共働き世帯が1,000万世帯を突破し、国が積極的に「働き方改革」を推進する中、どうすれば家事を効率化できるのか、悩む人が増えています。
「家庭も子育ても仕事も趣味も全部楽しみたいのに、時間が足りない」
「汚れがたまった部屋の掃除で週末が憂鬱」
「毎日の夕飯の献立を考えるのがストレス」
そんな悩みを抱える30代、子育て中の共働き夫婦に、時短家事のプロ「時短家事コーディネーター®」の柴田さちこさんから、家事への取り組み方についてヒントを伝授してもらいました。
プロフィール
時短家事コーディネーター® :柴田さちこ(しばたさちこ)さん
2010年に整理収納アドバイザー1級資格を取得後、自身の経験に基づいた整理、収納のサポート活動を山口県、広島県を中心に行っている。2016年より家事と仕事、子育てや介護に忙しくしている方に向けた「時短家事コーディネーター® 」の認定講座の立ち上げに携わり、現在は時短家事コーディネーター®のメソッドを伝える講座で講師として活躍中。山口県在住、3児の母。
- (社)ワーク・ライフ・インテグレーション協会 理事
- 時短家事コーディネーター認定講師(第一号)
- (社)ワーク・ライフ・インテグレーション協会 理事
- 時短家事コーディネーター認定講師(第一号)
石木 孝雄(いしき・たかお)31歳
会社員、営業企画を担当し残業が多い。出勤時は3歳の長男の保育園への登園に付き添い、休日も育児に積極的に参加。意識高く、イクメンで、家事にも積極的だと自認している。
石木 貴子(いしき・たかこ)29歳
会社員、孝雄とは別の会社で採用人事を担当。チームのリーダーを任されて多忙を極める毎日の中、時短家事コーディネーター®の柴田さんのアドバイスを受けることに。もちろん意識も高い。
目次
これが現実!! 妻の家事時間は夫の7倍、「見えない家事」の9割は妻が担当!
「ああぁ~疲れた。今週は残業が多くて2回ぐらいしか夕食作れなかった。ずっと洗濯日和だったのに一度も外干しできなかったし、明日は保育園のバザーの打ち合わせがあって家の掃除まで手がまわらないよぉ(泣)」
「平日は2人とも仕事なんだから、少しぐらい家の中が散らかっていても目をつぶるよ。とりあえず、俺はゴミ出しやっておいたよ」
「ゴミの細かい分別や新しいゴミ袋の補充は、私がしたんだけどね…」
現代の家族が抱える家事のジレンマ
家庭機能の変化の動向や要因を5年に1度調査する「全国家庭動向調査」(国立社会保障・人口問題研究所)の第6回調査結果が2019年9月13日に公表されました。
家事や育児の分担については依然として妻に偏っているとの傾向が見られますが、夫の1日の平均家事時間と育児時間は、いずれも過去の調査に比べて増えており、「夫も家事を分担するほうが良い」と思う人は夫・妻ともに8割を超え、育児の分担については約9割の人が賛同しているという結果になりました。
しかしながら、夫がよくやる家事は「ゴミ出し」など補助的なものに限定されるという傾向が見られ、「調味料を補充、交換する」「郵便物をチェックする」などの日常的に必要な作業、いわゆる「見えない家事」については、ほとんど妻が担っているのが実態。夫の家事参加は“意識先行“で、積極的な実践までにはまだ追いついていないことが明らかになりました。
時短家事のプロ(時短家事コーディネーター®)が伝授。時短家事5カ条とは?
「家事も育児も分担しているのに、どうして毎日余裕がないのかしら? 仕事の効率化と同じように、家事の効率化は取り組めないのかな?」
「貴子の悩みに答えてくれる『時短家事コーディネーター®』というプロがいるらしいよ」
時短家事コーディネーター® とは?
