ネットで気になることを調べたり、動画を観たり、私たちの日常で欠かせないスマホ。
日本のスマホ利用者の通信事情はどのような状況なのか? 月の契約通信量を超過し、速度制限を受けている状態を「ギガ死」とし、スマホを使用する全国1,200人を対象にしたスマホの使用状況と、通信の速度制限(ギガ死)に関する調査結果をご紹介します。
調査概要
表題 |
スマートフォンの通信利用に関する実態調査 |
---|---|
調査会社 |
株式会社クロス・マーケティング |
方法 |
インターネット調査 |
対象 |
大手3キャリアのスマートフォンを利用している15~69歳の男女 計1,200人を対象に実施。 |
エリア |
全国 |
期間 |
2019年3月 |
- ※
各図表中の(SA)(MA)はそれぞれ以下を表しています。(SA)選択肢から1つを選択する回答形式、(MA)選択肢から複数の選択を可能にする回答形式。
- ※
各図表中のnはその設問への回答者数を表しています。
- ※
数値は少数点第2位を四捨五入しています。そのため、各回答の合計が100%にならない場合があります。
- ※
調査対象より、全体を日本のスマホ利用者の構成比に近づけるよう、全国人口構成比やキャリア比率などを考慮済み。
調査概要
表題 |
スマートフォンの通信利用に関する実態調査 |
---|---|
調査会社 |
株式会社クロス・マーケティング |
方法 |
インターネット調査 |
対象 |
大手3キャリアのスマートフォンを利用している15~69歳の男女 計1,200人を対象に実施。 |
エリア |
全国 |
期間 |
2019年3月 |
- ※
各図表中の(SA)(MA)はそれぞれ以下を表しています。(SA)選択肢から1つを選択する回答形式、(MA)選択肢から複数の選択を可能にする回答形式。
- ※
各図表中のnはその設問への回答者数を表しています。
- ※
数値は少数点第2位を四捨五入しています。そのため、各回答の合計が100%にならない場合があります。
- ※
調査対象より、全体を日本のスマホ利用者の構成比に近づけるよう、全国人口構成比やキャリア比率などを考慮済み。
トピックス
- スマートフォン利用者の約4割が「ギガ死」経験者。約14人に1人がほぼ毎月「ギガ死」状態に
- ほぼ毎月「ギガ死」になる人の傾向は、「20代の男性」「15~19歳の女性」。
- 契約プランへの不満、半数超?! さらにギガ死状態のイライラは「10段階で10のイライラ度」
- ギガ死する原因は「動画アプリ全般」に加えて、「TikTok」? さらにはテザリングという落とし穴も
- 【総論】ギガ死の原因は、動画アプリとテザリングの可能性が。契約プランの内容把握や定期的な見直しを
スマートフォン利用者の約4割が「ギガ死」経験者。約14人に1人がほぼ毎月「ギガ死」状態に
今回の調査では、ほぼ毎月速度制限を受けている人の割合は、約14人に1人にあたる6.8%でした。また、過去の経験も含めて、速度制限を受けたことがある人は、全体の約4割にもなる結果となりました【図1】。
地域別傾向としては、「九州・沖縄(54.3%)」が、速度制限を受けている人の割合が過半数を超える唯一の地域でありました【図2】。また、自宅のインターネット環境に関してうかがったところ、同じく地域的傾向として、「九州・沖縄地域(14.9%)」がインターネット環境が自宅に無い人の割合が全国で1番多いことがわかりました【図3】。
ほぼ毎月「ギガ死」になる人の傾向は、「20代の男性」「15~19歳の女性」。中でも、20代男性の約8人に1人はほぼ毎月 ギガ死状態に
本調査における性別年齢の構成比率を、ほぼ毎月速度制限を受ける人のそれと比較したところ「20代の男性(全体では7.7%、速度制限を受ける人の割合は12.6%も存在)」と「15~19歳の女性(全体では3.7%、速度制限を受ける人の割合は7.4%)」に、速度制限を受ける割合が高い傾向がみられました【図4-A】【図4-B】。20代の男性は、約8人に1人がほぼ毎月「ギガ死」しています。
また、速度制限の経験有無を職業で分類すると、約半数の「学生(49.7%)」が速度制限の経験があり、続いて「会社員・公務員」も46.9%と半数近くになりました【図5】。
- ※
n値が30以下の経営者役員26・その他不明を除く
スマホを使用する場所は、「自宅(94.6%)」がいちばん多く、続いて「職場(46.8%)」「駅/電車内(37.8%)」という結果になりました。
