SNSボタン
記事分割(js記載用)

インターネットの発展とともに歩んだ20年。BBIX株式会社が目指すグローバル戦略

インターネットの発展とともに歩んだ20年。BBIX株式会社が目指すグローバル戦略

今や社会のインフラとなったインターネット。いつでも快適にインターネットを利用できる環境が当たり前となっていますが、その背後にはインターネットエクスチェンジ(IX)と呼ばれる重要な役割が存在しています。

ソフトバンクのグループ企業であるBBIX株式会社(以下、BBIX)は、2003年の設立以来、IX事業を中核として海外への積極的な事業展開や大幅な価格改定など、大胆なチャレンジにも果敢に取り組んできました。2023年6月、設立20周年を迎えて行ったイベントの様子やBBIXの事業について紹介します。

目次

デジタル社会に生きる今、事業者はインフラを担う責任を

デジタル社会に生きる今、事業者はインフラを担う責任を

BBIXは、毎年2回「BGP(Borderless Group of Peering) Meeting」と題したイベントを開催しています。これは、企業のモットーである “No Peering, No Internet.(ピアリングなくして、インターネットなし)” をBBIX流に「相互理解なくして、相互接続なし」と捉え、企業同士がお互いを知り合うことが大事であり、そのためのコミュニティの醸成が必要という考えのもと、理解や親睦を深める目的で開催されています。

イベントでは、取引先企業に対しBBIXにおける最新の取り組みや活動報告が披露されるほか、「Peering Personal(ピアリングパーソナル)」と呼ばれる、ネットワークの相互接続先募集を目的としたIX業界ならではのプレゼンテーションなどが行われます。今回は設立20周年を記念して、パネルディスカッションが開催されました。

デジタル社会に生きる今、事業者はインフラを担う責任を
デジタル社会に生きる今、事業者はインフラを担う責任を

日本を代表するネットワークの有識者がそろい踏み。設立20周年記念パネルディスカッション

パネルディスカッションでは、初代デジタル大臣 平井卓也氏、慶應義塾大学教授 村井純氏、ソフトバンク株式会社 専務執行役員 兼 CIO 牧園啓市の3名をパネリストに迎え、BBIX 専務取締役 兼 COO 福智道一 進行のもと、さまざまなテーマで熱い議論が交わされました。

日本を代表するネットワークの有識者がそろい踏み。20周年記念パネルディスカッション

冒頭、村井氏は、インターネット普及の礎となった2000年代初頭について、「2005年を目標に掲げていたインターネットのブロードバンド化は2003年に前倒しで達成できた。インフラを作るにあたって、われわれ産官学が力を合わせて実現できたこと」と振り返ると、牧園は「2003年頃はちょうどBBIX設立の頃であり、Yahoo! BBの拡大期であった。ブロードバンドサービス提供に苦労したり、電力設備の設置が間に合わず自分たちで他社の局舎内に設備を作らせてもらったりした。今も、災害時の電力設備対策や生成AIのように膨大なデータを処理できるデータセンターの必要性など課題は多い。最近では、電気通信事業者であるわれわれが守っていくべきは電気なのではないか? という会話をよくしている」と語りました。平井氏は「インターネットを使うことが前提となった現在において、電力とネットワークは社会のインフラとなった」と述べ、今後の電力需要の重要性に賛同しました。

日本を代表するネットワークの有識者がそろい踏み。20周年記念パネルディスカッション

また、村井氏は「日本はインターネットにおける技術を進化させ、世界に広めてきた。ウェブで縦書きや右から左への入力ができるようになったように、日本の技術がなかったらできなかったことがたくさんある。もっとこのような、技術の普及や発展に投資をしていくべき」と、技術や知識などの標準化についても触れました。これについて平井氏は「このような取り組みのリーダーシップを取れるような人材育成を官民一体で行っていきたいと考えている。一緒に頑張りましょう」と述べました。

