首都圏国立大学合同ハッカソン Day 2:アイデア創出

2025年8月28日掲載
2025年9月1日更新

キービジュアル

2025年8月19日、電気通信大学を会場に「首都圏国立大学合同ハッカソン Day2」が開催されました。

本ハッカソンは、ビジネスコンテストとハッカソンを融合したスタイルで進行します。一般的な「短期集中の開発競争」とは異なり、まずDay1~Day3は事業創造に不可欠な“アイデア創出・検証”に集中。その後、各チームが主体的に開発を進め、最終発表で成果を競います。Day 1ではチーム結成とAIツールの体験を通じて、協働の基盤を築きました。

Day2ではいよいよ本格的なアイデア創出に移ります。

学生たちの創造力に火をつける“触媒”となったのが、ソフトバンクグループ会社の社内起業制度を運営し、これまでに多くの新規事業を立ち上げてきた「SBイノベンチャー」です。

単なるアイデアの“思いつき”ではなく、事業として成立する仮説を描くためのフレームワークを学び、各チームのプロジェクトは、より具体的な形を帯び始めています。

目次

SBイノベンチャー:事業創造の神髄を伝授

Day2の会場は、活発な議論の熱気と、事業創造というゴールに向けた心地よい緊張感に満ちていました。

ファシリテーターを務めるのは、SBイノベンチャーの吉原氏。今回のワークショップのゴールは、単なる思いつきではない、「顧客」「課題」「解決策」という3つの要素に裏打ちされた、骨太なビジネスアイデアを創出することです。

ワークショップは、まず企業メンターに「課題・ニーズ」を深掘りするヒアリングからスタート。そこから、課題を抱える顧客像(ペルソナ)を具体的に描き、そのペルソナが本当に市場に存在するのかをデータで裏付け、そしてAIを活用して解決策を導き出すという、極めて実践的なプロセスで進行しました。

「生み出す、作り出す、というのはとてもエネルギーが必要。その過酷さを楽しみながら一緒に成長していきましょう!」という吉原氏の言葉に、学生たちの表情が一層引き締まります。

Perplexity Enterprise Pro:AI回答エンジンが思考を加速

ワークショップのアイデア出しにおいて、学生たちの強力なサポートツールとなったのが、AI回答エンジン「Perplexity Enterprise Pro」です。従来の検索エンジンとは一線を画し、問いに対して出典付きで的確な回答を生成してくれます。

しかし、その強力さゆえの葛藤もあったようです。ある学生は、「AIの結果を優先しすぎて、チーム内で上がったアイデアが一旦無かったことにされており、うまく組み合わせることに難しさを感じた」と、AIと人間の創造性をいかに融合させるかという、まさに現代的な課題に直面したことを明かしてくれました。

その格闘の中から、「AIを活用する場面と自分たちでブレインストーミングを行う場面を分けることで、効率的に作業を進めることが大事だと感じた」という実践的な知見が生まれます。そして、AIを単なる答えを出す機械としてではなく、思考のパートナーとして捉え直したとき、その真価が発揮されました。「生成AIは日常的に使っていましたが、質の良いAIで多くのアイデアを並列処理することで、多視点から課題解決の糸口を見出すワークフローに感嘆しました」というコメントは、その到達点を示しています。

 アイデアの結晶:事業設計図の完成

ワークショップの最後には、各チームからこの日練り上げたアイデアの発表が行われました。Day2の成果物である「事業アイデアシート」を手に、「顧客」「課題」「解決策」そして独自の提供価値を熱心にプレゼンテーション。論理と情熱、そしてAIと人間の協働によって磨き上げられたアイデアが、形になった瞬間でした。

発表後には、SBイノベンチャーの高橋氏から各チームへ向けて講評が行われました。それぞれのアイデアが持つユニークな価値を評価するとともに、Day3の仮説検証に向けて「そのアイデアは、本当にお金を払ってでも欲しいものか?」といった事業家としての鋭い視点から、フィードバックが送られました。

「非常に短時間で多くのアイデアが出てきて頭が追い付かないことも。これからのボトルネックは人間の思考だろうと感じた。必ず複数人のチームでやる必要がある」という学生の感想が、この日のワークショップの密度の濃さを物語っています。

 Day3へ:仮説という名の設計図を手に、現実世界へ

Day2を終え、学生たちの手には、事業の核となるアイデアをまとめた「事業アイデアシート」が完成しました。しかし、それはまだデータと論理で組み立てられた仮説に過ぎません。

Day3では、再びSBイノベンチャーのリードの下、このアイデアが本当に顧客の心を動かすのかを確かめる「仮説検証ワークショップ」に挑みます。アイデアを机上から現実の世界へと持ち出し、その価値を問う重要なフェーズが、彼らを待っています。

ソフトバンク提供ツール

サービス名サービス詳細
ワークショップ by SBイノベンチャー 

ソフトバンクグループの社内起業制度を企画・運営している

SBイノベンチャー社のワークショップ

AxrossRecipe

実務で役立つノウハウやAI・DX分野の技術を「レシピ」という形で学べる

オンライン学習プラットフォーム

DS.INSIGHT

顕在化しにくい消費者のニーズをお手元で探索・分析できるデスクリサーチツール

TASUKI Annotation

豊富なデータ作成ナレッジを軸に、生成AIをはじめとしたAI開発・活用を「ツール提供」と「代行」の両面から支援するサービス

dailyAI

誰でも簡単に利用できる生成AIサービスで、日常業務の効率化を実現するSBテクノロジー株式会社提供のAzure OpenAI Service活用サービス

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リアルタイムのWeb情報とGPTシリーズやClaudeシリーズなど最新のAIモデルを活用し、質問に対し根拠(引用)付きで回答を提示。「Deep Research」モードでは包括的な調査とレポート作成を自動実行するAI回答エンジン

お問い合わせ

ソフトバンク株式会社
首都圏国立大学合同ハッカソン運営チーム
担当:中西、寺田
Email: grp-uni-hackathon@g.softbank.co.jp

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