一方、ほぼ毎月速度制限を受けている人に対象を絞ると、「学校(15.9%)」での使用が全体平均の8.3%より7.6%も高い使用率になり、また「コンビニエンスストア(21.3%)」も全体平均の14.3%より7%も上回る使用率という結果となりました。このことから、速度制限を受けている人は、学校やコンビニなどでスマホを多用している傾向があるといえます【図6】。
契約プランへの不満、半数超?! さらにギガ死状態のイライラは「10段階で10のイライラ度」
スマホの契約プランに関しては、「3GB超過、5GB以内(20.9%)」「1GB超過、3GB以内(19.3%)」と、“ほどほど”の容量で契約している方が多数を占めました。ほぼ毎月速度制限の割合は、「1GB以内(10.3%)」「1GB超過、3GB以内(18.4%)」「3GB超過、5GB以内(21.8%)」と5GB以内の契約プランが約半数を占めておりました。
ところが、ほぼ毎月速度制限を受ける人の契約傾向では、「10GB超過、15GB以内」のプランが3.4%(全体平均1.9%)、「15GB超過、20GB以内」が14.5%(全体平均11.7%)と、速度制限を受ける人ほど比較的大きな契約プランでありながら、データ通信容量が足りずに速度制限になっているという実態が明らかになりました【図7】。
また、契約プランに関する満足度については、速度制限を受けている人ほど、契約プランに満足せず、6割近くが「今より容量の大きいプランにしたい」と回答しました。
Q:現在あなたが契約しているスマホの契約プラン(データ通信容量)を変更したいと思いますか?
速度制限時のイライラ度に関しても、10段階のイライラ度合いでほぼ毎月速度制限を受けている人は、イライラ度MAXが突出しているという結果となりました。
Q:あなたは速度制限を受けたとき、どの程度イライラしますか? イライラの度合いについて、最もあてはまるものをお選びください。
ギガ死する原因は「動画アプリ全般」に加えて、「TikTok」? さらにはテザリングの落とし穴も
使用しているアプリを尋ねたところ、全体的な傾向としては、「LINE(64.1%)」「天気(52.2%)」「地図・ナビゲーション。路線検索(45.4%)」といった、コミュニケーションや天気、地図などの日常生活で使うアプリケーションが上位に。
一方、ほぼ毎月速度制限を受けている人では、例えば「TikTok」が全体使用率の3.0%に対しほぼ毎月ギガ死の方は11.4%と8.4%も高くなるなど、ギガ死する人ほど動画アプリ全般の使用傾向が高くなっていました。
Q:あなたはふだん、スマホでどのようなアプリやサービスを利用していますか? あてはまるものをすべてお選びください。
また、アプリだけでなく、テザリングによるデータ通信容量の消費も見逃せません。テザリングの使用経験に関しては、全体の使用率はわずか9.9%。ところがほぼ毎月速度制限を受けている人は、テザリングの使用率が22.9%、という高めの傾向に。これらの傾向をまとめると、速度制限を受けている人の傾向として「大きい通信容量の契約プランでありながら、動画系アプリの多用やテザリングも併用することで、毎月速度制限を受ける結果になってしまっている」といえるかもしれません。
Q:あなたは現在、テザリングを使用していますか?
【総論】ギガ死の原因は、動画アプリとテザリングの可能性が。契約プランの内容把握や定期的な見直しを
今回の調査から、スマホを利用する人の約4割が速度制限を受けた経験があり、さらに約14人に1人がほぼ毎月速度制限を受けているという実態が明らかに。また、比較的若年層が速度制限を受ける割合が高い傾向にあり、中でも20代の男性の約8人に1人がほぼ毎月受けていることがわかりました。
スマホの契約プラン(データ通信容量)に関して、半数近くが不満を持っており、ほぼ毎月速度制限になっている人の6割近くが「今より容量の大きいプランにしたい」と考えているにもかかわらず、プランを変更せずに毎月速度制限になっていることから、契約プランの内容を正しく把握したり、定期的に契約プランを見直すことが重要といえるでしょう。
また、ほぼ毎月速度制限を受ける人ほど、「契約プラン(データ通信容量)が大きい」「動画アプリやテザリングを多用する」という2つの傾向があったことから、速度制限を受ける人はデータ通信容量が大きい契約プランにもかかわらず、動画やテザリングといった各サービスが使用するデータ通信容量がそれを超えて多すぎるため、契約したデータ通信容量でも足りなくなってしまい、速度制限を受けているということがいえます。
(掲載日:2019年6月27日)
文:ソフトバンクニュース編集部