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【空間ID】~1分で分かるキーワード #96

【SaaS】~1分で分かるキーワード #94

特定の場所や空間情報を一意に識別するための識別子のこと

特定の場所や地域を一意に識別するための新しい規格

空間IDは、国が整備を進めているデータ規格であり、特定の場所や地物情報を一意に識別するための識別子です。私たちの暮らす現実の空間を「ボクセル」と呼ばれる3次元空間を直方格子状に分割した直方体で区切り、その一つ一つに、地理的な座標や静的な情報(建物や設備データなど)、動的な情報(気象情報や人流データなど)を紐付けた固定のIDを付与することで、特定の空間の情報を一意に識別します。

ドローンなどの登場で、これまでの緯度経度による2次元の地理情報から、高さを加えた3次元の地理情報への需要が高まり、現在整備に向けた検討が進んでいます。

ロボット、ドローン社会の実現にも必要不可欠

共通の位置情報の識別子である空間IDを活用することで、ロボットが移動に使うマップや、CADやBIMでモデリングされた建物のフロア図、また屋外の道路地図や国土交通省が主導するプロジェクト「Plateau」で整備が進められる3D都市モデルなど、現在サイロ化されお互いが独立している地図・空間情報を連携して扱うことが可能となります。

連携された情報を利用することで、自律走行ロボットは屋外・屋内問わずスムーズに移動ができ、また目的地や経由地などの空間情報を他のロボットやシステムと共有することも容易になります。ドローンの飛行においても、障害物や他の機体との衝突回避に役立つなど、将来的に複数機の同時運用が見込まれるドローン配送の安全で効率的な飛行の実現に向けた活用が検討されています。

その他、デジタルツインでの実空間再現への活用や、ナビゲーションアプリの経路や周辺情報取得の精度向上、店舗や施設内の来訪者の行動パターンや嗜好を分析し販促施策を立案するなど、多岐にわたる分野で空間IDの活用が期待されています。

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(掲載日:2023年5月26日)
文:ソフトバンクニュース編集部