仕事と家庭の両立、少子化の原因や、女性のキャリア形成を阻む原因となるさまざまな問題を、時短家事の観点から解決するために活躍できる人材を「時短家事コーディネーター®」として認定する資格講座を、2016年11月に一般社団法人ワーク・ライフ・インテグレーション協会が創設。
自分の暮らしを見直し、時短家事の仕組みと考え方を身につけるスキルを学ぶことで、時間を管理し自分の暮らしを自分でコーディネートできるよう支援しています。
その1:固定観念を捨てる。-もっと自分を楽に。
「こんにちは。時短家事コーディネーター®の柴田さちこです。仕事や家事、育児の両立で悩んでいる方の最適な生活づくりの支援をしています。貴子さんは掃除や洗濯、食事づくりで毎日フル回転ですね」
「毎日やらなければならない家事が目白押しで、いつも時間が足りません。週末もゆっくりしたいと思いながら、予定がギッシリです…。」
「家事の時間配分で悩む方は本当に多いですね。でも『家事はこうすべき』という家事の“固定観念”に縛られていませんか?」
ポイント
皆さん、今の家事の進め方や時間配分を見直したことがありますか? 意外に今までのやり方が当たり前と思い込んでいる事が多いんですよ。毎日掃除機をかけるとか、休日は家族サービスに徹するとか…。それは自分たちで決めたルールでしょうか? それとも「こうすべき」と思い込んでいるだけでしょうか?まずは、自分が一番大切にしたいことを実現するために、短縮できる時間は何か? 家事をどう組み立てたら良いか、を考えてみてください。優先順位は家族それぞれ。固定観念に縛られることなく、もっと自分を楽に。まずは自分のマインドを崩していろんなやり方を選んで試してみましょう。
「週末は息子とキャッチボールしているけど、本当は野球が得意じゃないんだ。男の子は父親とスポーツしながらコミュニケーションを取るって思い込んでいたかも…」
「洗濯物をたたみながらでも、息子とコミュニケーションはとれるんじゃない?」
その2:一人だけで頑張らない。-家事をシェアする。
「今週末は洗濯槽の洗浄をしなくちゃ。あれ? 料理酒ってまだあったかな? 息子の歯医者の予約も入れとかないと。この前の運動会の写真、注文の締め切りも近いよね…」
「なんだか今日も忙しそうだね? ところで俺のお気に入りのワイシャツ、クリーニングから取ってきてある? 来週のプレゼンで着たいんだ」
「貴子さん、それは言わゆる『見えない家事』ですね。1人だけで頑張ってもいいことないですよ~」
ポイント
炊事、洗濯、掃除だけが家事ではありません。生活の中の細々とした「見えない家事」については、共働き夫婦でも妻が担う “ワンオペ家事” になりがちで、多くの夫は「見えない家事」の存在にすら気づいていないというのが現状です。でも時代は変わっています。今の生活に合わせた家事シェアを上手に生活に組み込むことが大切です。夫も多忙なら、その他の家族に頼む。それでもダメなら家事代行のサービスを使ってみる。今の時代なら便利なサービスの選択肢もいろいろあります。子どももある程度大きくなったら、自分のことは自分でできるように仕向けていけるといいですね。
「少なくとも孝雄には、自分の衣服の管理ぐらいはしてもらえると、私も助かるな~」
その3:自分を褒めて、周囲に感謝する。
「あれ? 今日は風呂掃除の当番だったよね? まだなら早めにやってよね」
「今やろうと思ってたんだよ(怒)! 最近、家事シェアってことで俺の家事分担も増えてきたな。そもそも部署で初めて育児休暇を取得した俺は、育児の参加率は高いんだ。そこを認めてほしいな」
「あらあら、家族との『家事シェアは感謝とセット』と捉えてくださいね」
ポイント
