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2024年7月3日掲載
皆さん、Google Cloud Next というイベントについてご存知でしょうか。Google Cloud Next は、Google Cloud 主催で毎年開催される「Google Cloud プロダクトの新機能や新サービスが発表される大規模なグローバルカンファレンス」です。昨年はサンフランシスコで開催されましたが、今年はラスベガスで開催されました。
イベント期間は2024年4月9日から11日の3日間開催され、Google WorkspaceだけでなくGoogle Cloudの数多くのプロダクトについて新機能や機能アップデート情報が発表されました。また、アメリカの著名な企業よる講演や、実際にGoogle Cloud プロダクトを導入しているユーザー企業のディスカッションを拝見する機会もあり、幅広い視点で情報収集を行うことができました。
▼写真:奥の黄金色の建物が会場のMandalay Bay Convention Center
既に多くの企業様が当イベントで発表された Google Workspace 関連のアップデート情報等をまとめられており、皆様も多くの記事を閲覧されているかと思います。改めての情報となってしまうかもしれませんが、SE 視点で注目しているアップデートを以下にまとめました。
AI Meeting and Messages Add-on
Google Meet はビデオ会議ツールとしての役割からさらに進化します。会議メモやチャットの要約により、会議内容の整理を自動化することができます。また、リアルタイム翻訳機能を利用することで、言語の壁を超えた会議を容易に開催することができます。
これらの機能をフル活用することで、議事録作成などに費やしていた時間を削減することができ、他者との意見交換や新規事業の検討など「人しかできない創造的な作業」により時間を費やすことができるようになると考えています。
Google Vids
動画生成機能が利用可能になります。ちょっとした研修動画や紹介動画を手軽に作成できるようになり、グループウェアとしての新たな利活用シナリオが誕生します。
今まで動画作成を主な仕事としていた方々の働き方が大きく変化するのはもちろんのこと、動画作成という概念が無かった職種の方々が利用することで、新人へのレクチャー時間の短縮など日常タスクの各場面で活用できるのではと考えています。動画利用という新しい局面が到来し、情報の保管方法や他人への伝達方法に大きな変化が起きるかもしれません。
Gemini in Google Chat
Gmail や Googleドライブ、Google Meet に引き続きチャットにも Gemini がアドオンされます。チャット履歴や Gmail の内容を活用した情報整理を行えるようになり、普段のコミュニケーション履歴の利活用を進めることができます。
スペースに参加するまでのチャットサマリを取得したり、特定ワードにおける情報整理を行うなど、今まで見過ごされていた過去情報をキャッチアップすることができるようになり、チャット内容は今後、より重要な社内情報の一つとして位置付けられるかもしれません。
これら以外にも、AppSheet や Google Apps Script などに関連したアップデートも発表されており、Google Workspace を中心とした業務効率化にさらなる期待を持つことができました。
様々なセッションが開催されていましたが、それ以外にも魅力的な催し物がありましたので、それぞれ紹介させていただきます。
会場の一角を占める「展示会場」では、Google 社の方が Google Cloud プロダクトのアップデート情報を対面で説明したり、Google Cloud プロダクトを利用した自社サービスのデモを披露したりと、各所で賑わいが見られました。特に気になったブースとしては、「Google Workspace」アップデート情報を扱うブースでした。当イベント初日の基調講演で発表された「Google Vids」の説明ブースがありましたので、担当の方からお話を伺いました。機能概要は先述のため割愛しますが、第一に感じたこととして、説明されている方が持つGoogle Vids への「熱い期待感」でした。既に世の中にいくつもリリースされている動画生成AIですが、Google Workspace のサービスの1つとしてアドオンされることで、既存サービスでは実現できない「グループウェア」ならではの動画生成シナリオについて語っていただきました。動画作成が日常化することで、日常的に行っていた資料作成、オンライン会議、他者へのレクチャーなどの作業の位置づけが変化し、動画利活用という新しい局面が到来するだろうと話しておりました。彼らが持つ「熱い期待感」をまだ実感することはできておりませんが、Google Workspace ファンとしては、リリースされる日が待ち遠しいです。
他にも、日本でも名高い有名企業のブースがありましたが、軒並み「AIソリューション」一色という印象を持ちました。どの分野においても、生成AI活用は「急務」であると同時にサービス基盤としてのスタンダードになりつつあるのかもしれません。
