いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

子どもの中学・高校進学を機に、スマホデビューを考えている家庭は多いと思います。しかし、スマホやネット利用にまつわるさまざまなトラブルを耳にすることが多い昨今、自分の子どももトラブルに巻き込まれないか、不安を抱えている親世代も多いのでは?

ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザーの鈴木朋子さんに、高額課金やSNSでのいじめ・炎上トラブル、ストーカーや犯罪被害など実際にあったスマホやネットのトラブル事例を伺いながら、子どもがトラブルに巻き込まれないために、防止策や親が考えておくべきポイントについてお聞きしました。

子どものスマホトラブルの予防方法を教えてくれるプロ

ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子(すずき・ともこ)

鈴木 朋子(すずき・ともこ)
ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー。エンジニアとしての経験を経て、フリーライターに。入門書の著作は20冊を越える。中高生のデジタルカルチャーにも詳しく、ITの知見と2人の娘の子育て経験を生かして、子どもの安全なIT活用をサポートする「スマホ安全アドバイザー」として活動中。

実際にあった5つのスマホ・ネットトラブル事例

インターネットを使うときどんな不安を感じている?

総務省が発表している「平成30年通信利用動向調査の結果」によると、インターネットを利用するときに不安を感じるものとして一番多いのが、個人情報にまつわる不安。また「架空請求やインターネットを利用した詐欺」への懸念は依然として高く、また前年度から4.6ポイント上昇した「電子決済の信頼性」など、お金に関するトラブルの不安も高まっているようです。

インターネット利用における不安の内容

いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

(出展:総務省「平成30年通信利用動向調査」)

実際にあった5つのスマホ・ネットトラブル事例と、プロ直伝の防止策

事例①:高額課金 「7歳の男子がクレジットカードを抜き取って……」

事例①:高額課金 「7歳の男子がクレジットカードを抜き取って……」

7歳の男の子が、親の財布からクレジットカードを抜き取り、スマホゲームに課金。クレジットカードの仕組みは理解していないが、「数字を入力すれば買い物ができる便利なカード」くらいの認識で使ってしまったのかもしれない。このような高額課金トラブルは後を絶たないという。

ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子(すずき・ともこ)

「親のメールアカウントなどを子どもと共有している家庭も多いと思うのですが、決済情報がアカウントにひも付いていて、子どもがいつのまにか買い物をしている事例もよく聞きます。親が使っていた古いスマホをゲーム用として子どもに貸していたら、アカウント情報や支払い情報がそのまま残っていたため、課金されていた……というケースも。

子どもがまだ小さかったとしても、親は親、子どもは子どもでそれぞれアカウントを作って、なおかつ子どもが使うスマホにはフィルタリングをしておくなどの工夫が必要です。警視庁が発表しているデータでは、SNSで犯罪に巻き込まれた子どもの9割近くが被害時にフィルタリングを利用していなかったというデータもあります。親もまたフィルタリングの重要性をしっかり認識しておくことが重要です」

「親のメールアカウントなどを子どもと共有している家庭も多いと思うのですが、決済情報がアカウントにひも付いていて、子どもがいつのまにか買い物をしている事例もよく聞きます。親が使っていた古いスマホをゲーム用として子どもに貸していたら、アカウント情報や支払い情報がそのまま残っていたため、課金されていた……というケースも。

子どもがまだ小さかったとしても、親は親、子どもは子どもでそれぞれアカウントを作って、なおかつ子どもが使うスマホにはフィルタリングをしておくなどの工夫が必要です。警視庁が発表しているデータでは、SNSで犯罪に巻き込まれた子どもの9割近くが被害時にフィルタリングを利用していなかったというデータもあります。親もまたフィルタリングの重要性をしっかり認識しておくことが重要です」

