Agentspace とは?何ができる? Agentspace の機能紹介!

2025年4月9日掲載

皆さま、こんにちは。

2024年12月14日に、Google Cloud から新しい AI プラットフォームの Agentspace が発表されました。今回は、 Agentspace ではどのような機能があるのか、どのようなことができるのかを紹介していきます。

※今後、ユーザーインターフェース および仕様などが変わる可能性がありますのでご留意ください。

※本記事で機能紹介に際し、以下の資料を利用しています。
引用元:ソフトバンク株式会社 2024 年 3 月期 決算説明会資料

目次

Agentspace とは

Google Agentspace は、2024年12月にGoogle Cloud が発表した、企業向けの AI エージェントプラットフォームです。Google の生成 AI 技術、特に Gemini を活用し、社内の様々な情報源から必要な情報を見つけ出す検索機能と、自然言語の指示で Google Agentspace が代わりに複雑な作業をおこなうことのできる AI エージェント機能を備えています。

Agentspaceは、Vertex AIにあった検索機能とエージェント機能が独立し、さらに拡張したようなサービスだとイメージしていただくとわかりやすいかと思います。

ライセンス

Google Agentspaceの利用にあたってはユーザごとにライセンスが必要です。

ライセンスには Agentspace EnterpriseAgentspace Enterprise Plus の2種類があり、Agentspace Enterprise では検索機能が、Agentspace Enterprise Plus では検索機能アシスタント機能が提供されます。

公開時点(2025年4月9日)では、限定的な企業向けに早期アクセスが提供されている段階で、一般のユーザーはまだライセンスを購入できない状況です。購入できるようになったらすぐに使えるように、この記事などで何ができるかを把握しておいていただければと思います。

ライセンスはユーザごとに割り当てる必要があり、手動または自動で割り当てることができます。

手動でのライセンス割当方法

手動での割り当ては AI Applications(旧 Agent Builder)の [設定] メニューから設定することができます。

自動でのライセンス割当方法

[ライセンスを自動的に割り当てる] にチェックを入れることで自動割り当てが可能になります。

事前に自動割り当ての設定をしておくと、Agentspace Enterprise または NotebookLM Enterprise インターフェイスに初めてアクセスしたときにライセンスが自動的に割り当てられます

ライセンスの詳細については、Google 公式ドキュメント「Get licenses for Agentspace Enterprise」をご参照ください。

Agentspace の基本機能

Agentspace のアプリは AI Applications(旧 Agent Builder)にて作成できます。
※アプリ作成方法の詳細については別記事「簡単!Google Cloud の新AIプラットフォーム「Agentspace」のはじめ方」で紹介しています。

以下が Agentspace のアプリのプレビュー画面になります。

それぞれのメニューで、以下の操作が可能です。

  • 接続されたデータストア:データストアを作成&接続することができます。
  • 操作:アクション機能(後ほど紹介いたします。)を設定をすることができます。
  • 構成:オートコンプリート機能やユーザーインターフェースなどの設定をすることができます。
  • 統合:ウェブアプリケーションを有効化したり、HTML ページに追加するウィジェットを作成する代わりに、API 呼び出しを行ってサーバーやアプリケーションに統合することができます。
  • 分析:どのようなクエリが実行されたか、クエリが実行された回数などのログを確認することができます。

統合にてウェブアプリケーションを有効にすることで、専用のウェブアプリを作成することが可能です。

専用のウェブサイトアプリでは検索機能を使用することはもちろん、NotebookLM の利用、過去のチャットの確認、Deep Research 機能の利用、利用するデータストアの ON,OFF などをすることができます。

プロンプトを投げた際の挙動は以下のようになります。

さらに、上記赤枠部分では参照されたデータソースに対して以下のようなことができます。

  • コンテキストに含める。(クエリに資料を追加する。)
  • プレビューとして表示して資料の内容を確認する。
  • NotebookLM に資料を追加する。

Agentspaceに接続可能なデータソース

また、Agentspace にはさまざまなデータソースを接続することができます。

ネイティブソース:
BigQuery, Google Cloud Storage など

Workspace ソース:
Google Drive, Google Gmail など

サードパーティーソース:
One Drive, SharePoint, Slack など

Agentspace 特有の機能

Agentspace に統合された主要な機能を紹介します。

【アクション機能】

アクション機能を設定するとアプリを通して、一部の Workspace のソースやサードパーティのソースに対して操作を実施することができます。
例)Gmail を作成して送信

【NotebookLM】

NotebookLM は、Google が提供する AI ドキュメント生成ツールで、ノートを AI が理解しやすい形式で整理し、関連情報を自動的に提案したり、要約を作成したりすることができます。

【Deep Research】

Deep Research 機能は、インターネット上の情報をより効率的に検索し、調べることができる機能です。

【Assistant 設定】

LLM 指示の設定をして検索結果サマリーの内容を設定することができたり、グラウンディング機能を ON にして Google 検索で根拠づけすることもできます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は Agentspace の概要や機能面について紹介しました。

Vertex AI Search より機能が増えてできることが多くなったことはもちろん、精度の向上なども期待したいですね!Agentspace はクラウドサービスのため、日々機能追加や仕様変更が行われます。我々も継続して検証して、その内容をどんどん発信していきますので、お楽しみに!

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