インターネット向けにメールを送信する方法【Alibaba Cloudのサポートエンジニアだから分かること】

インターネット向けメール送信について

オンプレミス環境では、メール送信サーバ(Postfixなど)を構築、用意をして、SMTP(Port25)を使ってメール送信をするのが一般的ですが、パブリッククラウドだとPort25を使ったメール送信がデフォルトで制限されていることが多いです。メール送信制限の主な理由としては、メールサーバの不正利用(迷惑メール等の配信)や、IPブラックリストに載ることを防ぐためといった理由があります。

しかしながら、Port25の解放申請によってPort25を使ったメール送信が可能になるといったケースもあります。

Alibaba Cloudの場合、メール送信プロダクト(Direct Mail)を除いたAlibaba CloudリソースからのPort25を使ったインターネットメール送信が制限されていますが、Port25の解放申請を行い、承認を得られれば特定の環境からPort25を使ったメール送信が可能になります。

しかし、過去、弊社の検証環境で申請フォームに記載されているガイドに沿ってPort25の利用申請を行ったことがありますが、そのときは申請が承認されませんでした。

Alibaba Cloud社からのフィードバックによると、一般的な利用の場合、基本的には承認されず、特別な理由がある場合のみ承認されるということでした。この特別な理由や、審査基準について確認したところ、公開ができないとのことでした。

Alibaba Cloud環境からインターネット向けにメールを送信するには、以下の「Alibaba Cloud環境からインターネット向けにメール送信をする方法」を参照してメールを送りましょう。

イントラネットメール送信について

Port25の利用申請の承諾が得られなければ、ECSからのPort25を使った全てのメール送信が一切できないと思われがちですが、実際はPort25を使ったインターネット向けの通信のみを制限されており、現状ではPort25を使ったイントラネット向けのメール送信は制限されていないようです。

実際に確認を行ったところ、ECSから出た通信を監視 / 制限をしているため、OS内（ localhost ）や、VPC内の他のホスト宛 のPort25への通信は制限されていませんでした。この場合、Port25の解放申請は不要です。

ただし、今後Port25を使ったイントラネット向けのメール送信が制限されるといった仕様変更の可能性はありますので、イントラネット向けのメール配信であっても、以下の方法でメール送信をすることをおすすめします。

Alibaba Cloud環境からメールを送信をする方法

Alibaba Cloud環境から、インターネットメール送信をしたい場合は、 Direct Mail というプロダクトを使ってメール送信する必要があります。Direct Mailは、Alibaba Cloudが提供するメール送信プロダクトです。

Direct MailではPort25宛てのインターネットメール送信を行うことができますので、Port25を使ったメール送信が必須条件の場合、要望を実現することができます。

また、Direct Mailでは様々なAPIが用意されていることをはじめ、バッチ処理によるメールの一斉送信もすることができます。Direct Mailの基盤はAlibaba Cloud社の管理している(フルマネージド)ため、利用者がメール送信サーバのメンテナンス等を考える必要がありません。

ただし、メール送信者 / 受信者のアドレス登録数、メール送信数(1日当あたり最大2000)に制限があり、上限値を調整することができません。

公式ドキュメント : Direct Mail >> Product Introduction >> Limits

さいごに

今回は、Alibaba Cloud上でのメール利用についてサポートエンジニアのナレッジを紹介させていただきました。

今後もドキュメントから読み取りにくい仕様であったり、サポートチームで得たナレッジを紹介していきたいと思っています。

なお、Alibaba Cloudテクニカルサポートサービス(有償)ではAlibaba Cloudに関するテクニカルサポートサービスをはじめ、サポートチームのナレッジを公開しています。是非、ご利用のご検討ください！

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