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2025年7月30日掲載
本記事では、Google Agentspace と Conversational Agents を連携させ、BigQuery のテーブルにデータを追加する方法について紹介します。
Agentspace とは、Google Cloud が提供する企業向けの AI エージェントプラットフォームです。企業全体の情報を一元化し、社内情報を検索したり、メール送信やカレンダー作成などのアクション機能を行うことができます。
Agentspace の機能概要については、以下の記事も参照してください。
Conversational Agents とは、Google Cloud が提供する生成 AI とルールベースを統合した会話型 AI プラットフォームで、チャットボットや音声対応のエージェントをローコード/ノーコードで構築・管理できるサービスです。ユーザーの自然言語入力解析から意図理解、応答生成、さらには API 連携までをカバーし、統一されたコンソールを通じて管理することができます。
Agentspace では、Conversational Agents や ADK (Agent Development Kit) などの他のエージェントと接続し、既存の Agentspace にはまだ搭載されていないアクション機能を実装することが可能です。
今回は、Conversational Agents を用いて BigQuery に売上を記録するエージェントを作成し、Agentspace と連携させました。
さっそくこのエージェントを使ってみましょう。
Agentspace の左メニューより、今回作成したエージェントを選択します。(Agentspace トップ画面にて、自動的にエージェントを呼び出すことも可能です。)
エージェントに「売上を記録したい。2025-07-16 15:00、A商品、50万円、田中」と日付・商品名・担当者名などの情報を入力し、送信ボタンを押します。
BigQuery テーブルにデータを追加するにあたって、この情報で正しいか確認されます。
「はい」と入力すると、10秒ほど待った後に「売上が記録されました。」と表示されました。
BigQuery の売上データを更新すると、先ほど Agentspace 上で入力したデータが追加できていることが確認できました。
このエージェントは、Cloud Run Functions を介してデータ処理を実行し、受け取ったデータをBigQueryに書き込む一連の流れを Conversational Agents で呼び出しています。
連携の流れを順に説明します。
まず、バックエンド処理の核となる Cloud Run Functions を作成します。この関数は、外部からJSON形式で送られてきた売上データを受け取り、それを BigQuery のテーブルに書き込むタスクを実行します。サーバーレスな Cloud Run Functions を利用することで、インフラ管理の手間なくデータ登録エンドポイントを簡単に構築できます。
import functions_framework
from google.cloud import bigquery
@functions_framework.http
def retail_management_request(request):
"""Writes travel requests to BigQuery.
Args:
request (flask.Request): A request object with JSON
containing fields for transaction_date, product_name, amount, and sales_person.
Returns:
JSON response containing a 'message' field indicating the
status of the request.
"""
request_json = request.get_json(silent=True)
request_args = request.args
print("JSON:" + str(request_json))
print("args:" + str(request_args))
bq_client = bigquery.Client()
table_id = "[table_id]"
row_to_insert = [
{"transaction_date": request_json["transaction_date"],
"product_name": request_json["product_name"],
"amount": request_json.get("amount",""),
"sales_person": request_json["sales_person"],
},
]
errors = bq_client.insert_rows_json(table_id, row_to_insert) # Make an API request.
if errors == []:
return {"message": "売上が記録されました"}
else:
return {"message": "データ追加の際にエラーが発生しました: {}".format(errors)}
次に、作成した Cloud Run Functions を呼び出すための会話型エージェントを Conversational Agents で作成します。まず、エージェントに「売上を記録して」と指示された際に、どのツールを使って、どこにデータを送ればよいかを定義する「ツール」を作成します。具体的には、Conversational Agents の管理画面で Cloud Run Functions の URL を指定し、データの受け渡し方法を定義します。これにより、エージェントは Cloud Run Functions を正確に呼び出せるようになります。
そして、このツールをいつ、どのように使うかのシナリオを定義する「プレイブック」を作成します。このプレイブックには、「ユーザーから売上に関する情報を聞き出しなさい」「必要な情報が揃ったら、売上記録ツールを使いなさい」といった具体的な指示を、自然言語で記述します。
今回利用する Agentspace アプリと、それに接続する BigQuery データストアを作成します。作成方法については、こちらの記事 簡単!Google Cloud の新AIプラットフォーム「Agentspace」のはじめ方 を参照してください。
作成した Agentspace アプリとConversational Agents エージェントを連携させます。
AI Applications にて作成したアプリを選択し、[構成] > [アシスタント] タブに移動し、エージェントの URL や役割を定義します。
本記事では、Agentspace と Conversational Agents を連携させ、自然な対話を通じて BigQuery にデータを記録する方法を紹介しました。
この連携により、Agentspace が標準で持っていない BigQuery へのデータ追加などの機能を、ローコード/ノーコードで開発できる Conversational Agents を使って柔軟に拡張できます。今回は売上データの記録を例に挙げましたが、この仕組みを応用すれば、在庫管理や日報作成、顧客情報の更新など、様々な定型業務を自動化することができます。
ぜひ本記事を参考に、Agentspace と Conversational Agents の連携によるビジネスプロセスの加速を体験してみてください!
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本記事で紹介した Agentspace を活用した生成 AI エージェントの実践例を中心に、会場では 自然言語による業務自動化デモやミニセッションを実施予定です。
特に、社内データの横断的な検索や要約、メール送信・カレンダー連携といった 業務フローの自動化に関する具体的なユースケースをご紹介します。
ご来場の皆さまには、AI エージェントを業務に活用するための実践的なヒントをお届けできればと考えています。
ぜひ、ソフトバンクブースへお立ち寄りください!
Google Cloud Next Tokyo '25
日時:2025年8月5日(火) ~ 8月6日(水) 10:00~17:30(展示ブースは 11:30 開始)
会場:東京ビッグサイト 南展示棟
参加費:無料(事前登録制)
登録サイト:Google Cloud Next 公式サイト
登録コード:NT25_pt031
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出典元:Google Cloud Next Tokyo スポンサーセッション
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