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動画の未来はここにある! 画面を見ながら触って楽しめる「インタラクティブ動画」について調査してきた

動画の未来はここにある! 見ながら触って楽しめる「インタラクティブ動画」について調査してきた

動画コンテンツやライブ配信を視聴したり、SNSに動画を投稿したり。スマホの普及に伴って、動画がとても身近な存在になりました。今のところ動画は「見るもの」という人が多いと思いますが、どうやら今後は「見て、触って、気になる情報をチェックするもの」になっていくみたいです。

実は昨年末、ソフトバンクでも実験的に「触れる動画」を使ったキャンペーンを実施。触れる動画の活用方法を調査していたんです。これから先、動画はどのような進化を遂げるのか、インタラクティブ動画技術「TIG/ティグ」を開発したパロニム株式会社でお話を聞いてきました。

触れる動画も体験できます! パロニム株式会社の詳細はこちら

消えたお父さんを探せ!

2018年12月に実施したソフトバンクのキャンペーン。43秒の動画内で5回出現するお父さんをすべて見つけて、タップ(クリック)するとプレゼント応募ページにアクセスできるゲーム形式で、TIG動画が使われていました。

今回お話を聞いた人

パロニム株式会社 代表取締役 CEO 小林 道生さん

パロニム株式会社 取締役 CTO 上田 真也さん

試作版を“触って”「これだ」と確信! 動画体験を根本から変えるTIG動画

そもそも、なぜ触れる動画を作ろうと思ったのか教えてください。

2000年代後半にスマホが急速に普及していくのを見て、将来的には動画を見るデバイスになるだろうと予想していました。歴史を見ても、情報を伝える媒体は最初に「文字」「音声」、次に「粗い画像」、そして「きれいな画像」、最後に「動画」という流れをたどっていて、スマホも同じだと思っていました。

本格的にTIG動画の開発に取り掛かったのは2014年ですね。すでにスマホやタブレットで動画を見る行為が当たり前になっていましたが、注目したのはスマホで動画を見るときの行動習慣です。

行動習慣ですか?

例えば、動画の中で有名人の着ている洋服を自分も買いたいと思ったとき、どうしますか?

検索…?

そうですよね。でも探している情報を見つけるには一定のリテラシーが必要ですし、ユーザビリティーに課題があると感じました。それなら「動画自体に情報を埋め込めばいいじゃないか」と。そもそも動画は人の感情に訴える力が強い媒体。「面白い」「欲しい」という感情が生まれたとき、すぐに情報に触れるようにしたかったんです。

それから開発に入り、現在提供しているTIG動画の試作版が完成したのが2015年でした。

初めてTIG動画を触ったとき、どう思いましたか?

「これだな!」と。でも、その後の開発がめちゃくちゃ大変でした(笑)

試行錯誤して特許も取得。TIG動画の全貌は?

TIG動画で触られたエリアを可視化できるヒートマップ。こちらは特許も取得済みだそう

開発で苦労した点を教えてください。

前例がないものなので、まず開発指針を決めるのが大変でした。

「こんな機能がほしい」というニーズがないので、まさに手探り状態。スマホのブラウザで使える方が良いのか、それともアプリに力を入れた方が良いのかなど、毎日のように小林と議論していました。

それからUI/UXの設計も難しかったですね。どういうことかと言うと、スマホやタブレットに触る動作って、すでに別の役割を持っています。例えば、画面の端から指でなぞる「スワイプ」はブラウザのページ遷移、2本の指を広げる「ピンチアウト」は拡大、などですね。動画に触るための動作を、その中に違和感なく組み込んでいくのが大変でした。

また、TIG動画はB2B2Cのサービスモデルなので、まずTIG動画をご利用いただく企業、その先に実際に動画を見て触っていただくユーザーがいます。我々の直接のお客さまである企業にどのような機能を提供するか、という点も試行錯誤しながら決めてきました。

その中の1つが、TIG動画で触られたエリアを可視化できるヒートマップ。通常の動画だと視聴者の熱量を計測する方法は再生回数などですが、TIG動画だと動画のどの部分が触られているかが色別に一目で分かるので、反応の大きさが実感でき、かなりインパクトがあるようです。

苦労して開発されたTIG動画、現在どのような使われ方をされているんですか?

当初から相性が良いと思っていたECやアパレル系ですね。他にも紹介する名産品や位置情報などに触れられる観光動画、動物や昆虫に触れられる子供向けの教育コンテンツ、企業の研修マニュアル動画など、いろいろな使い方をしていただいています。

でもTIG動画を作るのは大変そうですよね…

元になる動画があれば、誰でもすぐに作れますよ。こんな感じです。

始点と終点を指定する「セミオート」のTIG付け

TIG付け(触れる場所に情報を埋め込む)をする場合は、セミオートでも作成可能なのですが、自動で物体を追従するフルオートだとより早くTIG動画が完成します。編集の操作も30分くらいで誰でも簡単に覚えられますよ。

意外と簡単なんですね。

ファッションショーなどでは、ほぼリアルタイムでTIG付けして、すぐに配信しているくらいですからね。本当に驚くほど簡単だと思います。

情報配信が動画ベースになる5G、動画の“本質”が見直されるはず

先進的な動画サービスを提供されていますが、動画の未来についてどうお考えですか?

スマホで動画を見るためには、通信環境がとても重要です。だから通信各社が取り組んでいる「5G」には注目しています。現在でもスマホで動画を見ることはできますが、より大容量のデータ通信が可能になる5Gが始まると、動画がより身近なものになるのではないでしょうか。

5Gでは、情報を伝える媒体が動画になると考えています。ニュースも、広告も、教科書やマニュアルもすべて動画になるイメージですね。

だからこそ、動画という媒体の本質がもう一度見直されるはずです。動画の特長は情報量。動画内に含まれる情報のすべてを文字で表現すると180万語、Webページなら3,600ページになるという説もあります。圧倒的な情報量を誇る動画をどう活用していくか、それを検証するうえでユーザーの反応が分かるTIG動画は役立つと思います。動画の未来は、動画を科学する時代です!

なるほど!

いや、今思いついたので言ってみただけです(笑)。でも、動画の活用が今後ますます進むことは間違いないので、これまでは動画化されてこなかったジャンルの動画、ユーザーフレンドリーな技術がどんどん増えていくと思います。当社のTIGを通して、そのお手伝いができればうれしいですね。

どうもありがとうございました!

動画は、まだまだ進化中。ソフトバンクニュースでは、今後も動画の新しいテクノロジーを積極的に取り上げていく予定です!

(掲載日:2019年1月31日)
文:ソフトバンクニュース編集部