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リアルな「対面」と「対話」が強力な武器に。ビジョンを共有できる最先端のブリーフィングセンターが竹芝に誕生

リアルな「対面」と「対話」が強力な武器に。ビジョンを共有できる最先端のブリーフィングセンターが竹芝に誕生

商談といえば、会議室で行われるイメージ。
最近ではオンラインによる商談も増えていますが、いずれも会議スタイルで行われることがほとんど。
そんな商談にも新たな波が押し寄せています。新時代の商談スタイルを実践する施設「Executive Briefing Center(EBC)」がソフトバンク本社内にオープンしたので、見に行って来ました。

今回EBCを案内してくれたのは

多田 彰(ただ・あきら)さん

ソフトバンク株式会社
法人事業統括 法人マーケティング本部 マーケティングコミュニケーション統括部
エグゼクティブブリーフィングセンター センター長

多田 彰(ただ・あきら)
日本テレコム経営企画部長を経て、2004年よりソフトバンクグループに参加。関連事業室室長補佐として、グループ企業の統括、海外事業戦略室でJV事業やアライアンス事業を推進。PayPalとのJVではCEOとしてフィンテック黎明期の決済事業を担当。グローバルパートナーの日本進出支援など、新規事業推進の旗振り役も担っている。

進化する商談スタイルの実践の場Executive Briefing Center(EBC)とは

多田 「こんにちは。センター長の多田です」

エントランス

編集部 「今日はよろしくお願いします! 早速ですが、ここはどんな場所なんですか?」

多田  「ここはですね、主に法人のお客さまの経営層をターゲットに最新ソリューションの体験プログラムを実施する施設なんです。5つのエリアで構成されているので順番に案内していきますね」

編集部 「ありがとうございます」

多田  「今私たちのいる入口からすぐのこの場所は『Reception』です。最初にお客さまをお迎えする場所で、プログラムを始める前のごあいさつや歓談をするエリアです」

編集部 「壁にモニターが並んでますね」

多田  「これらはJamboard。スマートディスプレーで、お客さまに合わせたデジタルコンテンツを投影できます。アイスブレイクや話題作りのきっかけとすることを狙っています」

編集部 「冒頭からお客さまへのホスピタリティを感じられる仕掛けがあるんですね!」

Jamboard

多田  「初対面だとお互いに固くなってしまう場合もあるので、カフェのようなリラックスできるインテリアにもしてます。さ、次に行きますよ」

扉が開くとそこは真っ暗な空間…に椅子。何かがはじまる? ワクワク感が止まりません。

多田  「じゃあ、取りあえず始めますね」

編集部 「???」

空間の壁面に映像が流れる。

編集部 「おぉーーーー!!!!!!!」

Square

多田  「こちらは『Square』という正方形(スクエア)のシアター型スペースです。3面スクリーンを使ったダイナミックな映像コンテンツを投影したり、お客さまの課題理解などのためのスライドを投影してプレゼンテーションも映せるんですよ」

編集部 「思わず、会社にいることを忘れてました!」

多田  「コンテンツの中身に集中してもらうために没入感が得られるような工夫をしてるので、その感想はうれしいです」

照明を落とすとまさに映像に囲まれ没入感MAXの空間に。

Square

多田  「では次のエリアに行きましょうか」

!!!

編集部 「今、何が起きたんでしょうか⁉ 壁が……! 壁が……!」

多田  「フフ(笑)」

次の部屋への移動の間もテーマパークのアトラクションのような演出に驚きながらも進むと、まるでSF映画に出てくるような通路が目の前に現れました。

編集部 「わぁー。どこから見たらいいものか、目から入る情報量の多さに圧倒されますね」

進化する商談スタイル実践の場Executive Briefing Center(EBC)とは

多田  「ここは『Experience』と言って、ソリューションのデモをして、お客さまにも実際に触れて体験いただくエリアです。

30メートルの奥行きがあり、左右の扉の中、そして中央の展示も合わせて常時50以上のソリューションを用意していて、お客さまには常に新しいと感じていただける内容を目指しています」

編集部 「50以上もあるんですね! この空間の奥行きの長さにもうなずけます」

experience

多田  「はい。ただ一度に全てを見ていただくのではなくて、お客さまの課題や興味に合わせてカスタマイズしたものを体験いただいています。

左右の扉をスクリーンにしてプレゼンテーションもできるんですよ」

編集部 「四方八方に仕掛けがあっておもしろいですね」

扉の中のデモを実際に見せてもらいました。

多田  「これは5Gの低遅延を体感できるロボットアームです。私が手で動かしているアームが、遠隔にあるアームとほぼ同じタイミングで操作できていますね。遠隔のアーム(左のモニター)で積み木をしていますが、……なかなか難易度高いんです」

編集部 「手で触れて体験したり、空間も相まって想像力が刺激されて、さまざまな構想やビジネスが生まれそうですね」

ロボットアーム

多田  「この後のエリアは、その構想やビジネスなどをディスカッションするための空間になってるんですよ。早速、行ってみましょう」

ラウンジ

Lounge

ボードルーム

Boardroom

編集部 「ガラッと雰囲気が変わりましたね」

多田  「まず『Lounge』では、ソリューション体験の後にリフレッシュしていただくことを目的に空間を設計しています。続く『Boardroom』は、体験プログラムのラップアップやプログラム通じて想起されたお客さまの構想やビジネスなどを深掘りする会議スペースです」

編集部 「5つのエリアそれぞれに役割があるんですね。エリア全体で一つのプログラムということが理解できました。このような場所を作った目的をもう少し深掘りして聞いてもいいですか?」

多田  「はい。ではせっかくなので『Boardroom』を使って深掘りしてください」

編集部 「ありがとうございます」

「体験」と「対話」で企業のDXを加速させるEBC

テクノロジーを駆使したWAO体験でインスピレーションを刺激

多田センター長

早速ですが設立の背景はなんだったのでしょうか?

