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2020年のカレンダーは地球に優しい! 世界で注目の素材「ポリ乳酸」って知っていますか?

2020年のカレンダーは地球に優しい! 世界で注目の素材「ポリ乳酸」って知っていますか?

今年も残りわずか。そろそろ来年のカレンダーを用意する時期ですね。
皆さんは、どんなカレンダーを毎年飾っていますか?

ソフトバンクでは、今年も白戸家のお父さんとふてニャンが登場する、オリジナルカレンダーを抽選で合計300名さまにプレゼントします!

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今年のテーマは「日本文化をめぐる旅」。北は北海道から南は沖縄まで、お父さんとふてニャンの季節にあわせた旅先での一コマを、月ごとに楽しんでいただけますよ。行ったことのある場所や、行きたかった場所など、お父さんとふてニャンの旅を参考に、次の旅先を考えてもいいかもしれませんね。

実は2020年のカレンダーのケース部分には、環境問題解決の一つとして今世界で注目されている「ポリ乳酸」を使っているんです。一般的な石油系プラスチックと同じように、硬く、しっかりした製品をつくることができる一方、土の中に埋めておくと分解され自然に返るという環境にやさしい素材。普段あまり馴染みのない、ポリ乳酸とは一体どんなものなのか、ポリ乳酸の専門家にお伺いしました!

自然から生まれて、自然に返っていくプラスチック「ポリ乳酸」

2050年、海を漂うプラスチックごみは、世界中の魚より多くなるかもしれない……。

海洋プラスチックごみは、近年世界で大きな問題となっています。この問題に対して、今大きく注目されている素材があります。それが「ポリ乳酸」です。ポリ乳酸がなぜ自然に返るのか、また各国で課題とされているプラスチックごみ問題について、ポリ乳酸の専門家であり、世界で話題となっている新たな技術を開発した、小松技術士事務所の小松道男さんにお伺いしました。

小松技術士事務所・所長 小松道男さん

小松技術士事務所・所長。プラスチック射出成形品などの生産システム分野で、幅広くコンサルティングに従事。文部科学大臣表彰科学技術賞(技術部門)受賞。第7回ものづくり日本大賞内閣総理大臣賞受賞、ものづくり名人の称号を授与される。ポリ乳酸の成形加工に関しては、日本、フランス、ドイツ、米国等で38件の特許(280個の発明)、およびその周辺技術ノウハウを保有している。

 

ポリ乳酸が自然に返る仕組みとは?

ポリ乳酸とは、「生分解性プラスチック」という微生物の力で分解される、環境に優しいプラスチックの一種。

原料は、トウモロコシなどから取れるデンプンやサトウキビの絞り汁に乳酸菌を混ぜたものです。

もちろん、一般的な石油系プラスチックと同じように、硬く、しっかりした製品をつくることができます。しかし、石油系プラスチックが海や土に何十年も残り続けるのに対して、ポリ乳酸はいらなくなったあと土の中に埋めておくと、微生物のはたらきによって水と二酸化炭素に分解され、自然に返っていきます。大量の微生物が活発に活動している土の中ならば、約3カ月で分解されてしまいます。

ポリ乳酸製のボトルが分解されていく様子(©︎日本バイオプラスチック協会ホームページ

植物からつくられて、微生物の力で水と二酸化炭素に分解される。その水と二酸化炭素で植物がまたデンプンや糖をつくる……。このように、ポリ乳酸は、ずっと繰り返されていく「カーボンニュートラル」というサイクルをつくりあげています。

普及のためのポイントは「材料のコスト」、そして「技術力」!

しかし、ポリ乳酸は、世界でもまだあまり普及していません。その理由の一つが「材料のコスト」。これまでポリ乳酸の原料にかかるコストは、石油からつくられる材料の5倍ほどでした。しかし、近年は価格競争などによって、石油由来のプラスチックに迫る価格となってきています。

また、もう一つの問題として、加工技術があげられます。ポリ乳酸は、水あめのように非常にベトベトしていて、加工するのが難しいため、石油からできたプラスチック製品のような、薄くて硬いものを短時間で大量につくることが今まで世界でできていなかったんです。 そこで、世界でもトップレベルである日本の技術力が結集し、薄くて硬いポリ乳酸のプラスチック製品が大量生産できる技術を開発。材料価格の低下もあいまって、製品の価格を大きく下げることに成功しました。

小松さんの開発した技術によりつくられた、ポリ乳酸製のシャンパングラスは厚さなんと0.65mm! 世界一の薄さです。手に持ってみても、石油由来のプラスチックと全く変わりません。

ポリ乳酸は耐熱温度が65度ぐらいで、そのままでは熱湯や電子レンジに入れられないという問題も抱えています。私は、ポリ乳酸に、陶器をつくる際に使う粘土を非常に細かい状態にして混ぜることで、140度まで耐えられる耐熱ポリ乳酸で器をつくる技術も開発しています。

(左)高温に耐えられるため、電子レンジ加熱、食器洗浄機OKの器「iiwan(いいわん)®」

どうして今「ポリ乳酸」が注目されているの? プラスチックごみがヒトに及ぼす影響とは

プラスチックごみは、環境に対してどのような影響を与えるんですか?