課金をブロックできる無料サービス「ジュニアスマホ」

課金をブロックできる無料サービス「ジュニアスマホ」

スマホの実機はそのままで、中身だけ子ども向けに変更できるというサービス。しかも、月額利用料金は無料で申し込むだけ。こちらで5つの特長を紹介しています。

事例②:いじめ・誹謗中傷 「いじめ動画をインスタに投稿して炎上」

事例②:誹謗中傷・脅迫行為・いじめ 「いじめ動画をインスタに投稿して炎上」

SNSが登場したことで、新しい形のいじめも増えているという。2018年に新潟県のある高校で、女子生徒が男子生徒の顔に生理用ナプキンを貼りつけ、その動画を「Instagram」に投稿。動画はまたたく間に拡散されて炎上し、投稿した女子高生の学校名や名前が暴露されてしまう事例があった。

ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子(すずき・ともこ)

「SNSでのいじめで多いのは、LINEで裏グループなどを作って、そこで特定の人の悪口を言う仲間外れ系。あとは、LINEのステータスメッセージ欄に悪口を書くようなやり方もよく目にします。一見普通の文言だけど、画面を下までスクロールすると、最後に『あいつムカつく』とか書いてあるんです。Instagramのストーリーズには質問やアンケートを受け付ける機能がありますが、そこでひどい言葉を投げつけたりする事例もありますね。

友達のアカウントを乗っ取ったり『なりすまし』を行う事例も。友だちの誕生日などからパスワードを推測し、アカウントに侵入。悪意あるメッセージや写真を他人に送り付けたりする。やっている本人にはあまり罪の意識がなかったりするのが、やっかいなポイントです」

「SNSでのいじめで多いのは、LINEで裏グループなどを作って、そこで特定の人の悪口を言う仲間外れ系。あとは、LINEのステータスメッセージ欄に悪口を書くようなやり方もよく目にします。一見普通の文言だけど、画面を下までスクロールすると、最後に『あいつムカつく』とか書いてあるんです。Instagramのストーリーズには質問やアンケートを受け付ける機能がありますが、そこでひどい言葉を投げつけたりする事例もありますね。

友達のアカウントを乗っ取ったり『なりすまし』を行う事例も。友だちの誕生日などからパスワードを推測し、アカウントに侵入。悪意あるメッセージや写真を他人に送り付けたりする。やっている本人にはあまり罪の意識がなかったりするのが、やっかいなポイントです」

事例③:ストーカー被害 「瞳に映った風景から自宅を特定して……」

事例③:ストーカー被害 「瞳に映った風景から自宅を特定して……」

アイドル活動をしている女性がネットにアップした写真。その瞳に映っている景色から最寄駅を特定し、自宅までストーカー行為を働いた男が2019年に逮捕された。「TikTok」などの動画投稿アプリが中高生の間でも流行っているが、動画に映り込んだ景色やアイテムから、個人情報や場所を特定することは簡単にできてしまうという。

ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子(すずき・ともこ)

「静止画の画像はアップする前にしっかりチェックする人は結構多いですよね。しかし、動画だと一瞬の映り込みなどを見逃しがちです。特徴的な建物が映り込んでいたり、背後の机に自分の名前が書いてあるノートが置いてあったり、細かなところからも個人情報の特定につながるので、注意が必要です」

事例④:個人情報の漏えい・SNS炎上 「缶ジュースをお酒と勘違いされて……」

事例④:個人情報の漏えい・SNS炎上 「缶ジュースをお酒と勘違いされて……」

缶ジュースを飲んでいるところをSNSにアップしたある女子高生。「缶がお酒に見える!」とあらぬ疑いをかけられ、第三者に拡散されてしまった。学校に相談後、親とともに警察にも相談して、なんとか事なきを得たという。他にも、アルバイト店員がバイト先での悪ふざけを動画に撮って投稿し、大炎上してしまう騒動も。

ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子(すずき・ともこ)

「『なぜそんなことをやってしまうのか?』そもそも疑問を持つ人が大多数だと思いますが、そうした炎上動画を投稿する人は、仲間内だけに見せるような感覚でネットに投稿してしまう。部室とかで友だちにおもしろ自慢をしているようなノリです。

