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2025年8月25日、東京外国語大学を会場に「首都圏国立大学合同ハッカソン Day3」が開催されました。
本ハッカソンは、ビジネスコンテストとハッカソンを融合したスタイルで進行します。一般的な「短期集中の開発競争」とは異なり、まずDay1~Day3は事業創造に不可欠な“アイデア創出・検証”に集中。その後、各チームが主体的に開発を進め、最終発表で成果を競います。Day 1ではチーム結成とAIツールの体験を通じて、協働の基盤を築きました。Day 2では、顧客・課題・解決策という3つの要素に基づく事業アイデアを練り上げました。
Day3では、Day2で練り上げた事業アイデアを手に、学生たちは次なるステージ、アイデアの真価が問われる「仮説検証」フェーズへと突入します。この日も引き続き、ソフトバンクグループ会社の社内起業制度を運営する「SBイノベンチャー」が伴走。培ってきたノウハウが、学生の仮説を一歩ずつビジネスの確信へ近づけます。
ファシリテーターは、Day2に引き続きSBイノベンチャーの吉原氏。この日のワークショップのゴールは、事業アイデアが本当に顧客に受け入れられるかを検証する方法を学び、その準備を完了すること、つまり「ワークショップ後にすぐ事業検証のアクションが取れる状態」になることです。
そのために用いられたのが「仮説検証シート」。自分たちの事業アイデアを「顧客」「課題」「解決策」などの仮説に分解し、それをどのように検証するのか、具体的な計画を立てていきます。机上の空論で終わらせない、事業創造のリアルなプロセスがそこにありました。
ワークショップで繰り返し強調されたのが、「PSF(Problem Solution Fit)」という概念です。これは、「そのプロダクトが解決する課題を抱える顧客が実在し、かつ、その顧客があなたのプロダクトによる課題解決を強く望んでいる状態」を指します。
どんなに優れたアイデアも、それを求める顧客がいなければビジネスにはなりません。今回のワークショップの核心は、自分たちのアイデアがこのPSFを達成できるのか、その仮説を構築し、検証の道筋をつけることにありました。
仮説を検証する上で最も重要なアクションが、顧客へのインタビューです。ワークショップでは、SBイノベンチャーから顧客インタビューの極意が伝授されました。「想像を聞かない」「誘導しない」「抽象的に聞かない」。これらは、顧客の本音を引き出すための鉄則です。
学生たちは、自分たちが立てた仮説を基に、「誰に」「何を」「どのように聞くか」を徹底的に議論し、インタビュー設計シートを完成させていきました。Day2で作成した事業アイデアが、顧客の生の声を前にして、初めてその価値を試されることになります。
「インタビューの質問について、想像ではなく実際の過去の経験を聞くという考え方を初めて知り、とても参考になった」「質問の仕方はついやってしまいそうなミスが多く参考になった」など、顧客の本音を引き出すための具体的なテクニックに、多くの学びがあったようです。
Day3を終え、具体的なアクションプランが記された「仮説検証シート」が完成しました。立てた仮説は正しかったのか、それともピボット(方向転換)を迫られるのか。その試行錯誤の繰り返しこそが、事業を鍛え上げるプロセスです。
ここからはいよいよ開発が本格的にスタートしていきます。仮説検証で得た学びをもとに、各チームはプロトタイプづくりへと舵を切り、事業アイデアを実装へと落とし込んでいきます。
そして次に待つのは、Day4の中間発表(2025年9月10日、東京農工大学)。運営からは「完成度8割以上」という高いハードルが示されており、発表は最終発表と同じ形式で実施されます。つまり、ここで求められるのは単なる進捗の報告ではなく、事業化に向けた手応えを示すこと。
Day3で得た学びと、スタートした開発が、果たしてどのように形となって表れるのか――。最初の大きな関門を迎える学生たちの挑戦に、注目が集まります。
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