5月27日から提供が開始された「バーチャルPayPayドーム」は、スマホやパソコンからメタバースに再現された福岡PayPayドーム(以下、PayPayドーム)の来場体験ができる新しいサービスです。また同日、PayPayドームで行われた福岡ソフトバンクホークス 対 広島東洋カープとの交流戦で、ピッチャーが試合中に投げた球をバーチャル空間で再現する「準リアルタイム投球体験」も提供されました。スマホやパソコンがあれば、どこからでもドームの様子やボールの軌跡が見られるバーチャルな楽しみ方を編集部が体験してみました!
メタバース で球場体験できる「バーチャルPayPayドーム」
PayPayドームに行ったことがある人もない人も、どんな風に再現されているのか気になりますよね。バーチャルとリアルの世界を見比べながら進んでみましょう!
まずはプレイの準備!
専用ページの「無料プレイ」から開始します。読み込むのを待って……
まずは、好きなアバターを選んで名前決め。ホームかビジターのどちらかのユニフォームが選べるので、アバターにはホームのソフトバンクホークスのユニフォーム姿を着せてみました♡いざ「PLAY」!
♪トッゥトル トッゥトル トッゥトル………… ジャーン!
わわっ! 画面がパッと変わった瞬間に、ホークスファンなら誰でも知っているあの曲が大音量で流れてきました。 皆さん、音量設定はお気をつけて!
心を落ち着けて改めて画面を見ると、ドームの入り口に降り立ったようです。球場の外観や周辺の様子はリアルなものとそっくりですね! バーチャルPayPayドームの方では、空にハリー君デザインの飛行船が飛び、たまに花火が打ちあがっています。
球場外観
バーチャルPayPayドーム
現実の福岡PayPayドーム
さて、ここからどうやって進むんだろう… ?
アバターを動かすには左下(パソコンの場合は右下)の丸いところを操作します。中の白塗りの丸を上下左右に操作すると、アバターが歩いたり、走ったり。操作アイコンのないところで指を動かすと視点も変えられます。そしてやっぱり気になる、右下(パソコンでは左下)のジャンプしているようなピクトグラム……。タップしてみると軽快にジャンプしました!
一通り動き方が分かったところで、球場を探索してみましょう~。
現在入ることができるのは、エントランスの他にコンコース、ロッカー、フィールドの4カ所。左上から2つ目の地図アイコンを開き、好きなエリアを選択すると直接ワープできました。実際のスタジアム観戦だと観客席から投球体験へ瞬間的に移動なんてできないので… 、バーチャルならではのワクワク感です!
グリーンの「ワープゾーン」が5カ所あるので、そこにアバターが近づくと一気にワープ可能です。
コンコース内 飲食店エリア
バーチャルPayPayドーム
現実の福岡PayPayドーム
コンコースにずらりと並ぶグルメショップもとってもリアル。お店の前に行くと実際に販売しているメニューを表示できます。今度行ったら何を食べようかなぁ…… (よだれ)。
他にも、普段は行くことができない選手のロッカールームも自由に動き回ることができるので、のぞいてみてくださいね♪
さて、試合も開始したみたいだし、「準リアルタイム投球体験」に向かいましょう! せっかくなので今度は緑のワープゾーンへ飛び込みます! えいっっ。
投げられたばかりのボールの軌跡を、バッターやキャッチャー視点で体感できる「準リアルタイム投球体験」
コンコースからワープした先はフィールド。すでにたくさんのアバターの仲間がいて盛り上がっていました。ワクワクしてきましたー。
ん?? なんか踊ってる人がいる… 。先ほどアバターをジャンプさせたアイコンの上に、ダンスやジェット風船などのモーション選択エリアがありました。球場に浮かぶ「ベースボールLIVE」を見ながら、いいプレーが出ると拍手したりラッパを吹いたり。他のアバターとチャットでコミュニケーションを取ることもできるんです。
…… おっと脱線。「準リアルタイム投球」に戻りましょう。
実際のマウンドからピッチャーが投げてくるかのような「準リアルタイム投球体験」。ピッチャーが投げた後、初速などの速度やボールの軌跡がすぐに解析され、画面上でボールが飛んできます。
ついさっき、プロの投手が投げたばかりの生きた球がすぐに体感できるなんて!
最先端の技術をたくさん組み合わせて実現しているそうです。一体、どんな技術が使われているのか気になりますね。
画面右の「バーチャル投球体験」から、準リアルタイム投球体験へGo!
- ※
「準リアルタイム投球体験」は、PayPayドームでの試合中のみ視聴可能です。
バーチャル空間の投球を楽しんでみました!
①グラウンドに移動
画面手前にホームベース、中央にピッチャー、その上に「ベースボールLIVE」の配信動画が見えます。野球経験者には見慣れた風景ですが、未経験者には新鮮なアングルです。
②視点を決める
キャッチャーがいいのか、右バッターか左バッターか… ? 最初はバッターの気分を味わいたいので右バッターを選んでみました。
やっぱりプロのピッチャーの球は速いー! 変化球の曲がり方やコースの高低などが再現されているようですが、素人が追いかけるのは大変!?
ところで… 実際に投げたボールをどう解析してるんでしょうか。今回の準リアルタイム投球体験の開発を担当したソフトバンクの大塚哲治に聞いてみました。
球場に設置した複数台のカメラで撮影した映像を、AIを使ってボールの軌道を推定します。いつどこにボールがいたか、XYZ軸で数値化した3Dデータを高速に取得。このデータを、バーチャルPayPayドームを見ている端末へ送信して、端末側のアプリケーションにより、3D空間上にグラフィックで再現しています。そのため、別視点やVRモードへの切り替えが容易にできるんです。
なるほど…… 。そう言われると、途中で、キャッチャーも体験してみたくなって変更。視点が低くなった分、ボールに迫力が増しました! 見え方は違うけど、基になるデータは同じなんですね。
右上のボタンを押して、球がより立体的に見える「VRモード」も試してみます。
スマホ画面で見ると2つの映像が並んでいますが、スマホを装着できるVRゴーグルでのぞくと…わ!!
さっきよりボールがこちらに飛んでくる感覚が味わえました。
今回は、ピッチャーの後ろにある「ベースボールLIVE」の配信映像とのズレや、一部の投球がキャンセルされてしまうのが残念でしたが… 今後は映像配信に合わせてアバターに投球させるようタイミングを調整するなどの改良により、違和感なく楽しめるようになるそうです。
将来的には、打球や選手の動きも3D空間上で再現したいと考えています。プレー中のあらゆる情報がCG化されると、球を真上や真下から見る、あるいは選手の動きを超接近で観察するなど、実際に設置できないカメラ視点で楽しむことができるようになります。実現にはまだまだ時間がかかりますが、試合全体をバーチャル空間に再現するところまで進化させていきたいですね!
このように技術が進むと、別のデバイスでの楽しみ方も増えるそうで、3DテレビやARグラスでリアルな会場とプレーが再現され、自宅のテーブルの上で試合が見られるかもしれません。想像するだけでワクワクしてきました!!
実際のスタジアムに行く野球観戦だけではない、新しい野球の楽しみ方はいかがでしたでしょうか? 今後の展開に期待しちゃいますね!
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(掲載日:2022年6月7日)
文:ソフトバンクニュース編集部
メタバース特集
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