しかし、例えアカウントに鍵をかけていたとしても、誰かがそれをスクショして外に出したら、ネット上ではあっという間に拡散されてしまいます。限定投稿であったとしても、ネットに一度アップした情報は、一生残る可能性があることは意識しておくべきでしょう。フェイクニュースの拡散に加担しないためにも、疑わしい情報は気軽に拡散しない受け手側の配慮も大切です」

「『なぜそんなことをやってしまうのか?』そもそも疑問を持つ人が大多数だと思いますが、そうした炎上動画を投稿する人は、仲間内だけに見せるような感覚でネットに投稿してしまう。部室とかで友だちにおもしろ自慢をしているようなノリです。

しかし、例えアカウントに鍵をかけていたとしても、誰かがそれをスクショして外に出したら、ネット上ではあっという間に拡散されてしまいます。限定投稿であったとしても、ネットに一度アップした情報は、一生残る可能性があることは意識しておくべきでしょう。フェイクニュースの拡散に加担しないためにも、疑わしい情報は気軽に拡散しない受け手側の配慮も大切です」

気付いたときにはもう遅い? 近年増加する「デジタルタトゥー」問題。

事例⑤:著作権侵害 「漫画を気軽にアップロードして逮捕に……」

事例⑤:著作権侵害 「漫画を気軽にアップロードして逮捕に……」

2010年、愛知県の中学生が漫画作品をYouTubeに無断でアップロードして逮捕された。今でこそよく耳にするような事例だが、YouTubeのユーザーとして初めて、著作権侵害で逮捕された事例だという。

ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子(すずき・ともこ)

「『ネット上に落ちている情報は無料!』と思っている人も、最近は多いのではないでしょうか。音楽のサブスクリプションサービスは一般化しつつありますが、お金にあまり余裕がない中高生は、YouTubeの音源を抜き取る違法アプリなどを使って音楽を聴く人も多いのが現状です。

ネットに落ちていた画像や、雑誌のページを写真に撮って気軽にSNSに投稿してしまう人、好きなアニメのキャラクターやアーティストの写真をSNSのプロフィール画像にしている人もよく見かけます。大人でも多いですよね。

好きなアーティストにお金を還元しなければ、そのアーティストは活動を続けていけないこと。ネット上のコンテンツにも著作権や肖像権というものがあること。そういった社会の仕組みみたいなところから、親がしっかり教えて上げてください」

「『ネット上に落ちている情報は無料!』と思っている人も、最近は多いのではないでしょうか。音楽のサブスクリプションサービスは一般化しつつありますが、お金にあまり余裕がない中高生は、YouTubeの音源を抜き取る違法アプリなどを使って音楽を聴く人も多いのが現状です。

ネットに落ちていた画像や、雑誌のページを写真に撮って気軽にSNSに投稿してしまう人、好きなアニメのキャラクターやアーティストの写真をSNSのプロフィール画像にしている人もよく見かけます。大人でも多いですよね。

好きなアーティストにお金を還元しなければ、そのアーティストは活動を続けていけないこと。ネット上のコンテンツにも著作権や肖像権というものがあること。そういった社会の仕組みみたいなところから、親がしっかり教えて上げてください」

知っていますか? 中・高校生のスマホトラブル

SNS・課金トラブル、ウェブサイトへの誹謗中傷、ネットいじめなど、ネット上には危険なトラブルがたくさんあります。どんな危険性の種類があるのか、親も知識を身につけておきましょう。

いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

(マカフィー×MMD研究所調べ 参照元:MMD研究所 2016年9月)

事件を防ぐために親が心がけておくべきこと。子どもが使っているアプリ、知っていますか?

いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

自分の子どもがトラブルに巻き込まれないために、親が心がけておくべきことはどんなことでしょうか。

親世代で「正直、最近の若者のスマホ事情はよくわからない」という人って、きっと多いと思うんです。実際、スマホや流行のアプリの使い方に関しては、現役の子どもたちの方が何枚も上手だったりする。だからといってあきらめるのではなく、子どもと一緒に親もアプリやスマホの使い方を学んでいく姿勢が何よりも大切です。

例えばどんなことから始めればいいのでしょうか?

子どもが使っていたり、学校で流行っていたりするアプリ・ゲームはとりあえず親も入れてみる。「Twitter」や「Instagram」などのSNSだったら、投稿はしなくてもアカウントだけは作成してみる。

例えば「Instagramストーリーズに上げた動画を友だちにスクショされて、ツイッターで拡散された」と子どもから相談されても、やったことがなければ、何のことやらわからなかったりしますよね。そうなると「お母さんに相談しても意味がない」となってしまう。

他にも最近よくあるのが、ゲームのボイスチャットで親密になり、「会おう」と誘われてトラブルに巻き込まれるパターン。それがどんなゲームなのか、対戦ゲームなのか、チャット機能などは付いているのか、大まかな概要だけでも知っておけば対処もしやすいですよね。

それに加えて、「お母さんも入れてみたけど、使い方が分からないから教えて」とか「最近はどんな人たちとインスタで交流してるの?」とか、気軽に話せるような関係・雰囲気を日頃から作っておくことも大事です。

大人の勘違い? 子どもは親よりはるかにSNS慣れしています。

いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

子どものSNSアカウントは、親もフォローした方がいいのでしょうか?

そこまで厳しく監視する必要はないと思います。それに今の子どもたちはどんどん裏アカをつくっちゃいますから(笑)。複数のアカウントを持つのが普通。親には教えないアカウントや非公開のアカウントも絶対あるので、全部をカバーするのはそもそも無理です。SNSデビューしたての頃は、メインアカウントだけ教えてもらって、どんな風に使っているか最初に様子を見る。その程度で十分だと思います。

デジタルネイティブ世代は、親世代と比べてプライバシーやコミュニケーションの感覚も違ってそうですね。

最近の子どもたちはSNSで自分のことをなんでも発信している、とか大人は思いがちですけど、意外とそんなこともなくて。例えば、友達とのLINEでの会話をスクショで撮られて他の人に回されるかもしれない……そんな緊張感もあるわけですね。

アカウントの使い分けや住み分けもすごく上手です。アニメ好きな子がいたとして、その子はリアル友達にアニメの話をしてもしょうがないと分かっているので、学校の話題はリアル友達のタイムラインで、アニメの話は趣味専用のアカウントを別に作ってそっちでやる。自分の「見え方」「見られ方」に対する意識はすごく敏感なので、そのあたりのTPOは大人よりわきまえているかもしれません。

大人が子どもたちから見習うべきポイントも多そうですね。

子どもって、大体が親の名前をネットやSNSで検索するんですよ。そのとき過去にやらかしてしまった親の痛い投稿や、過激な発言が子どもに見つかってしまうことが増えているんです。そのあたり、意外と大人の方がだだ漏れになっているので、子どもにスマホを買ってあげる前に、自分の過去の投稿などはあらためてチェックするなど、親も気をつけた方がいいですね。

デジタルとアナログの両輪で子どもを見守る。家庭でのスマホルールの作り方

いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

子どものスマホデビューにあたり、家庭ではどんなルールづくりをしておくべきですか?

まず前提のスタンスとして「スマホはあくまで、親が子どもに貸しているもの」というスタンスでいいと思います。高校生くらいまでは、親がお金を支払ってあげる家庭が多いと思うので。それを踏まえた上で、子どもと事前にしっかり話し合ってルールに対する認識を共有すること。

いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

親の方ではルールを決めていたつもりでも、子どもはルールだと認識していなかったり、忘れていたりすることも多い。例えば「22時を過ぎたらリビングに置こうね」とか「テスト1週間前は親に預けてね」とか、ちゃんと紙に書いて残しておいて、ルールを破った場合はどうするかまで決めておければベターです。

ルールを定める上で、親としてはどんなことを心がけるべきでしょうか?

