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2025年10月31日掲載
ランサムウェアに関する被害が後をたちません。
Google ドライブを使いこなしているみなさま。日々の業務で、なくてはならない存在になっているのではないでしょうか?
ところで、「ランサムウェア対策」と聞いて、どのような対策を思い浮かべますか?「万が一に備えて、重要なファイルは手間でもブラウザから手動でアップロードしている」「便利なデスクトップアプリは、PCがウイルスに感染した時の侵入ルートになりそうで、あえて使っていない」…そんな、セキュリティ意識の高い方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、Google ドライブは私たちが知らない間に、さらに賢くそして強固な盾へと進化を遂げました。
今回は、公式ブログやヘルプの情報をもとに、Google ドライブに新たに搭載されたAI(人工知能)による最新のランサムウェア対策機能を徹底的に解説します。この記事を読めば、Google ドライブに対する信頼が、さらに深まること間違いなしです!
注)本記事中で使用している画像はページ末に記載するURL掲載の画像から引用しています
本記事を読み終えていただいた後、むしろGoogle ドライブアプリ使わなきゃ!って思っていただけたら嬉しいです。
すでにご存知の方も多いと思いますが、ランサムウェアの恐ろしさについて、まずはおさらいさせてください。これは、PC内のファイルを勝手に暗号化(カギをかけて読めなくすること)し、元に戻すことと引き換えに身代金(Ransom)を要求する悪質なプログラムです。
これはもはや単なるウイルスではなく、ビジネスを根幹から揺るがしかねない「デジタル世界の災害」と言えます。顧客データ、財務情報、企画書…それらが一瞬にして”人質”に取られてしまうのです。だからこそ、私たちは「起きてから」ではなく「起きる前」、そして「起きてしまった直後」にどう動くかが非常に重要になります。
Google ドライブは、この「ランサムウェア災害」から私たちの貴重なファイルを守るため、強力な二段構えの防衛ラインを構築しました。それが「AIによる脅威の早期検知」と「瞬時のファイル一括復元」です。
ランサムウェアが活動を開始するとき、そこには特有のパターンが生まれます。それは「ごく短時間のうちに、大量のファイルが特定のユーザーによって一斉に暗号化される」という、異常なファイルの動きです。
Google ドライブに搭載されたAIは、この”いつもと違う”挙動を24時間365日常に監視しています。いわば、ドライブ全体を見渡す超高性能な監視カメラ兼警備員のような存在ですね。
そして、このAI警備員がランサムウェアの疑いがある動きを察知すると、被害が拡大する前に、管理コンソール(Google Workspace の設定を管理する画面)にセキュリティアラートを即座に通知します。
これにより、管理者は問題の早期発見と、迅速な初動対応が可能になるのです。
感染検出時の動作
検知システムがどれだけ優秀でも、100%の防御は難しいのが現実。もし、いくつかのファイルが暗号化されてしまったら…?
そんな絶望的な状況でも、Google ドライブは諦めません。次の切り札が、この「ファイル一括復元ツール」です。
通常、ランサムウェアの被害にあうと、何百、何千というファイルが一度に暗号化されてしまいます。これらを一つずつ手作業で過去のバージョンに戻すのは、想像するだけで気が遠くなりますよね。
しかし、このツールを使えばランサムウェアに暗号化された可能性のあるファイル群を特定して指定した日時の正常な状態へ文字通り”一括”で巻き戻すことができます。
これはまさに、被害を受けたエリアだけを事件発生前の平和な時間軸に戻してしまうような強力な復旧機能です。この機能があるという安心感が、日々の業務における大きな心の支えになりますよね。
「そんなすごい機能があるのか!」と驚かれた方も多いと思います。
実はこの「AIによるランサムウェア検知」と「ファイル一括復元」機能は、現在ベータ版(正式公開前の先行体験版のようなものです)として、以下のGoogle Workspace エディションで利用可能になっています。
注)Google Workspace Business Starter ・ Frontline Starter の方は「AIによるランサムウェア検知」の機能は利用できません。
なおご自身の契約プランが含まれているか、ぜひ一度確認してみてください。対象プランをご利用の場合はデフォルトで有効化されており、すでにGoogle のAIが見守ってくれるようになります。ただし「Google ドライブアプリを使用していないと検知されません」のでご注意ください。
おそらくここまで読んでくださった方は一つの疑問が沸いてきたのではないでしょうか?
AIにドライブのデータを学習されてしまうのでは?という疑問です。
こちらに関しては、「Google は、お客様の許可や指示がない限りプロンプトや生成された出力を含む顧客データを、広告や生成 AI モデルのトレーニングに利用することはありません。」ということを明確に謳っておりますので心配は不要です。
参考)Gemini のセキュリティに関しては「Google Workspace のAI(Gemini とNotebookLM )は安全?気になるデータとプライバシーの疑問に答えます!」にて詳しく解説しています。
基本的なことも含めておりますが、特にGoogle Workspaceユーザーへの推奨事項は 3と4です!
さて、ここまでご紹介した鉄壁の防御システムを踏まえると、冒頭の「デスクトップアプリは不安だから、ブラウザで手動アップロードしている」という考え方が、少し違って見えてきませんか?
つまり、これまでウイルスの”侵入ルート”かもしれないと懸念していたデスクトップアプリが「PCとGoogle の最先端セキュリティシステムを直結させる、最も安全な専用線」に生まれ変わりました!
今日の話を、あらためて3つのポイントで振り返ってみましょう。
テクノロジーは、私たちの不安を取り除くために進化し続けています。Google ドライブの進化を正しく理解し、その力を最大限に活用することで、私たちはもっと創造的で、安心できる働き方を手に入れることができるはずです。
「備えあれば憂いなし」。ぜひ、あなたのデータ保護戦略を、今日からアップデートしてみてください!
今回ご紹介した機能について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの公式ドキュメントもぜひご覧ください。
Google Workspace は、あらゆる業務に合わせて、全てのビジネス機能をそろえた統合ワークスペースです。お客さまのご利用に合わせたサポートとオプションをご用意しています。あらゆる働き方に対応する業務効率化を実現します。
Google Workspace をはじめとするさまざまなデータソースと接続し、プログラミング不要で迅速なアプリケーション開発を可能にします。
IDaas(Identity as a Service)サービスであり、企業向けデバイス管理(EMM)サービスです。Cloud Identity を利用することで、管理者は Google 管理コンソールからユーザー、アプリケーション、デバイスを一元管理することができます。
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