Alibaba Cloud、AWS、Azure、Google Cloudの無料枠比較 - Compute編 -

仮想コンピューティング系無料枠

「仮想コンピューティング」とは、パブリッククラウドのデータセンター内で稼働する仮想サーバを提供するサービスのことで、AWSの「EC2」が有名です。クラウドサービスによって、この仮想サーバの無料枠には「12ヶ月間の無料枠」と「永久無料枠」が混在しています。

続いて、仮想コンピューティングのサーバレス版となるサービスです。サーバレスはコードを事前に実装するだけで、インフラ管理が不要です。なおかつ、コード処理停止などアイドル時は料金が発生しないため、運用におけるコストを大幅に節約することができます。

続いて、仮想デスクトップサービスです。仮想デスクトップサービスはユーザに対してリモートアクセスが可能な仮想デスクトップ環境を提供します。このサービスでは、クラウドプロバイダのセキュリティ対策をもとにしたデータの保護や必要に応じたリソースの調整が行えます。

ここまでは、多くのクラウドに類似サービスが存在するサービスに焦点を当ててご紹介しました。ここからは、一部のクラウドのみが提供しているサービスについて、いくつかご紹介したいと思います。

AWSの「Amazon Lightsail」は簡易的な仮想プライベートサーバサービスです。ウェブアプリケーションやウェブサイトのデプロイおよび管理を行うことができます。Amazon Lightsailには下記の無料枠が存在しています。

• AWS：Amazon Lightsail

  • アカウント作成から3ヵ月間 750時間/月まで無料

  • 無料枠対象

    • Linux/Unix：$3.50/月, $5/月, or $10/月プラン

    • Windows：$8, $12, or $20プラン

    • コンテナ： $10/ノード

    • データベース：$15のデータベースプラン

最後にご紹介するのは、アプリケーションの開発、デプロイ、管理を支援するサービスです。このサービスではマイクロサービスアーキテクチャやコンテナベースのアプリケーションを容易に構築・管理することができます。Alibaba Cloud「Enterprise Distributed Application Service」、AWS「AWS App Mesh」、Azure「Service Fabric」がこのサービスに該当します。無料枠が存在するのはAlibaba Cloud「Enterprise Distributed Application Service」とAzure「Service Fabric」の2つでそれぞれ下記の無料枠が存在しています。どちらもサービス自体の無料枠であり、サービスを構成するリソースの使用料は別途発生します。

• Alibaba Cloud：Enterprise Distributed Application Service

  • アカウント作成から1ヵ月間無料

  • 対象ユーザ：新規登録ユーザ

  • 対象エディション：スタンダードエディション

  • サポート可能インスタンス数：20

• Azure：Service Fabric

  • 永久無料枠

おわりに

今回、Alibaba Cloud、AWS、Azure、Google Cloudの仮想コンピューティング系サービスの無料枠をご紹介しました。調査を通じて、各クラウドプロバイダで無料枠の期間や対象が異なることが確認できました。

現在、クラウドプロバイダによって提供されているクラウドサービスは多岐にわたります。類似サービスであっても、インスタンスの作成速度やUIの自身への適合性など、クラウドサービスごとに使用感が異なる場合が多いです。こういった公式ドキュメントを読むだけではわからない実際の使用感や適合性を評価する機会として、無料枠を活用することは良い機会だと思います。皆さんも、様々なクラウドサービスの無料枠を試してみてはいかがでしょうか。

参考サイト

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