大切なのは、あまり固く考え過ぎず、子どもの成長やライフスタイルの変化に合わせてルールを柔軟に見直していくこと。子どもにも子どもの事情があることを理解した上で、例えば新しくバイトを始めたり、遅い時間まで塾に通い始めたりしたときは、状況に合わせてルールを都度見直していく。

結局、一番大切なのは親子のコミュニケーション。私はよく「子どもの見守りは、デジタルとアナログの両輪で」と表現しています。

  • デジタル:フィルタリングやペアレンタルコントロールなどのツール・機能を活用する
  • アナログ:子どもがトラブルに巻き込まれたときに、すぐに相談できるようなオープンな関係づくりを日頃から心がける
  • 子どものスマホ利用を、親が監視・制限する機能

子どもが帰ってきてずっとスマホをいじっていても、「今日は友だちと出かけたから、その写真をインスタにアップしているんだな」と想像がつけば、それほど不安にはなりませんよね。一番怖いのは、親とコミュニケーションが取れないからネットに逃げ込む、部屋に閉じこもって一人ずっとスマホをいじっている、そんな状況です。そうならないためにも、自分がスマホやアプリに詳しくなくても「頭ごなしに全て禁止!」となるのではなく、親子で一緒に学んでいく姿勢が大切なのだと思います。

いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

いかがでしたか? スマホを持つことのメリットだってたくさんある、と鈴木さんは言います。頭ごなしに禁止・制限するのではなく、子どものスマホ利用を前向きに捉えて、親子で一緒にスマホとのポジティブな付き合い方を考えていくヒントになれば幸いです。

親が知らない子どものスマホ

いじめ、SNS炎上、高額課金… 実際にあった子どものスマホ・ネットトラブル事例5選。防止策や親の心がけをプロが伝授

鈴木さん執筆の著書。若者たちのSNS、ネット実情と、親として知っておくべき知識、注意点を丁寧に解説しています。子どものスマホデビュー前に読んでおくと役に立つ本です。

お知らせ

合わせて読みたい、鈴木さんに取材した記事

(掲載日:2020年2月4日、更新日:2023年1月31日)
文・編集:エクスライト
撮影:山﨑悠次

子どもを守るためにフィルタリングをしっかりと。「スマホ安心設定ガイド」

スマホ安心設定ガイド

子どもを有害サイトやアプリから守るためのフィルタリングの設定方法や、利用状況の管理方法、課金を防ぐための機能制限方法などを説明しています。ソフトバンク/ワイモバイルショップの店頭で配布しているので、ぜひご利用ください。巻末にはスマホルール作成表もありますよ。

課金をブロックできる無料サービス「ジュニアスマホ」

課金をブロックできる無料サービス「ジュニアスマホ」

スマホデビューに関する不安を安心に変えるサポートガイド

スマホデビューに関する不安を安心に変えるサポートガイド

隠れダスト対策部長に就任したのは…広瀬ウィズさん!? ソフトバンクロボティクスがロボット掃除機「Whiz」のキャンペーンを発表

隠れダスト対策部長に就任したのは…広瀬ウィズさん!? ソフトバンクロボティクスがロボット掃除機「Whiz」のキャンペーンを発表

2月3日、ソフトバンクロボティクス株式会社(以下「ソフトバンクロボティクス」)が、ロボット掃除機「Whiz(ウィズ)」の導入施設で使用できる利用券などが当たる「隠れダスト対策施設の利用券10万人に当たるキャンペーン!」を発表し、広瀬すずさんを起用したテレビCMなどが紹介されました。