多田 「会社として自分たちは何をしているのか、をお客さまやさまざまなステークホルダーにきちんと伝える設備がなかったんです。成長戦略としてBeyond Carrierを掲げ、幅広い産業分野における革新的なサービス提供や、他社との共創によるDXに取り組む中で、単なる展示場やショールームではなく、自分たちが提供してるもの、伝えたいことをきちんとお見せして説明する設備や仕掛けが必要になってきたというのが背景です。

全体のプロデュースにあたっては、EBCを製品やサービスを紹介するためのショールーム的なものにしないように気を配りました。

当社のEBCは、ソフトバンクのプロダクトやサービス、テクノロジーが実現するビジョンを表現できる場になっているか、ソフトバンクのフィロソフィーやカルチャーのプレゼンテーションができる場になりそうか、という点にとことんこだわりました」

これまでの商談スタイルとの違いはどのようなところですか?

多田 「実はここに置いてあるものは、一つ一つがそんなに目新しいものではなくて、すでにお客さまに提案済みのものもあります。ただ以前、お断りされたソリューションでも、ソフトバンクでのユースケースなどを題材にしながらデモをしたり、さまざまなプロダクトの機能を組み合わせて、体験を共有することで、お客さまが自分の会社での活用の糸口を想起したり、一緒に見つけていく、というのがここでのスタイルだと考えています」

どのようにお客さまのプログラムを設計しているんですか?

多田 「まず訪問されるお客さまについて、担当の営業チームからこれまでの提案内容やカウンターパートのお人柄などを時間をかけてきめ細やかにヒアリングをします。その上でさまざまな情報ソースから業界のトレンドや、決算発表におけるアナリストとのやり取り、企業戦略などを研究して、1社につき約1カ月の準備期間を設けてプログラムを設計しているんです。

当社のEBCでは、お客さまの興味や期待に応えられるよう常時50以上のソリューションをそろえています。常に内容を更新しながら、お客さまごとにデモの内容などを細かくカスタマイズしています。」

最新のソリューションについて、6月1日に開催された法人事業説明会で紹介しています

オンラインの時代だからこそ高まる「対面」の価値

このご時世に対面にこだわるのは、どのような理由からでしょうか?

多田 「ウェビナーやZoomが一般的に定着してきている中で、単なる情報収集であればオンラインで十分。対面で会うこと自体が、強力な武器であり、大事なものになってきています。それゆえにEBCでは対面ならではの体験や対話コミュニケーションを大切にして、オンラインでは得られない価値を感じていただけるようなプログラムを試行錯誤している日々です。

スペシャリスト

例えば、エグゼクティブの方々はこのような場所に来慣れてると思うので、通り一辺倒の見せ方をしないようにEBCに一歩入ったところから、WOW(ワオ)体験や一味違う体験を提供し、プログラムが終わった後に、『すごかったね』じゃなくて、『面白かったね』『楽しかったね』という心情になっていただけるよう心掛けていますね。

EBCでは、エグゼクティブブリーフィングプログラムのスペシャリストと呼ばれる専門知識を持ったスタッフがソリューションの説明を行います。お客さまの反応に合わせて説明をカスタマイズできるように、内容はあまり細かくマニュアル化していません。社内の内覧会でも自分たちの質問レベルや、興味度合いに応じてエピソードを変えてくれるので話しやすい、というコメントをもらっていますが、その場の雰囲気を感じて調整できるのが対面の良さだと感じています」

実際のお客さまの反響はどうですか?

多田 「プレオープン期間中に、何社かのお客さま向けに試験的にプログラムを実施させていただきました。その際も、デモがきっかけになりビジネスが生まれそうになっているとか、その後、共創に向けて活動が開始されたケースもあると聞いています。

私たちもまだ試行錯誤の段階ですが、実際にお客さまを迎えるにあたって、こちらがアレコレとお客さまの興味やニーズを想定するよりも、ソフトバンクとしてできること、考え方を含め具体的なユースケースやその裏側の話をお伝えする方が意外と響くというケースもありますね」

総合デジタルプラットフォーマーを目指すソフトバンクにおいて、EBCはどういった役割を担っていくのでしょう?

多田センター長

多田 「やはりソフトバンクのいろんな面を見せていく『窓』になっていきたいです。

単なるコンセプトにとどまらず、通信以外にも、AI、IoT、デジタルツイン、自治体向けのソリューション(スマートシティ)といった非通信分野など多岐にわたるソリューションをEBCで具体的なものとして伝えていくことが一番の役割だと思っています。

世の中を観察していると、これからの時代は“誰と競争するか”“誰と戦うか”より“誰と仲良くなるか”が一番大事になってくると感じています。ソフトバンクが『いろいろできるから教えますよ』ではなく、失敗したことも含めて『こういう経験もあるので、一緒に考えられますよ』ということをお伝えして、お客さまに『ソフトバンクに相談してみようかな』と思ってもらえるきっかけになるといいなと思っています。
モノを売るのではなく、コトを伝える。コンセプトやノウハウを積極的に共有し、お客さまと共創、伴走する姿勢を体現していく場にしていきたいですね。」

ありがとうございました!

(掲載日:2021年6月4日)
文、撮影:ソフトバンクニュース編集部

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