大阪市住之江区の咲洲(さきしま)にあるATCビルで、「ATCロボットストリート 2022」が11月5・6日の2日間で開催されました。大阪市と大阪産業局、ソフトバンクなどが共同運営している、5Gを活用した製品やサービスの開発を支援するオープンラボ「5G X LAB OSAKA」もブースを出展し両日ともに多くの親子連れでにぎわいました。
遊びながらテクノロジーに触れ、親子で未来社会を考えるきっかけを
ロボットストリートは「テクノロジーを見て・触れて・学ぶ」をテーマに、小学生を対象とした体験型イベント。約50のプログラムからなる大阪屈指のこども向けイベント「咲洲こどもEXPO2022」の一環として開催されました。
ここ数年はオンラインで実施されていましたが、今年は3年ぶりに会場での開催。オープン前から長い行列ができていました。
ロボットやXR系サービスなど、さまざまな技術体験とワークショップで構成され、約30の最先端テクノロジーが集まりました。
思わず手を伸ばしたくなる。目の前に広がるARの世界
ソフトバンクのブースでは、AR(拡張現実)の技術を活用した未来の旅行体験を2種類提供していました。
「mixpace」というARの見える化ソリューションを活用し、ARゴーグルを装着すると目の前には、実際に京都にあるお寺の門を3Dスキャンしたデータを用いた3Dホログラムが登場。門をくぐった先には庭園が360°広がり自由に散策できます。
ゴーグルで見えている映像が、出展ブースのモニターに映し出されるので、通りがかりの人が足を止め、人だかりができていました。
もう一方では、タブレットに搭載された専用アプリでゲートに書かれた文字を読み込むと、ゲートの内側にバーチャル空間が表示されます。子どもたちはタブレットを持ちながら前進し、ゲートをくぐると360°に拡がるバーチャルの世界に入ることができます。
今回、用意されていた大阪城やスキー場のバーチャル世界を体験した子どもたちは、ゲートの周りを歩き回ったり、タブレットを上下に動かしたりと興味津々。自分が通ってきたゲートの内側には現実の風景が見え、バーチャル世界と現実世界の境界ができる仕組みを不思議そうにしていました。
運搬用ロボットたちもロボットストリート仕様にカスタマイズ
アスラテック社が国内で展開する自律走行型配送ロボット「RICE」は、設定した目的地まで物を配達できるロボットです。この日は背面のモニターに〇×クイズを表示。〇と×の看板を立てておき、RICEが正解のエリアまで自立走行することにより答え合わせをしていました。
ロボリューション社が展開する「ROBOLUTION 01G」は、自動運搬ロボットとして、物流倉庫や介護の現場で活用されています。会場では椅子型の追従モビリティと組み合わせた未来の乗り物体験を提供。
また「ROBOLUTION 01G」の側面にAIカメラとサイネージを取り付け、カメラの前で手カメラポーズを取ると、AIが親指と人さし指を認識。同日東大阪市で開催されていた「HANAZONO EXPO」の会場に設置された同様のAIカメラ、サイネージと5G回線でつなぎ、指の中にお互いのイベント画像を映し出せるという体験ができました。
今回、ロボットストリートに出展した5Gを活用したソリューションは、「5G X LAB OSAKA」で一部体験することができます(事業者のお客さまのみ、事前予約制)。
「5G X LAB OSAKA」は、5G環境での開発・検証と5G活用事例のデモを体験できるほか、ビジネスサポートも実施しています。
(掲載日:2022年11月25日)
文:ソフトバンクニュース編集部