キャンペーン情報を見る

人の清掃では除去しきれない「隠れダスト」

「隠れダスト」について説明するNPO法人東京アレルギー・呼吸器疾患研究所の白井秀治氏

「隠れダスト」について説明するNPO法人東京アレルギー・呼吸器疾患研究所の白井秀治氏

「隠れダスト」とは、ちりや花粉、カビ、細菌など、床に存在し、空気中に舞い上がりやすいごみの総称。カーペットなどの床清掃をする自走式のロボット掃除機「Whiz」を開発・提供しているソフトバンクロボティクスが、環境アレルゲンinfo and care株式会社との共同調査を元に独自に定義した用語です。

「隠れダスト」の特徴は肉眼では見えにくいため、人による掃除機の清掃ではムラが発生し、取り残してしまうこと。発表会では共同調査の中で行われた実験として、人による清掃と「Whiz」を用いた清掃の比較結果なども紹介されました。なお「隠れダスト」はオフィスなどに多く存在しており、その量は一般的な住宅の約30倍だそうです。

隠れダストを模した蛍光粉体を使い、人が掃除機で掃除した場合とWhizが掃除した場合の残留量を可視化する実験

隠れダストを模した蛍光粉体を使い、人が掃除機で掃除した場合とWhizが掃除した場合の残留量を可視化する実験

広瀬すずさんが対策部長に就任。「隠れダスト」一掃に向けたキャンペーンも開始!

広瀬すずさんが対策部長に就任。「隠れダスト」一掃に向けたキャンペーンも開始!

「隠れダスト対策部長」に就任した広瀬すずさん。「Whiz」をイメージした衣装で登場!

そんな「隠れダスト」の対策部長に“広瀬ウィズ”として就任したのが、女優の広瀬すずさん。「けっこうきれい好きなので、見えない『隠れダスト』があると思うとドキドキします。対策部長の広瀬ウィズとして『Whiz』を多くの人に知ってもらえるように頑張ります」と就任のあいさつを行いました。

広瀬すずさん出演の「Whiz」テレビCMはこちら!

誰でも応募できる「隠れダスト対策施設の利用券10万人に当たるキャンペーン!」

そしてソフトバンクロボティクスから、2月3日から6月30日にかけて「隠れダスト対策施設の利用券10万人に当たるキャンペーン!」を実施することが発表されました。「Whiz」を導入して清掃している、または清掃予定のホテルやレジャー施設の利用券などが計10万人に当たるキャンペーンです。誰でも応募できるので、気になる方は「Whiz」のキャンペーンサイトをチェックしてみてください。

隠れダスト対策施設の利用券10万人に当たるキャンペーン!

キャンペーンをチェックする!

さらに「Whiz」の写真を撮って、Twitterで「#WhizCP」のハッシュタグをつけて投稿した人の中から、抽選で1,000名にPayPayギフトカード1,000円分が当たるキャンペーンも同時開催中。街で「Whiz」を見かけたら写真を撮っておきましょう!

  • PayPayボーナスを付与。出金、譲渡不可。PayPay公式ストアでも利用可能。

(掲載日:2020年2月4日)
文:ソフトバンクニュース編集部

大雨や台風の特別警報が発表された…。あなたが取るべき行動は? ー防災行動ガイド

大雨や台風の特別警報が発表された…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

ここ数日続いている記録的な大雨…。テレビを見ていると、ついに「大雨特別警報」が発表されました。もしあなたが同じような状況に置かれたら、一体どうすればいいのでしょうか?