先ほども説明したように、石油由来のプラスチックは自然の力では分解されません。波などによって砕かれ、目に見えなくなっても、実は「マイクロプラスチック」というとても小さくバラバラな状態になって、海を漂い続けているんです。

プラスチックが大量につくられるようになって70年ほど経ちますが、70年前のプラスチックもまだ残り続けているし、その量は今もどんどん増え続けています。

マイクロプラスチックの表面は、静電気を帯びているため、海の中に溶けているPCB(ポリ塩化ビフェニル)といった発がん性物質、有害物質を引きつけます。その量は、PCBの場合、海の平均的なPCBの濃さに対して、マイクロプラスチック1粒で約100万倍になるといわれています。

その1粒や2粒をエビや小魚が食べたとします。その小魚を毎日食べたとしても、人の体に問題は起こらないレベルです。しかし、そのエビや小魚をエサとする、マグロやカツオなどの大きな魚は、マイクロプラスチックを含んだ小魚を大量に食べるので、有害物質が体の中に濃縮されていきますよね。

このことから、近い将来、人間がそのようなマグロやカツオなどを食べると危険なのではないかと考えられています。植物や動物に影響を及ぼすだけはなく、いつかはその影響が人間に跳ね返ってくる可能性があります。

こ、怖いですね……。何か対策が行われているのでしょうか?

フランスは、2020年1月から、使い捨ての容器や食器に生分解しない石油由来のプラスチックを使用することが法律で禁止になります。また、すでにヨーロッパの乳製品メーカーなどでは、容器にポリ乳酸を使っていますね。日本の大手コンビニチェーンの一つでも、サラダのパックが2020年度から全てポリ乳酸製に変わることが11月に発表されています。

さらに、2019年6月に大阪で開催された「G20大阪サミット」では、2050年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が共有されました。

石油由来のものから生分解性のものに置き換わる、プラスチックのパラダイムシフトが今まさに起こっているんです。

そこでポリ乳酸が活躍するんですね!

はい。海洋プラスチックごみの約80%は、陸上でポイ捨てされたものが風で飛ばされたり、川を流れて海に出たりしたものといわれています。しかし、ポリ乳酸のプラスチックであれば、陸でちゃんと処理して自然に返してやることで、環境を守ることができるんです。

さらに、ポリ乳酸は焼却処理をしても、排出される二酸化炭素の量が通常のプラスチックよりかなり少なく、また、二酸化炭素はポリ乳酸の原料である植物が成長するときに吸収されるため、焼却時もエコなサイクルをつくりあげていることになります。

とはいえ、ポリ乳酸は海水の中では分解に時間がかかるため、いったん海に出てしまうと石油系プラスチックと同様に、ごみとして海を漂い続けてしまうことになります。そうならないためにも、まずは一人一人がごみをポイ捨てしないという、当たり前の意識を持つことが大切だと思います。

海が汚れているんだったら、技術でそれを解決しないといけない

小松さんは、なぜポリ乳酸に関する技術の研究に取り組むようになったんですか?

私がポリ乳酸と出会ったのは、2005年。「愛・地球博(2005年日本国際博覧会)」が開催されたとき、「万博のレストランで使う食器は全てポリ乳酸製にしていこう」と国会で演説されていたのを聞いたことがきっかけでした。当時、石油系プラスチック製品を製造する金型のエンジニアだった私は、この演説を聞いて気後れするというか、「石油系プラスチックの製造に関わっている自分は、環境を汚しているのではないか?」といった思いを抱いたんです。

そこで、ポリ乳酸を製造する会社に問い合わせてみたら、ポリ乳酸の加工技術に頭を抱えていることが分かって。「ならば私がやってやろう!」と、名乗りをあげたのがポリ乳酸との出会いです。

そこから技術の発展に向けて、研究を重ねてこられたんですね。

今日まで15年近く、ポリ乳酸に関する技術開発をコツコツとやってきました。その間に起こった東日本大震災の時には、いわき市の事務所も結構やられてしまい、「全て終わってしまった……」と落胆していたんですが、いろいろなパートナーが支援の手を出してくれた。「これを一緒にやらないとだめだ」と支えてくれたおかげで、ここまで続けることができました。

第7回ものづくり日本大賞内閣総理大臣賞授賞式の様子(首相官邸大ホール)(©︎内閣府,Japan 2018)

2018年1月には、「第7回ものづくり日本大賞」で内閣総理大臣賞をいただくことができましたし、先日は「K2019(国際プラスチック・ゴム産業展)」という世界最大のプラスチック展示会にライセンス企業である日精樹脂工業(株)と出展して、ポリ乳酸製のシャンパングラスを大量生産する技術を実演して、世界中から大反響を得ることができました。

(左)ポリ乳酸製品射出成形実演、(右)ポリ乳酸シャンパングラス射出成形実演の様子、(日精樹脂工業(株)ブース) ©︎Michio Komatsu,Germany 2019

さまざまな困難に当たったけれども、信念は曲げず、なんとか加工できるようにしようと、日本のものづくりの力を集結してやってきた結果じゃないでしょうか。やはり、海を目の前にした港町で育ってきたので、海が汚れているんだったら、技術でそれを解決しないといけないと思っています。

私たちの国は、美しい地球を守っていくために生かせる、非常に高い技術を持っています。それを再認識して、みんなで協力していくことが大切なのではないでしょうか。そういう最初の一粒のタネを、私たちは作れたんだと思います。

文:馬場吉成
編集:エクスライト
写真:高島啓行

応募期間

2019年11月15日(金)~12月5日(木) 午後11時59分まで

応募方法

公式Twitterアカウント( @SoftBank または @ymobileOfficial )をフォローし、プレゼント告知のTweetをリツイートして応募してください。

注意事項

  • 当選されたお客さまには、応募されたTwitterアカウントへDM(ダイレクトメッセージ)で12月中旬以降にご連絡します。
  • @SoftBank、または@ymobileOfficialへのフォローが解除されている場合、当選後のDMの送信ができないため、当選無効とします。
  • 当選の通知は、ソフトバンク株式会社から業務を委託しているSBフレームワークス株式会社からお送りします。
  • 通知した期間内に返信がない場合は、当選権利を放棄したものとします。
  • 応募はお一人さま1回のみ有効となります。
  • 応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
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