「家事はやって当たり前、たとえ完璧にやったとしても誰も褒めてくれない」「この大変さは、誰もわかってくれない」と嘆かないで、まずは「毎日忙しい中で本当に良くやっているよ、私」と自分で自分を褒めてください。そして、家事を担ってくれた家族には、感謝を表しましょう。「いつもきれいに掃除してくれてありがとう」「みんなの靴を下駄箱に入れてくれるから、玄関が整っていつも気持ちいいね」など。「ありがとう」は家族をつなぐ魔法の言葉です。周囲への感謝は、スムーズな家事シェアにつながります。家族間のチームプレイによる家事シェアで時短家事は継続できます。
「孝雄がいるから、私が忙しくても子どもはグズらない。しっかり子どもとのコミュニケーションが取れているからこそだよね。いつもありがとう」
その4:悩まない仕組みをつくる。-小さなストレスを減らす。
「夕飯できましたよ~。でも、食後のあと片付けするのは気が重いんだよね」
「食器洗いは、ふたりとも苦手だからなー。グズグズしているうちにすぐ寝る時間になっちゃうよね~」
「苦手なものはなかなか手が出なくて、つい後回しになりがちですよね」
ポイント
人には得手不得手があり、嫌いな家事も人それぞれ。悩んで立ち止まっている時間が長いと時短家事につながりません。朝の準備でいつもギリギリの出勤になりがちなら、前夜のうちに自分の通勤着だけは決めて用意しておく、仕事や子どもの予定に合わせてあらかじめお惣菜を買う日を決めてしまう、など“悩まない仕組み” を作ることを考えてみましょう。仕事のリスク管理と同じで、事前に想定できる事は仕組みを作って準備をしておいて、苦手な事をやる時の小さなストレスを減らしましょう。
「ワンプレート盛りにすれば、見た目も豪華。食器が少ないとあと片付けも簡単になって、一石二鳥だわ!」
その5:サービスや家電に頼る。-できない事は任せる。
「トイレットペーパーの残りがあとひとつだよ。紙おむつも少なくなってきて、洗剤も補充が必要だし。あれこれなくなるタイミングはいつも一緒だね」
「今週末ホームセンターで一気に購入しよう。荷物が多くなるから、レンタカーも借りないと…」
「便利なサービスを積極的に活用するのも、時短家事ですよ」
ポイント
お掃除ロボットや電気調理器は、家事の手間を劇的に軽減してくれる便利家電として今や大人気。また、かさばる生活必需品もネット購入の定期便を上手く利用すれば、あわてて買いに走ることも防げます。共働き世帯が増える中、これからも家事負担の軽減をサポートする新しいサービスや便利なグッズがどんどん出てくるはずです。できない事はそういったサービスを利用しましょう。
「これこそ、時短家事の極意だね! ネットやスマホを活用するのは得意だから、時短家事につながる便利なサービスやグッズを探しは、俺が担当するよ!」
「いいわよ。だけど、夫婦間でコミュニケーションをきちんと取ることで、家事負担の偏りも見直せるんですって。これからネットサーフィンやスマホの時間を少し削って、まずは夫婦で話す時間を捻出しましょうよ。良い機会だから『見えない家事』についてもじっくり説明するわ」
時短家事に役立つ便利なサービス
「ロハコの定期便」
日々の仕事や家事で忙しいあなたをサポートする強い味方が、日用品ショッピングサイト「LOHACO(ロハコ)」。特に日用品や食品などの対象商品をご指定の日時、場所に定期的にお届けする「ロハコの定期便」は、毎月使うものを決まった日にち・曜日・時間帯に自動で配達してくれる時短家事に有効なサービスです。配達タイミングの変更やスキップも簡単なので、購入商品の管理がラクにできます。またPayPayボーナスライトやポイント、初回限定値引きがつく商品もあるほか、ソフトバンクスマホユーザーや Yahoo!プレミアム会員ならではの特典もあります。
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(掲載日:2019年10月9日)
文:ソフトバンクニュース編集部
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