イベント会場では、昼食やちょっとした軽食をいただけるスペースが用意されていました。日本の食材が使用されたランチボックスや糖質を多く含んでいそうなクッキーなど、幅広い食事を楽しむことができ、アメリカ滞在の疲れを癒すことができました。また、食事スタイルが様々であったのも印象的です。椅子に座ってゆっくり食している方もいれば、地べたに座りパソコンで仕事をしながら食したり、大勢でディスカッションしながら食べたりと、思い思いの時間を過ごしていました。セッションや展示会巡回の合間も、有意義なひとときを過ごせる空間となっていました。
二日目の夜には、イベント参加者全員が参加できる懇親会が開かれました。ちょっとした立食パーティと勝手に想像していましたが、蓋を空けると大きなスタジアムを使ったまるで「音楽フェス」のようなパーティでした。コンコースで飲み物と食事を入手し、スタジアムのスタンド席でゆっくり鑑賞している人もいれば、ステージフロアに出向き、流れる音楽に併せてダンスを踊る人々もいました。英語が苦手な私たちもステージ前方に向かい、グローバルな参加者と音楽を通じて交流することができました。
様々な催し物に参加させていただき、五感全てを使ってイベントを味わってきました。アメリカ開催ということもあり、日本では感じることのできない雰囲気を目の当たりにすることができました。
特に強く心に刺さったこととしては、日本とアメリカで「生成AIへの向き合い方が圧倒的に異なった」ことです。ここ数カ月で Gemini をはじめ数多くの生成AIが世に放たれ、弊社含め様々な企業が導入に向けて活動を行っております。私達が必ずと言っていいほど頂くコメントとしては、「企業データはしっかり保護されますか」「セキュリティを確保しながら利用する構成はとれますか」「生成AIが作り出す回答は信じられますか」といった懐疑的なものです。これらに対し、イベントのセッションでは「新しい機能をどのように実装するべきか」「生成AIは業務効率化の第一歩として導入していきましょう」「生成AIは使っていかないと何も始まらない」といったポジティブな声ばかりでした。
日本は、アメリカのように積極的な姿勢を取ることで、より技術進歩を加速させることができるだろうと感じました。今一度、会社としてまた個人として、生成AIへの向き合い方について検討してみてください。業務効率化への大きな一歩を見いだせるかもしれません。
昨今の円安ドル高とアメリカのインフレ情勢により、アメリカで買い物する際は何度も驚かされました。極端な例かもしれませんが、日本で200円程度で購入できる飲み物が、ホテルのショップでは2,000円程(当時レートだと約13ドル)でした。一般的なハンバーガーショップのセットでも最低10ドル程度です。この状況を念頭に置いて1つ想像してみてください。Gemini for Google Workspace の Gemini Enterprise は日本ですと3,400円 / 月という価格設定に対し、アメリカでは30ドル / 月です。日本人の感覚からすると少し高いように見えますが、アメリカではむしろお値打ちに感じるのではと思います。この感覚に対して、SEとしてどのようにお客様へ訴求していくべきかは今後の大きな課題と考えています。
Google Cloud Next ‘24 で発表されましたアップデート情報や現地参加しての感想をお伝えしました。Gemini for Google Workspace に限らず生成AIに対する向き合い方を再検討したり、もっと Google について興味を持つことができたなど、皆様にとって有意義な発信が出来ていれば幸いです。
最後になりますが、2024年8月1日~2日に開催されるGoogle Cloud Next Tokyo ‘24(開催地:パシフィコ横浜ノース)にて、弊社は「Global Diamond スポンサー」として協賛いたします。
弊社ブースでは、「生成AI」をテーマに、自社で学んだ組織全体へ生成AIカルチャーを定着化させるポイント、生成AI時代の快適なクラウド環境を実現するために必要な、高速・安定した通信、柔軟なネットワーク構成、セキュリティ対策をご紹介します。
是非参加登録をお願いいたします!
皆様へGoogle Cloud プロダクトの素晴らしさをたくさんお伝え出来ればと思っておりますので、お時間がありましたらぜひご参加ください!
Google スプレッドシート、Gmail、Google カレンダー、Google Chat、Google ドライブ、Google Meet などのさまざまなサービスがあらゆる働き方に対応する業務効率化を実現します。
Google サービスを支える、信頼性に富んだクラウドサービスです。お客さまのニーズにあわせて利用可能なコンピューティングサービスに始まり、データから価値を導き出す情報分析や、最先端の機械学習技術が搭載されています。
MSP(Managed Service Provider)サービスは、お客さまのパブリッククラウドの導入から運用までをトータルでご提供するマネージドサービスです。
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