブックを活用した情報モラル教育が推進されています。

子どもが学びやすい、先生が教えやすい。活用シーンに合わせて使える教材を提供

教育現場での使いやすさと分かりやすさにこだわって制作された本教材は、発達段階にあわせ「ビギナー(小学1~3年生向け)」「スタンダード(小学4~6年生向け)」「アドバンスド(中・高校生向け)」の3パターンが用意されています。また、コンテンツは「調べる」「写真を撮る」「共有する」「家で使う」といった8つのICT活用場面に分けて用意されており、場面ごとに「活用」「情報モラル」「セキュリティ」の3つの観点で学ぶことが可能。1つのICT活用場面あたり15分から実施できるため、授業に取り入れやすい構成になっていることが特長です。

子どもが学びやすい、先生が教えやすい。活用シーンに合わせて使える教材を提供

対象者や利用シーンごとにコンテンツが分けられているんですね。教える側も学ぶ側も使いやすそうです。

大山

「分かりやすさや使いやすさは、デジいくの申し込み窓口を設ける際にも大事にしています。授業での調べ学習などでは、子どものインターネット利用の入り口として小学生向けのポータルサイト『Yahoo!きっず』を活用いただくことがありますが、デジいくの専用サイトへの導線を『Yahoo!きっず』上に設けることで、先生方に情報が届きやすい仕組みにしています」

SNS・インターネット・通信分野の連携で、情報モラルの向上を目指す

今回の連携では、LINEみらい財団はGIGAワークブックを始めとする教材コンテンツの開発・提供を、ヤフーは学校の授業で利用されているYahoo!きっず上でGIGAワークブックの認知拡大・普及を図ります。ソフトバンクはこれまで培ってきた地域の自治体とのネットワークを生かして、教育現場への提案や普及活動を推進します。

情報モラル教育の分野で、三者が連携するに至った経緯を教えてください。

引野

「教育のオンライン化が急速に進むだけでなく、新しいインターネットサービスなどが続々と登場していく中で、教育現場のニーズに合わせた教材開発や学習コンテンツの提供をしていきたいという思いが三者間で一致していたことが連携に至った大きな理由です。

ソフトバンクは通信事業者として、フィルタリングサービスや『みんなで考えよう、スマートフォン』という教材や教員・保護者向けの研修を提供してきました。これまで取り組んできた教材のアップデートを検討する際に、情報モラル教育分野に注力してきた2社にお声がけしてデジいくの発足につながりました」

西尾

「LINEみらい財団では、子どもたちがSNSを利用するようになる中で、トラブルやいじめも発生するようになり社会問題化したことをきっかけに、2012年から児童・生徒や保護者、教員向けの教材開発・出前授業の実施など、ネット上でのコミュニケーショントラブルに焦点を当てた取り組みを行ってきました。

『GIGAワークブック』は以前から学校の授業で活用いただいていますが、元々ヤフーの担当者と情報モラル教育で連携できないか検討していたところ、ちょうどソフトバンク側からお話をいただいたんです。そこから議論が進み、大山さん発案の『デジいく』という名のプロジェクトとして、教育現場での情報モラル教育のさらなる推進サポートに取り組んでいます」

デジいくという名前はヤフーの大山さんの発案なんですね。

大山

「たまたま採用していただきました(笑)

ヤフーとしても、これまで安全な検索エンジンと、小学生向けのスマホのルールやインターネットの付き合い方をテーマにした学習コンテンツを提供してきました。教育現場が必要としている情報を届けたいという思いが以前からあったので、情報モラルというテーマで学習コンテンツを直接先生方に届けることに使命を感じています」

プロジェクトへの期待をお聞かせください。

西尾

「この数年間でインターネットを利用した生活は大きく変わってきているので、各社が個別に取り組むのではなく、グループとして力を合わせることで、これまでできなかったことが可能になると思っています。いいスタートが切れたと思っているので、子どもたちの『情報活用能力』の育成につなげていきたいですね」

大山

「元々は子どもがネット上でいじめの被害に遭わないようにといった観点でしたが、子どもが現代の社会でより幸せに生きられるように、エンパワーメントができるように努めていきたいです。子どもが自らアクセスして自発的に学べる環境も整えていきたいと思っています」

引野

「ソフトバンクは、自治体とのネットワークを生かした普及・提案活動を行い、自治体など現場の声を教材に反映していきます。GIGAワークブックをより多くの児童・生徒に届けるために、コンテンツのさらなるパワーアップに向けて三者で連携して取り組んでいきたいです。お二人とも、よろしくお願いします!」

学校の授業で使える活用型情報モラル教材「GIGAワークブック」

「GIGAワークブック」特設サイト

文部科学省が推進するGIGAスクール構想の展開にあわせ、児童・生徒の「情報モラル」と「情報活用」の育成や向上を目的として制作された「GIGAワークブック」。自治体単位での導入に限らず、学校単位でも活用いただけます。

「GIGAワークブック」
特設サイト

関連情報

子どもたちのより良いコミュニケーションや健全なインターネット利用啓発のため、情報モラル教育においてSNS・通信・インターネット分野の3者が連携(2023年3月15日一般財団法人LINEみらい財団)

(掲載日:2023年4月25日)
文:ソフトバンクニュース編集部