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2025年9月26日掲載
こんにちは、ソフトバンクでクラウドエンジニアをしている井上です。
「Web サイトに公開された最新情報をなるべく早くキャッチアップしたい!でも頻繁に Web サイトを訪問するのは面倒…」と考えたことはありませんか?
私は今年の4月に新卒としてソフトバンクに入社し、7月末に Google Workspace などグループウェア技術の部署に配属されました。Google Workspace に携わるようになって驚いたのは、アップデートの多さでした。Workspcae では毎日のようにアップデート情報が公開され、機能の追加や仕様変更が行われます。そのため、最新のアップデート情報をすぐにキャッチアップしないと、自分の持っている知識はすぐに過去のものになってしまいます。しかし、アップデート情報が公開される Web サイトを何度も訪問し、新しいアップデート情報が公開されているか確認するのはとても手間でした。
この記事では、そんな課題を解決するアプリについてご紹介します。今回は、Google Apps Script と Gemini in AppSheet Solutionsを用いて作成しました。Google Workspace のアップデート情報が公開されると、アップデートのタイトルとアップデート内容を要約した文章を Google Chat のスペースに通知します。
冒頭に述べた状況に陥っている人に限らず、Gemini in AppSheet Solutions を活用したアプリ作成に興味がある方は、参考にしていただければ幸いです。
Gemini in AppSheet Solutions は、AppSheetで作成したアプリ上で、Gemini が様々な処理を行ってくれる AppSheet の機能です。
例えば、アップロードされた画像から必要な情報を抽出する機能やテキストデータを自動で分類する機能などがあります。
なお、Gemini in AppSheet Solutions は、AppSheet Enterprise Plus ライセンスが必要です。Google Workspace に標準で搭載されている AppSheet Core では使用することができませんので、ご注意ください。
今回作成したアプリのシナリオは以下の画像の通りです
1.アップデート情報の検知と取得
ー Web サイトにアップデート情報が公開されたかを検知します。アップデート情報が公開された場合はアップデート情報が記載されたサイトの html 文を取得します。
2.AppSheet テーブルへの追加
3.AppSheet Automation の実行&AI Task による要約
4.Google Chat への通知
私が検証した限り、AppSheet だけではアップデート情報の検知と取得はできませんでした。(2025年8月時点)そのため、Google Apps Script を記述します。そして、アップデート情報を AppSheet API に投げて、AppSheet のテーブルに追加していきます。テーブルに追加する値は以下の画像の通りです。
Google Apps Scriptの記述は少し難しそうに感じるかもしれません。しかし、Gemini に聞きながら記述していけば、プログラムの知識がなくても作成可能です。
例えば、上記のようにプロンプトを入力するとスクリプトを返してくれます。
1.オートメーション作成
アップデート記事の要約と Google Chat のスペースへの通知は、AppSheet Automation を使用して実装します。
左のナビゲーションで Automation を選択し、bot を作成します。英語でこの bot で実装したい内容を入力すると雛形を作成してくれます。
今回は、上記のような構成で AppSheet Automation を実装します。
2.イベントトリガー設定
AppSheet Automation は実行されるための条件を設定します。今回は、テーブルに行が追加された時に実行して欲しいので、Data change type の欄で Adds だけを選択します。
3.アップデート情報を要約する AI task プロセスの作成
アップデート情報を要約するプロセスを作成します。今回は、AI に要約を行って欲しいため、「AI Task」の「Extract」を選択します。また、Input column の欄で入力する値を指定し、 Output の欄で出力結果を保存する場所を指定します。そして、Additional instructions の欄で、AI に指示を与えるプロンプトを記述します。プロンプトは、日本語で記述しても期待通りに動作してくれます。
4.Google Chat のスペースへの通知プロセスの作成
新しく公開されたアップデート情報を Google Chat のスペースへ通知するプロセスを作成します。今回は、webhook を用いて作成します。Google Chat の通知したいスペースのwebhook を追加し、その URL を指定します。また、通知したい内容を HTTP Content Type や Body の欄で作成していきます。今回は、JSON 形式でアップデート記事のタイトルと要約が通知されるようにしました。
作成したアプリは以下の通りです。
上記のように新しいアップデート情報が公開されます。
Automation を設定する画面の「Monitor」ボタンをクリックすると、Automation の実行履歴を確認することができます。
Automation が正常に実行されていることが分かります。
Google Chat の特定のスペースにアップデート記事のタイトルと内容を要約した文章が通知されます。
今回は Google Apps Script と Gemini in AppSheet Solutions を組み合わせてアプリを作成しました。このアプリは、Web サイトに新しい情報が公開されると、自動的に記事のタイトルと要約を通知してくれます。
これは、Gemini in AppSheet Solutions を活用したアプリの一例です。工夫次第で、さまざまなアプリを作成することができます。
「アプリの作成方法を詳しく知りたい!」「このようなアプリを作成してみたい!」そう思われた方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
また、もし今回作成したアプリのような「Google Workspace のアップデート情報を定期的に教えてくれるサービスが欲しい!」と思われた方は、「アップデートレポート配信サービス」の販売もしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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