Alibaba Cloud ACSの機能紹介

ACSを用いたコンテナ環境構築手順

Alibaba CloudのContainer Compute Service（ACS）を利用し、GUIベースでクラスターの作成からアプリケーションの外部公開までの手順を紹介します。この構成では、SLBを使ってパブリックIPを払い出し、直接外部公開します。

クラスター作成〜外部公開までの完全ガイド

ステップ1：ACSクラスターの作成

最初に、ACSのクラスターを作成します。

1. Alibaba Cloud コンソールにログイン

2. 左ナビゲーションで「Container Compute Service」→「Cluster List」→「Create Cluster」をクリック

3. 以下の情報を入力(その他項目については、任意の値を設定してください)

○ クラスター名：例 acs-demo-cluster

○ リージョン：例 東京

○ VPC/vSwitch：既存のものを選択、または新規作成

4. 「Cofirm Order」をクリック。数分後にクラスター作成が完了。

ステップ2：アプリケーションのデプロイ（NGINX）

ここでは、テスト用としてNGINXサーバーをデプロイします。

1. コンソールからデプロイ

○ Cluster Listから対象のクラスター「Actions」タブへ移動し、「More」→「Workloads」→「Deployments」をクリック。

2. 以下の内容を入力(紹介していない項目については、任意の値を設定してください)

○ 基本情報を入力（Basic Information）し「Next」をクリック

■ name：nginx-deployment

■ Replicas：2

■ Type：Deployment

○ コンテナ情報を入力（Container）し「Next」をクリック

■ Image Name：nginx:latest

■ CPU 任意のコア数

■ Memory 任意のGB

■ Port：80

3. Advanced画面では今回は特に追加設定はせずに「Create」をクリックする。

ステップ3：外部公開（LoadBalancer型Service）

ACSでは、LoadBalancerタイプのServiceを作成します。Serviceを作成すると同時にSLB（Server Load Balancer）を作成することで外部公開用のElastic IPを払い出すことができます。

1. コンソールからサービスを作成

○ Cluster Listから対象のクラスター「Actions」タブへ移動し、「More」→「Network」→「Service」をクリック

2. Service画面で「Create」をクリック

3. 以下の情報を入力(その他項目については、任意の値を設定してください)

○ SLB Type：NLB

○ Select Resource：Create Resource

○ Backend：app　nginx-deployment(ステップ2-2で設定名前)

○ PortMapping

■ Name：app

■ Service Port：80

■ Container Port：80

■ Protocol：TCP

4. 「OK」をクリックすると、 ServiceとSLBが作成されます。

ステップ4：公開確認

ステップ３で作成されたSLBを確認すると、数分で外部IPアドレス（Elastic IP）が表示されます

ブラウザでURL（http://<Elastic IP>）にアクセスし、 NGINXのWelcomeページが表示されれば成功！

ACKとの違い

Alibaba CloudはACS と似たサービスとして、ACK（Alibaba Cloud Container Service for Kubernetes）というサービスも提供しています。両サービスともデプロイメントや運用管理を効率化するための自動化ツールを提供し、需要に応じてリソースをスケールアップまたはスケールダウンできるため、効率的なリソース利用が可能になります。それぞれのサービスの違いは以下の通りです。

まとめ

ACSは、「ノードの管理は任せて、自分はアプリ開発に集中したい！」という方におすすめなサービスです。高速起動や柔軟なリソース設定、秒単位課金といった機能で、コストと運用のムダを最小限に抑えられます。この記事がACSをご検討の際の参考になれば幸いです。

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