
今やスマートフォンは幅広い世代に利用されていますが、シニア世代の中には「画面の文字が小さくて読みにくい」「細かい操作が難しい」といった苦手意識を持つ方も少なくありません。そこで、ワイモバイルでは、使いやすさに配慮したシニア向けスマートフォンを提供しています。
さらに健康相談を通じてスマートフォンに親しみを持ってもらうきっかけのひとつとして、健康に関する不安や悩みを気軽に相談できるアプリ「かんたんHELPO(ヘルポ)」をシニア向けスマートフォンにプリインストールしています。サービスの特長や開発時に込めた思いなどについて担当者に話を聞きました。

シニア向けスマートフォンにプリインストール。ちょっとした身体の不安も気軽に健康相談ができる「かんたんHELPO」
ワイモバイルのシニア向けスマートフォンにプリインストールしているシニア特化型健康アプリ「かんたんHELPO」は24時間365日医療者に対して何度でも無料で相談できます。
シニアでも負担なく利用できるよう文字の大きさや色調にこだわってデザインされており、操作に不安がある方でも安心して利用可能です。食事や運動など健康に関するコラム掲載もしており、困ったときや不安なときのよりどころとして活用いただいています。

アプリのトップページはできる限りシンプルに、本当に必要な機能や情報だけに絞り込むことを意識しているそうです。デザイン面でも文字サイズに限らず、吹き出しやボタンのサイズも見やすさや押しやすさを重視しています。
スマホ初心者やシニア向けに設計された使いやすいスマートフォンです。大きなアイコンと見やすい画面が特長で、音声操作やサポート機能が充実しており操作に不慣れな方でも安心して利用できます。
「かんたんHELPO」の取り組みを始めた背景を教えてください。
現在、日本が直面している医療課題のひとつが、医療費の増大です。2040年に向けて本格的な超高齢社会に突入する中、生産年齢人口の減少により、医療費や介護費を支える社会保険料は年々増加しており、一人あたりの負担もますます重くなっています。このままでは現行通りの社会保障制度を維持し続けることができないため、持続可能な体制を検討しなければなりません。
こうした背景を踏まえ、ヘルスケアテクノロジーズとしても、医療費削減の観点から適切なタイミングで最適な受診行動を提示することや、体調が悪化する手前の段階でアプローチすることにより重症化を防ぐ手立てがないかと考えました。その取り組みの一つとして、ワイモバイルのシニア向けスマートフォンに「かんたんHELPO」をプリインストールし、ちょっとした健康の相談をスマホで気軽にできるようにしました。

「健康相談」では主にどのような相談が多いのでしょうか。
関節痛や肩こり・腰痛に関する相談の割合が高いです。

シニアの方は、関節の痛みや、ちょっとした風邪でも症状が重くなってしまうことがあるため、不安を感じて相談されるケースが非常に多いです。一方で、「誰かに話を聞いてほしい」「話し相手が欲しい」といった目的でかんたんHELPOを利用される方も一定数いらっしゃいます。
「かんたんHELPO」では、医師・看護師・薬剤師といった医療の専門チームが直接チャットで対応しており、親身になって会話をしてくれる点が特長です。単なる質疑応答ではなく、信頼できる話し相手としての役割も果たしており、世帯構造の変化に応じたニーズにも応えられているのではないかと考えています。広い意味では、こうしたコミュニケーションも健康の維持につながっていると感じています。

「お役立ち情報」のコラムではどのようなことを発信しているのでしょうか。
シニアの関心が高い「ウォーキングのコツ」や「自宅でできる簡単なストレッチ」「日常生活での軽い運動の工夫」といった実用的な情報を中心に掲載しています。特に人気のコンテンツは、家で無理なくできる運動やちょっとした習慣で健康につながるといった運動系ですね。がんばりすぎなくても続けられるような内容が好まれており、多くの反響をいただいています。医療スタッフの多様な専門性を生かして、コラムの内容も分野ごとに書き分けています。

