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通信事業者の領域を超え、日本全体をデジタル化する- 宮川社長が語るソフトバンクのこれから(前編)

通信事業者の領域を超え、日本全体をデジタル化する- 宮川新社長が語るソフトバンクのこれから(前編)

2021年6月22日に行われたソフトバンク株式会社の株主総会。この総会で初めて議長を務めた社長の宮川潤一は、ソフトバンクのこれからの成長戦略について株主に説明するにあたり「ソフトバンクは、もはやただの通信会社ではない」というメッセージを発しました。

宮川が株主総会で語った、ソフトバンクの今後の事業戦略について詳しく紹介します。

高まる非通信事業の重要性。成長戦略「Beyond Carrier」は第二フェーズへ

高まる非通信事業の重要性。成長戦略「Beyond Carrier」は第二フェーズへ

ソフトバンクは2017年度から成長戦略として「Beyond Carrier(ビヨンドキャリア)」を掲げ、決済サービス「PayPay(ペイペイ)」をはじめさまざまな産業分野で最新テクノロジーを活用した革新的なサービスを提供し、従来の通信事業者の枠を超えた取り組みを推進してきました。

宮川新体制のソフトバンクはそこからさらに踏み込み、デジタル化が加速する、日本の全ての市場、つまり1,000兆円規模の市場をターゲットに設定。デジタルがあらゆる市場を塗り替えていく時代において、ソフトバンクは「Beyond Carrier」の第二フェーズに移行し、さらなる成長を目指していくということです。

「日本のIT投資額は売上高の約1%ですが、一方で、欧米は約3.6%と言われています。日本がデジタル先進国を目指すにはIT投資は5%が必要だと思いますので、(ソフトバンクにとって)ここには大きなビジネスチャンスがあると思っています」

高まる非通信事業の重要性。成長戦略「Beyond Carrier」は第二フェーズへ

かつて宮川は、社長就任時のあいさつでこれからのあるべきソフトバンクの姿について「総合デジタルプラットフォーマー」を目指すと明言しました。

「サービス・産業を支えるデジタル基盤を提供する会社、つまりデジタルを社会実装する会社になっていきたい」

宮川の決意が示すとおり、ソフトバンクは従来の通信会社から「総合デジタルプラットフォーマー」への自己変革を遂げようとしています。

技術的なビジョンをより明確にし、ソフトバンクの価値を最大化する

技術的なビジョンをより明確にし、ソフトバンクの価値を最大化する

1,000兆円規模の市場をソフトバンクの新たなターゲットに設定した宮川。競争が激しい市場をどのようにけん引していこうと考えているのか? そして、ソフトバンクがシェアを獲得していこうとする方法は? 宮川が語る戦略の、大きな鍵となるのがソフトバンクが築き上げた「世界に類を見ない独自の事業基盤」です。

「われわれの事業基盤の特長は、5Gという通信基盤に加え、AIを活用した各種プラットフォームを持つ優位性があり、加えて圧倒的な顧客接点がそろっていることです。ここまでそろえているのは、世界にも全く類を見ない構造であります」

技術的なビジョンをより明確にし、ソフトバンクの価値を最大化する
技術的なビジョンをより明確にし、ソフトバンクの価値を最大化する

この圧倒的な顧客接点を持つ事業基盤を生かすことで、 多くの人へサービスを届けたい企業や自治体と、使い慣れたアプリでサービスを受けたい個人ユーザーの双方を結ぶことができるのが、ソフトバンク独自の強みだと言えます。

「顧客との接点としては、ソフトバンク 5,500 万件、ヤフー 8,000万人、PayPay 4,000万人、LINE 8,800万人の圧倒的な ユーザータッチポイントがあります。そして、 1万5,000人の強力な営業部隊があります。大企業の 95%との取引があり、全国には 6,000店を超える店舗網があります」

現在、ソフトバンクの子会社は330社あまり。ソフトバンクは、5Gが通信だけでなくプラットフォームとしての構造を持つことを生かし、グループ企業やパートナー企業などと連携して、通信と最先端技術を融合した、革新的なサービスの開拓に着手し、すでにサービス化の実績を重ねています。

技術的なビジョンをより明確にし、ソフトバンクの価値を最大化する
技術的なビジョンをより明確にし、ソフトバンクの価値を最大化する

また、盤石な法人顧客基盤や高い技術力、営業職や技術者に豊富な人材がそろっていることなど、ソフトバンクが見据える高い目標に到達するために十分な体制が敷かれていることも、今後の成長を支える重要な要素となります。

「企業」「社会」「日々の生活」のデジタル化に関わり、法人・コンシューマ事業をさらに拡大

「企業」「社会」「日々の生活」のデジタル化に関わり、法人・コンシューマ事業をさらに拡大

日本のデジタル化の流れについて宮川は、企業のデジタル化から始まり、社会全体、そして人々の日常生活そのものがデジタル化されるようになると説明。ソフトバンクはこの流れを作りながら、法人・コンシューマ事業を拡大し、成長することを目指していくと述べました。

ソフトバンクの成長戦略説明の冒頭、中長期ビジョンを登山に例え、「登るべき山とその高さ」を説明した宮川。後編では、その山をどのように登るのかについてさらに詳しく触れます。

- 宮川社長が語るソフトバンクのこれから(後編)へ

(掲載日:2021年8月25日)
文:ソフトバンクニュース編集部