フォーム読み込み中
クラウドコンピューティングのストレージオプションについて、どのような選択肢があり、どういった違いがあるかをふまえて、選択時のポイントについてまとめてみました。
前回の記事では、各プロダクトのディスク容量と性能(IOPS、スループット)について、簡単に紹介しました。
今回の記事では、HDDの各プロダクトの料金について、違いを見ていきたいと思います。
ストレージオプションに関する関連記事についてもぜひご覧下さい。
ディスクを1ヵ月間確保した場合の、1ギガバイトあたりの最低基本料金について調べてみました。
基本料金のレンジは、0.015ドルから0.048ドルまでとなっています。
⚠️ 最も安くなるリージョンをもとに算出しているため、他のリージョンでは割高になる場合があります。
⚠️ Microsoft Azure は容量によって料金が異なるため、250GBを確保した場合で計算しています。
HDDは性能よりもコスト優先のプロダクトであるため、容量を主体とした料金体系となっています。
なお、次のパート4で紹介するSSDの料金体系では、さらに性能も加味されたものとなっています。
| Alibaba Cloud | Amazon Web Services | Microsoft Azure | Google Cloud | |
|---|---|---|---|---|
| 課金単位時間 |
|
|
|
|
| 課金対象 |
|
|
|
|
今回は以下のシナリオをもとに、課金される料金をシミュレーションしてみます。
料金を計算するための事前準備として、以下の時間を算出しておきます。
単位を秒数にしているのは課金単位時間に合わせるためです。
まず、6月全体の時間は2,592,000秒になります。計算式は以下の通りです。
つぎに、実際にストレージ容量を確保していた期間は上の図にある通り、「6/5 10:00:00」から「6/11 17:30:30」までの「6日7時間30分30秒」です。秒に換算すると545,430秒になります。
UltraディスクHDDの東京リージョンの基本料金は「5.2 USD/100GB/Month」となっていました。100ギガバイトのディスクを1ヵ月間確保すると、5.2ドルかかるという意味ですね。
なお、最も安いリージョンはクアラルンプールやムンバイなどの「4.9 USD/100GB/Month」で、最も高いリージョンはタイや中国本土などの「7.7 USD/100GB/Month」でした。
⚠️上記の基本料金はサブスクリプション契約の場合で、従量課金の場合は割高になります。
今回のシナリオでは約2.73ドルとなりました。計算式は以下の通りです。
参考までに為替レートが1ドルあたり130円とすると 日本円で約355円になります。
スループット最適化HDDの東京リージョンの基本料金は「 0.054 USD/GB/Month」となっていました。1ギガバイトのディスクを1ヵ月間確保すると、0.054ドルかかるという意味ですね。
なお、最も安いリージョンはオハイオなどの「0.045 USD/GB/Month」で、最も高いリージョンはサンパウロの「0.086 USD/GB/Month」でした。
今回のシナリオでは約2.84ドルとなりました。計算式は以下の通りです。
1ドルあたり130円とすると、約369円になります。
ColdHDDの東京リージョンの基本料金は「0.018 USD/GB/Month」となっていました。1ギガバイトのディスクを1ヵ月間確保すると、0.018ドルかかるという意味ですね。
なお、最も安いリージョンはオハイオなどの「0.015 USD/GB/Month」で、最も高いリージョンはサンパウロの「0.0288 USD/GB/Month」でした。
今回のシナリオでは約0.94ドルとなりました。計算式は以下の通りです。
1ドルあたり130円とすると、約123円になります。
スループット最適化HDDと比べると基本料金は1/3です。
最大スループット192MB/秒は、スループット最適化HDDの500MB/秒に対して約1/3になるため、性能に見合った料金と言えるかもしれません。
Microsoft Azure の Managed Disksの場合は、オファリングという容量クラスが定められていて、オファリングの容量に切り上げられた料金が適用されます。
Japan Eastリージョンで250ギガバイトのディスクをプロビジョニングした場合、「S15 256GB 11.328 USD」が適用されます。(下位クラスは「S10 128GB 5.888 USD」です)
なお、最も安いリージョンは東日本や北米などで、最も高いリージョンはブラジル南東の「S15 256GB 35.34 USD」でした。
また、課金単位時間は1時間となるため、6月全体の時間は720時間となり、実際にストレージ容量を確保していた時間は「6日8時間=152時間」となります。
今回のシナリオでのストレージ容量の料金は約2.33ドルとなりました。計算式は以下の通りです。
1ドルあたり130円とすると 約303円になります。
さらに、ディスク容量とは別に、ディスクへの読み書き(トランザクション)の回数に対して10,000回あたり0.0005ドルの課金が発生します。(こちらはリージョンやオファリングによる価格差は見られませんでした)
今回は最も高額になる例として、常にIOPSが上限に達していた場合を想定してみます。(S15の場合、プロビジョニングIOPSは500です)
今回のシナリオのトランザクション回数の料金は約13.68ドルとなります。計算式は以下の通りです。
1ドルあたり130円とすると、約1,778円になります。
ちなみに、1ドルあたりの利用可能なトランザクション回数は2,000万回で、IOPSをフルに使った場合の利用可能な時間は40,000秒(約11時間)となります。計算式は以下の通りです。
標準永続ディスクの東京リージョンの基本料金は「 0.052 USD/GB/Month」となっていました。1ギガバイトのディスクを1ヵ月間確保すると、0.052ドルかかるという意味ですね。
なお、最も安いリージョンはアイオワなどの「0.04 USD/GB/Month」で、最も高いリージョンはサンパウロの「0.06 USD/GB/Month」でした。
今回のシナリオでは、約2.73ドルとなりました。計算式は以下になります。
1ドルあたり130円とすると、約355円になります。
今回のシミュレーションでは以下のような結果となりました。
⚠️ Microsoft Azureはトランザクション回数を考慮に入れていません。
⚠️ 今回のシミュレーション結果はあくまでも一つの目安にすぎません。現実味のあるシナリオで実際に計算してみることをお勧めします。
今回は、HDDの各プロダクトの料金とその計算方法について、簡単に紹介しました。
次回は、SSDの各プロダクトの料金について、違いを見ていきたいと思います。
Alibaba Cloudは中国国内でのクラウド利用はもちろん、日本-中国間のネットワークの不安定さの解消、中国サイバーセキュリティ法への対策など、中国進出に際する課題を解消できるパブリッククラウドサービスです。
ソフトバンクはAWS アドバンストティアサービスパートナーです
「はじめてのAWS導入」から大規模なサービス基盤や基幹システムの構築まで、お客さまのご要望にあわせて最適なAWS環境の導入を支援します。
Microsoft Azureは、Microsoftが提供するパブリッククラウドプラットフォームです。コンピューティングからデータ保存、アプリケーションなどのリソースを、必要な時に必要な量だけ従量課金で利用することができます。
Google サービスを支える、信頼性に富んだクラウドサービスです。お客さまのニーズにあわせて利用可能なコンピューティングサービスに始まり、データから価値を導き出す情報分析や、最先端の機械学習技術が搭載されています。
条件に該当するページがございません