正しい知識とすぐにできる小さな行動が防災意識を高め、あなたとあなたの大切な人を救います。

今回は、「特別警報」が発表されたときに役立つ対策や準備の方法、サービスをご紹介。

この災害テーマのポイント

大雨や台風の特別警報が発表された…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

  1. 「特別警報」は、数十年に一度レベルの大災害の可能性があるときに発表
  2. 警戒レベル3〜4の時点で早めに避難
  3. 普段からハザードマップで自分の地域に潜む危険を確認

大雨や台風の特別警報が発表された…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

この災害テーマのポイント

  1. 「特別警報」は、数十年に一度レベルの大災害の可能性があるときに発表
  2. 警戒レベル3〜4の時点で早めに避難
  3. 普段からハザードマップで自分の地域に潜む危険を確認

目次

リスク:「特別警報」の発表は、数十年に一度の大災害が予想される場合。最大限の警戒が必要

「特別警報」は、18,000人以上の死者・行方不明者を出した東日本大震災の大津波など、これまでに経験したことのないような、数十年に一度の大災害が起こると予想される場合に発表される警報。対象地域の住民が命を守ることができるよう、最大限の警戒を呼びかけるのが目的です。近年では、地球温暖化による異常気象の影響で、大雨や洪水、土砂災害などの発生が多くなっており、特別警報の発令頻度が高まる可能性も。(異常気象は地球温暖化が原因?

命を守るための行動指針「5段階の警戒レベル」

大雨や台風の特別警報が発表された…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

  • 警戒レベル1:早期注意情報が発表されるレベル。最新の気象情報に注意し、心構えを高めておきましょう。
  • 警戒レベル2:大雨・洪水注意報などが発表されるレベル。避難に備え、ハザードマップなどで避難行動を確認しておきましょう。(大雨被害に瀕した時の対処法)
  • 警戒レベル3:高齢者や障がい者以外の人もできるだけ警戒レベル3を目安に避難を始めてましょう。レベル4になると、数時間以内に災害が発生する危険が高まり、避難方法や避難先などの選択肢が限られてきます。特に土砂災害のリクスが高い地域や河川沿いに住んでいる人は、この段階での避難が重要です。
  • 警戒レベル4:対象地域にいる全員が、速やかに避難するレベル。指定の避難場所に移動するのが危険な場合は、近隣の安全な場所や、建物内の高い場所へ移動しましょう。
  • 警戒レベル5:すでに災害が発生している状況。命を守るため、最善の行動をとってください。

気象庁:防災気象情報と警戒レベルとの対応について

対処法:警戒レベル3で避難。特別警報発表前の段階で、避難の判断を

大雨や台風の特別警報が発表された…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

大切なのは、警戒レベル3の時点で避難を始めること。すでに警戒レベル4〜5に達している場合、安全な場所への避難が困難なことも多いようです。これまでの災害では、事態を甘く見ていたために逃げ遅れたケースが多数ありました。「空振りになっても構わない」と、防災訓練をするつもりで早めに避難するのがオススメです。(避難所での生活で大切なこと

避難する際の注意例

  • 側溝やマンホールがある場所を避ける
  • トンネルやアンダーパス(鉄道や他の道路の下をくぐる、周辺より低くなっている道)は通らない
  • 土砂災害の危険があるときは、山や崖とは反対側の経路を通る
  • サンダルでの避難はNG。スニーカーなど動きやすい靴で

暗くて道が見えづらい夜間や浸水状況によっては、移動時の被災を避けるため、自宅に留まった方が良い場合もあります。今いる場所の危険度を判断して、命を守る最善の行動を見極めましょう。

自宅に留まった方が良いケース例

  • 避難の体力がない高齢者や病人がいる場合
  • 自宅が川沿いでなく、2階建て以上の場合/自宅がマンション上階の場合
  • 道路が冠水している場合

自宅にとどまっても数日間は過ごせるように、水・食料・バッテリーなど、普段から災害に備えて、備蓄をしておきましょう。

首相官邸:避難はいつ、どこに?

事前の備え:ハザードマップなどで、自分の地域に潜む危険を確認。非常用持ち出し袋の準備も!

