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「AI House Davos」会議でBeyond AI 研究推進機構がAIと高等教育・ガバナンスなどをテーマにパネルディスカッションを開催

 「AI House Davos」会議でBeyond AI研究 推進機構がAIと高等教育・ガバナンスなどをテーマにパネルディスカッションを開催

2024年1月に開催された世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)にあわせて、「AI House Davos」が開設され、「Beyond AI 研究推進機構」は、Initiatorとして参画しました。

Beyond AI 研究推進機構

東京大学とソフトバンクによる世界最高レベルの人と知が集まるAI(人工知能)研究機関。次世代AIの中長期研究と事業化・社会実装を目指すハイサイクル研究を推進し、事業で得たリターンをさらなる研究活動や人材育成にあてる、エコシステムの構築を目指しています。

Beyond AI 研究推進機構

6つのInitiatorおよびPartnerなどにより計44のセッションと26のラウンドテーブルが企画・開催され、各セッションには各界のトップリーダー、著名人など多数参加し、幅広い見地から議論が行われました。学術界からは東京大学 藤井輝夫総長を始め、多くの学長・教授、産業界から著名人も数多く参加し、来場者数は約5,000名となりました。

「AI House Davos」会議でBeyond AI研究 推進機構がAIと高等教育・ガバナンスなどをテーマにパネルディスカッションを開催

「AI House Davos」会議でBeyond AI研究 推進機構がAIと高等教育・ガバナンスなどをテーマにパネルディスカッションを開催

セッションは5つのテーマ「AIの現状、AIの機会とリスク、AIのアプリケーション、次のフロンティア、レビューと概観」が日ごとに設定され、そのテーマに沿ったセッションが行われました。東京大学 Beyond AI 研究推進機構は他のInitiatorと協力し、AIと高等教育、AIとガバナンスなどをテーマに、世界の有力大学の学長、有識者を招いてパネルディスカッションを開催しました。

ダボス会議

スイス・ジュネーブに本拠を置く非営利財団、世界経済フォーラム(WEF)が毎年1月に、スイス東部の保養地ダボスで開催する年次総会

AI House Davos

AI House Davosでは、学術界、産業界、政府およびその他の関連するステークホルダーグループの代表者を集めることを目指し、AIの影響に関するグローバルな議論を行うためのプラットフォームを作り、WEF年次総会の際におけるAIの主要な国際会議の場と位置付けることを目的としている。東京大学 Beyond AI 研究推進機構は、Merantix社、ETH AIセンター、Swisscom、Hewlett Packard Enterprise、 G42と共にInitiatorとして参画

パネルディスカッション① AI and Higher Education(AIと高等教育)

東京大学 藤井総長がモデレーターとして参加した「AI and Higher Education」では、生成AIの登場が高等教育にどのような影響を及ぼしているか、AI時代にはどのような能力開発が必要になるか、印刷やインターネット・SNSを超えて大学での知識・情報の共有の仕方はどのように変化するかといった議論が行われました。

パネリストからは、各大学で学生だけでなく教員側にも生成AIの影響が及んでいること、ChatGPTのプロンプティングに見られるように問いを設定する能力などが重要になってくること、AIにより教育の民主化・個別化だけでなく、学際化が一層進展するといったコメントがありました。質疑応答においては、学生からデータサイエンスに多くの学生が流れると人文科学はどうなるのかといった質問があり、パネリストからはその重要性は変わらない、より関心が持たれるようになっているとの回答がありました。

パネルディスカッション① AI and Higher Education(AIと高等教育)

パネルディスカッション② AI Governance and Safety:G7 Hiroshima AI Process(AIガバナンスと安全性:G7「広島AIプロセス」)

江間有沙東大准教授がモデレーターとして参加した「AI Governance and Safety: G7 Hiroshima AI Process」では、パネリスト間でAIに関するガバナンスやルールについて現況が共有されるとともに、課題について議論されました。

どの国でもAIが同じように活用される状況にはなっていないこと、ガバナンスやルールが議論される中で相互運用性(interoperability)が重要となることについてもコメントがありました。また、ガバナンスやルールの実装、浸透が進むには、マルチステークホルダーでの議論が必要であること、G7や国連などの国際機関、企業、国際標準など多様な層間で連携し合っていく必要があることも議論されました。

パネルディスカッション② AI Governance and Safety:G7 Hiroshima AI Process(AIガバナンスと安全性:G7「広島AIプロセス」)

パネルディスカッション③ Harmony in Coexistence: Navigating the Future of Human-AI Partnership(共存のハーモニー:人間とAIのパートナーシップの未来を探る)

Aurelio Cortese氏がパネリストとして参加した「Harmony in Coexistence:Navigating the Future of Human-AI Partnership」では、将来の人間とAIのインターフェースがどうなるか、人間とAIが共生するニューノーマルの状況をどのように表現できるか、AIが広く受け入れられるにはどのような側面が重要になるかといった議論が行われました。

パネルディスカッション③ Harmony in Coexistence: Navigating the Future of Human-AI Partnership(共存のハーモニー:人間とAIのパートナーシップの未来を探る)

(掲載日:2024年3月6日)
文:Beyond AI 研究推進機構
編集:ソフトバンクニュース編集部