クラウド経験半年の初心者がAWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)に挑戦してみた

2025年10月10日掲載

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ご覧いただきありがとうございます。クラウドエンジニアの伊藤です。

本記事では、私が AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(以下SAA)を2025年9月に取得しましたのでその体験を共有します。これまでの経歴やクラウド歴、学習方法と受験当日の所感、そしてこれから挑戦する方向けのアドバイスをまとめました。

目次

1.はじめに

私はソフトバンクに新卒で入社した4年目のITエンジニアです。1〜3年目は主にシステム監視業務に従事し、ネットワーク・基盤・アプリ系を広く浅く勉強してました。これまでの保有資格はITILと基本情報技術者で、クラウド系資格は今回が初挑戦でした。4年目の4月からは Alibaba Cloud のMSPサービスを担当し、そこから約半年間クラウド業務に携わっています。

2.試験概要

AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)は、AWS 上での設計・実装・運用に関する知識とスキルを問う中級レベルの認定資格です。

押さえておきたいポイントは以下の4点です。試験は「ピアソンVUE」によるコンピュータ方式(CBT)で自宅でも受講可能ですが、私はテストセンターへ行き受講しました。

詳細はAWS公式の試験ガイドをご参照ください。。

 

カテゴリ内容
試験時間

130分

試験形式

約65問(選択式・複数選択式)

合格点

720点/1000点

受験料

22,000円(税込)

※ドル円の関係で変動する可能性があります

3.学習方法

学習期間は約1.5か月で、合計学習時間は60-70時間程度でした。平日は1日1時間、休日は2〜3時間程度を目安に進めていました。

後ほど出てきますが、Udemyのハンズオンを用いた講座が長く、試験1週間前に初めて模擬試験を解き始めたといった感じです。初めて模擬試験を解いた際には難しくて合格できるかかなり不安でした。レベル感を確かめるためにも、講座が終わる前でも少なくとも3週間前には模擬試験(本番レベルの問題)に触れることをおすすめします。

私が勉強に利用した教材は、Udemy の二つの講座のみを利用しました。

 

1.【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座

資格取得のためだけでなく「業務で使える知識」として学びたいと考え、このハンズオン形式の講座を選びました。全47.5時間の講座でハンズオンの時間は含まれていないため、ハンズオンを含めると更に時間がかかります。講座自体はとても丁寧に解説してくれ、例えばネットワークでしたらIPアドレスやサブネット等を簡単におさらいしてからVPCの概要、構築方法、ハンズオンのような流れで教えてくれます。

 

2.【2025年7月版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)

こちらの問題集は、解説も丁寧で、問題数も豊富なのでおすすめです。ただ私の感覚では本番よりもやや難しいと感じました。結局試験までに一回も合格点である72%を達成することは出来ませんでした。そのため試験本番まで非常に不安な気持ちでいっぱいでした。

参考までに模擬試験の結果を以下に記載します。こちらの講座は演習モードと試験モードを選ぶことができます。演習モードでは一問ごとに正解と解説を表示してくれ、試験モードでは時間を図ることができ65問通しで解くことができます。自分は3回目と5回目を試験モードで実施しました。

試験モードですと、集中力が切れて問題の見落としやケアレスミスが生じ得点が伸びませんでした。単に試験の勉強をしたいときは演習モードで取り組み、また解説がしっかりしているので正解した問題でも解説を見ることをおすすめします。自分の実力を確かめたい際には、きちんと集中できる環境を整えて試験モードで実施してみてください。

模擬試験①:56%

模擬試験②:53%

模擬試験③:52%

模擬試験④:61%

模擬試験⑤:54%

模擬試験⑥:57%

私はこれら二つの教材のみで勉強をしましたが、他の合格体験記を参考にするとPing-tも利用した方が良いと思いました。単に問題を数多く解いた方が理解度が上がること難易度も本番同様となっているためです。

4.試験の振り返り・感想

試験はUdemyの模擬試験よりも、少し簡単に感じましたが知らないサービスも多く出題されました

問題自体は実際のシステム構築・運用を想定したシナリオ問題が多く出題されますので、ソリューションアーキテクトとして顧客の要望をコスト・セキュリティの観点から最も適切なものを回答することが重要だと感じました。例えば、EC2を使えばシステムは構築できますが、特定の時間帯しか稼働しないのであれば、EventBridgeとLambdaを組み合わせた方がコストを大きく削減できますのでこちらが正解となります。また試験を終えてみた感想として S3、ECS/EKS、Lambda などのサービスが高頻度で出題された印象です。

試験問題は模擬試験より機械翻訳的で、問題を理解するのに苦労しました。試験は全部で65問ありますが、そのうち約15問は採点対象外です。どの問題が対象外かは公開されていないため、意味が分からない問題に時間をかけすぎないことが大切です。採点対象外の可能性もあると割り切って、見直しマークをつけながらテンポよく次へ進むことをおすすめします。その方が後半の問題にも集中力を切らさずに回答することができます。模擬試験では問題を一周するのに70-80分程度でしたが本番では100分程度かかってしまいました

試験を終えた手ごたえとしてはあまり自信がなく、体感として7割程度の正解率だと思いました。4割は自信をもって回答でき、3割は消去法で選択を行い、残り3割はあまり自信がないといった感じでした。試験の結果はその場では発表されません。13時からの試験でその日の20時頃にメールにて結果が送られてきました。結果としては正解率74%でぎりぎりで合格しました

5.さいごに

SAAは学習範囲が広く模擬試験を実施する度に知らないサービスが出てくるので不安になりましたが、EC2やDB、ネットワーク等の基本のサービスを落とさないことや設計の意図を考えて取り組むことで合格することができました。資格試験を通じて主要なサービスや設計指針を体系的に理解することができたので、今後は業務に活かしていきたいと思います。

本記事がこれからSAA取得を目指す皆さんにとって、少しでも参考になればうれしいです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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