それぞれのジャンルに特化した専門家がコラムの執筆を担当しているのですね。
はい! 運動に関する内容はトレーナーが、食事に関するものは管理栄養士が、というように、読者から信頼される情報を届けるための体制を整えています。在籍している医療スタッフで一番人数が多いのは看護師で、他に管理栄養士や保健師、さらには鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師など、専門的な資格や技能を持つ人が多数在籍しています。
シニアの声を反映して開発し、コミュニケーション活性化のきっかけに
サービス設計する中で、課題や苦労した点はありましたか?
開発期間がわずか4カ月と非常に限られていたため、シニアの方でも迷わず使えるUI/UXを実現しつつ、スケジュール通りにリリースすることに大きな苦労がありました。発売直前には完成度の高い状態まで仕上げられ、一定の手応えも感じていましたが、いざ端末が発売された後、ユーザーの方々が「かんたんHELPO」の存在に気づかず、利用されないのではないかという懸念もありました。実際、そうした “認知の壁” が当初の大きな課題となっており、いかにしてサービスの存在を自然に伝え、使っていただくかが重要なポイントでした。
その対策として、らくらくスマートフォンの端末メーカーであるFCNT合同会社さんが展開する「らくらくコミュニティ」という、大規模なシニア向けSNSの活用に力を入れました。「らくらくコミュニティ」上で、ヘルスケアテクノロジーズに所属する看護師が監修したコラムを定期的に配信してもらったり、「HELPO」の公式キャラクター「ぽるまる」がSNS上に登場して、健康豆知識を投稿するアカウントを運用したりなどといった施策を行い、少しでもシニア層の方々に親しみを持ってもらい、自然な形で「HELPO」の存在や使い方を知っていただく工夫を重ねました。

実際、「らくらくコミュニティ」ではシニアの方々の反応が非常に活発で、1つの投稿に対して250件以上のコメントが付くこともあります。たとえば「ぽるまるちゃん、一緒に健康になろうね!」といった温かいコメントが多数寄せられるなど、ユーザーとのコミュニケーションがしっかり育まれていると感じています。

他にも、シニアの方々にヒアリングを行ったり、アンケートを実施したり、スマホ教室の現場で実際にアプリを使ってもらってフィードバックをいただいたりと、現場の声を反映する取り組みも重ねました。自分の祖父母に使ってもらって感想を聞いたという社員も居て、「若年層だけでつくるサービス」にならないよう、ユーザーに寄り添った工夫を凝らしていますね。
実際に「HELPO」や「かんたんHELPO」を利用しているシニアの方から感想などはありましたか?
ソフトバンクではシニア向けに「スマホ教室」を開催していますが、その中で2023年度から「HELPO」の使い方や活用方法を紹介する「HELPO講座」も設けられるようになりました。私自身も何度かこの講座を見学させていただき、実際に「HELPO」を利用しているシニアの方々から直接お話を伺いました。「医療機関に行っても診察時間が限られていて、すべてを聞き切れないけれど、『HELPO』のチャットなら時間を気にせず何でも聞ける」といった声や、「看護師さんから親身な言葉をかけてもらえて安心できた」といった感想がありました。
また、強みのひとつでもある「リアルタイムでの対応」についても、「すぐに返事が返ってくるのでとても安心する」というお声が多く寄せられています。シニアの方々にとっては、気軽に相談できて、かつ信頼できる対応が受けられるという点がとても好評ですね。
「HELPO」や「かんたんHELPO」は一般的な健康相談アプリとはどのような点が異なるのでしょうか。
世の中には歩数管理や体重、健康診断の結果を記録するだけの健康アプリも多く存在しますが、「かんたんHELPO」や「HELPO」はそれにとどまらず、自分の歩数や健康状態に応じて、医師や看護師、薬剤師などの幅広いジャンルの専門家と1対1でいつでもチャット相談ができる機能があるので、簡単に実践的なサポートを受けられます。必要に応じてオンライン診療に接続することもできるので、データを管理するだけでなく、医療の専門家との対話や受診につなげられる一連の流れがある点も、大きな強みだと考えています。
らくらくスマートフォンやかんたんスマホを愛用しているシニアの皆さんには「かんたんHELPO」を利用していただき、長く愛されるサービスになってほしいです!
(掲載日:2025年6月20日)
文:ソフトバンクニュース編集部











