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ソリューションアーキテクトの赤羽です。今回はAlibaba Cloud WAFのクラウドネイティブモードの実装方法をご紹介します。2022年10月にWAF3.0が正式リリースし、あらたにクラウドネイティブモードでの実装が可能になりました。クラウドネイティブモードはECSやALBにWAF機能を追加する形で実装できるため、別プロダクトとして意識することなくWAFを実装できます。従来の実装方法はCNAMEレコードモードと呼ばれ、公式的にはクラウドネイティブモードを推奨しています。
■CNAMEレコードモード
CNAMEレコードモードはDNS設定を変更することにより、クライアントとWEBサーバとの間にWAFを割り込ませる形で実装します。稼働中のWEBサイトに実装する際、各所設定変更によるサービス断が発生するため注意が必要です。
■クラウドネイティブモード
クラウドネイティブモードは、WEBサーバのフロントとして稼働しているECSやALBにWAF機能追加する形で実装します。たとえばALBの場合、ALBをWAF Enableエディションにアップグレードするだけで、サービス影響なくWAFを実装できます。
今回はALBでのWAFクラウドネイティブモード実装手順を紹介します。※ECSとALBの基本的な設定が完了している前提で説明します。
1-1.AlibabaCloudのコンソールにログイン
Server Load Balancerコンソール > ALB > Instances >対象のALBインスタンスを選択
1-2.Instance Details タブ > WAF Protection の右側にある「Enable Protection」をクリック
1-3.Edition > WAF Enabled を選択 > Buy Nowをクリック
1-4.ALBインスタンス一覧に戻り、対象のインスタンスを確認。
盾のアイコンに色がついていればWAFが適用されています。
※カーソルを合わせると WAF Protection が Protection Enabled になっていることを確認できます。
2-1.Web Application Firewall コンソールへ移動
Website Configuration > Cloud Nativeタブをクリック
右側の一覧に先ほどのALBがあればOKです。
2-2.デフォルトで基本的な防御設定が有効になっていますので、試しに無効なSQL構文を含めてHTTPSアクセスしてみます。
WAFによりブロックされました。クラウドネイティブモードの実装手順は以上となります。
ALBをWAF Enabledエディションにアップデートするだけで簡単にWAFを実装することができました。サービス断なく実装できるので、たとえば一時的にWAFを有効にして、ブロック状況をモニターしてみるという使い方もできそうです。料金ですが、ALBのアップデート増額分に加え、WAFのインスタンス費用も追加となりますのでご注意ください。
今回はAlibaba CloudのWAF3.0でリリースされたクラウドネイティブモードの実装方法をご紹介しました。従来のCNAMEレコードモードに比べ構成がシンプルになること、稼働中のWEBサイトを停止することなく実装できることがメリットです。従量課金でも使えるようになっていますので、Alibaba Cloud WAF3.0を試してみるのはいかがでしょうか。
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