日本を代表するネットワークの有識者がそろい踏み。20周年記念パネルディスカッション

ディスカッションの最後に、村井氏は「2000年に世界のインターネット人口は6%でした。ところが今は70%を超えました。日本では30%くらいでしたが、現在は1人で複数のデバイスを持つので100%を超えているという、全く違う状況になっています。特にCOVID-19を通じて、インターネットがどんなパワーを持っているか皆分かったのだと思います。これから先は、全員がデジタル社会に生きているという意識を持って、われわれはそのインフラを担っているという自信と誇り、責任を持って生きていかなければならない」と会場全体に強く訴えて締めくくりました。

現代のインフラ “インターネット” に向き合う企業

BBIXは、2003年に設立されたソフトバンクのグループ企業で、インターネット事業者同士を相互に接続するIX事業やネットワーク提供事業を主力として成長を続けてきました。

現代のインフラ “インターネット” に向き合う企業

2000年初頭と言えば、日本でブロードバンドが提供され始めインターネット利用者が大きく増加した頃。2001年に100万人ほどだったブロードバンド加入者数は、2004年には1,000万人、2010年には3,400万人を突破。インターネットは人々の生活の一部となっていきました。このような利用者のニーズの高まりの中、ADSLから光回線へと速度やサービスの進化を遂げてきたのです。

2014年には、IXプラットフォームを基盤としてモバイル事業を展開。世界初となる海外ローミングの相互接続サービスを開始しました。現在、日本はもちろん韓国、香港、フィリピン、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシアなどアジアを中心とした各国・地域のモバイル事業者だけでなく、アメリカやヨーロッパにもサービスを拡大しています。そして2022年、IaaSやSaaSなどのクラウド需要の高まりを背景に、よりセキュアで堅ろう性の高い接続環境に対応するため「Open Connectivity eXchange (OCX)」というクラウドサービスを開始。“ソフトウェアによるネットワークのクラウド化” をキーワードに、利便性や柔軟性も追求していることが特長です。

グローバルに挑み続ける。「Global Connectivity Provider」を目指して

BBIXが目標に掲げるのは、「Global Connectivity Provider」そして「愛される会社No.1」。この実現のため、日本にとどまらず、アジアは香港、シンガポール、タイ、ヨーロッパはアムステルダム、ロンドン、マルセイユ、そしてアメリカはサンノゼ、ロサンゼルス、ダラス、シカゴ、マイアミと世界各地のデータセンターにIXの拠点を設置。今後もアジア各国はもちろん、オセアニアにもサービスを広げていく計画であり、積極的な海外展開が進められています。

グローバルに挑み続ける。「Global Connectivity Provider」を目指して

近年、コロナ禍の影響で働き方や人々の行動は大きく変わり、インターネットの利用も急激に増加しました。中でも行政・自治体におけるDXの推進や、世界的なスポーツイベントの動画配信サイトでの生中継など、インターネットをはじめとするネットワーク全体が持つ「インフラとしての重要性」も確実に増しています。一方で、2022年に始まったウクライナ侵攻や地政学的なリスクから、国や地域のガバナンスによってネットワークを分断しようとする動きも出てくるなど、インターネットのあり方そのものが変わりつつあります。BBIXでは、「社会問題や世の中の流れをどう捉え、どのようなサービスを開発・提供すべきなのか」という着眼点で、スピード感を持って失敗を恐れず新たなチャレンジに挑み続け、成長を目指しています。

グローバルに挑み続ける。「Global Connectivity Provider」を目指して

“No Peering, No Internet”

BBIX株式会社は、 “No Peering, No Internet.” をモットーに、全ての人が快適にインターネットを利用できる世の中を創造し、インターネットの普及・発展のために貢献することを目指してさまざまな活動を行っています。

BBIX株式会社の
企業サイトはこちら

(掲載日:2023年8月14日)
文:ソフトバンクニュース編集部