大雨や台風の特別警報が発表された…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

「ハザードマップ」とは、災害が起こった際に、被害が想定されるエリアや避難場所などを示した地図のこと。ハザードマップはお住まいの市区町村の役所やウェブサイト、国土交通省が運営するサイトなどでも確認できます。 自然災害は、自らの判断で避難するのが原則。そのためにも事前にハザードマップをチェックして、安全な避難ルートを把握しておきましょう。さらに、家族の間で連絡手段や落ち合う避難場所を決めておくと、より安心です。

「ハザードマップ」
大雨や台風の特別警報が発表された…。災害時の対策と事前の備え ー防災行動ガイド

「ハザードマップポータルサイト」より

国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、各市区町村での洪水・土砂災害などのリスク、道路防災情報などを地図や写真に重ねて確認できる「重ねるハザードマップ」や、自分が住んでいる市区町村が作成したハザードマップを検索できる「わがまちハザードマップ」などのが災害への備えに便利な機能が充実。いずれも無料で入手できるので、事前に自分の地域の情報を収集しておきましょう。
大雨で土砂崩れが発生した場合の対処法

また、日頃から災害が起きた時にすぐ使えるよう、防災グッズをひとまとめにした「非常用持ち出し袋」を準備しておくことも重要です。大雨や台風だけでなく、巨大地震などの災害にも備えることができます。袋の中には、懐中電灯、毛布、食品、水はもちろん、新型コロナウイルスなどの感染症対策のため、マスク、除菌グッズなども揃えておくと安心です。スリッパ、ハンドソープなども準備しておくと良いでしょう。また、非常用持ち出し袋は、玄関周りや車の中、外の物置などに置いておけば、家が倒壊しても持ち出すことができます。

特別警報が発表されたときに役立つサービス・ウェブサイト

① Yahoo!防災速報

Yahoo!防災速報

避難情報や緊急地震速報、豪雨・津波などの情報を知らせてくれるアプリ。アプリをダウンロードして設定すると、位置情報を利用した現在地と、あらかじめ設定しておいた3地域の情報を、プッシュ通知で受け取ることができます。

② 緊急速報メール

緊急速報メール

気象庁が配信する緊急地震速報や津波警報・気象などに関する特別警報および、国・地方公共団体が配信する災害・避難情報などを、回線混雑の影響を受けずにスマホに発信するサービス。

③ みまもりマップ

みまもりマップ

家族がお互いの居場所をマップで確認できるソフトバンクのサービス。災害発生時には、家族が災害エリアにいることを知らせてくれたり、周囲に救援を求めたりすることもできます。また、平常時には、大切な家族が今どこにいるか、学校・病院などの指定エリアに到着・出発できたかなどの確認をすることが可能です。

④ 安否確認手段に災害用伝言板サービス

安否確認手段に災害用伝言板/災害用音声お届けサービス

大規模災害などで音声発信が集中してつながりにくくなった際に、安否情報を確認できるサービスです。無料で使えて、事前の申し込みも必要ありません。

⑤ 電話を使った災害用伝言ダイヤル

災害用伝言ダイヤル

「総務省ウェブサイト」より

被災地の方の電話番号宛に、安否情報などの伝言を音声で登録・確認できるサービス。「171」をダイヤルし、利用ガイダンスに従って使用します。スマホや携帯電話の操作が不安という高齢者の方などは、こちらが使いやすいかもしれません。

監修者 防災講師・防災コンサルタント 高橋 洋(たかはし・ひろし)

高橋洋先生

1953年、新潟県長岡市生まれ。1976年、練馬区に就職し、図書館、文化財、建築、福祉、防災、都市整備等に従事。1997年より防災課係長として、地域防災計画、大規模訓練、協定等に携わる。現在は、防災講師・コンサルタントとして、自治体等で講演、ワークショップ指導などを行う傍ら、復興ボランティア、終活ガイド・エンディングノート認定講師としても幅広く活動。防災関係著書・論文、防災関係パンフレット類監修多数。

(掲載日:2020年2月4日、更新日:2022年12月21日)
文:内藤マスミ
編集:エクスライト
イラスト:高山千草