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クラウドテクノロジー部門の部長として、2年前に開始したクラウドテクノロジーブログ(以下、テックブログ)の取り組みについて振り返ります。当初は不確実性を伴う取り組みでしたが、実際に運用してみると、予想を上回るポジティブな結果が得られました。本記事では、この2年間の経験から得られた知見、成果、そして今後の展望について詳細に共有いたします。
当部署の主な業務は以下の通りです。
| 主な業務 | 内容 |
|---|---|
| 技術検証 | 最新のクラウド技術の検証と評価 |
| 技術サポート | 社内外からの技術的問い合わせへの対応 |
| 新機能テスト | 新機能のテストと実装可能性の調査 |
| トレンド分析 | クラウド関連の技術トレンド分析 |
| 社内サポート | 社内他部署へのクラウド技術サポート |
私たちの部署は常に最新の技術情報を扱い、実践的な知識を蓄積しています。 クラウド技術部隊の「最後の砦」として社内外の問い合わせやトラブル対応などを実施しています。これらの活動を通じて得られた知見を効果的に共有することが、ブログ開始の主な動機となりました。
なお、取り扱うクラウドサービスは、以下のようになっています。
テックブログ開始前の課題と、テックブログ導入による期待効果は以下の通りです。
従来の課題
| ブログ導入による期待効果
|
|---|---|
| 情報の到達範囲が限定的 | 広範囲への情報発信 |
| 知識の再利用性が低い | 知識の体系化と再利用性の向上 |
| 外部への情報発信機会の不足 | 外部とのコミュニケーション機会の創出 |
| 社内での技術的認知度向上の困難さ | 社内外での技術的プレゼンスの向上 |
ブログ開始の理由は上記の通りですが、特に外部への情報発信と社内外での認知度向上が重要な目標でした。
また、部署の方向性として「最後の砦」だけでなく、社内外の「最初の拠り所」にもなるという目標を掲げている中での取り組みの1つです。 これらの課題解決と目標達成に向けて、私たちはブログ運営を開始しました。その結果、予想を超える成果が得られることとなりました。
ブログ開始後の投稿数の推移は以下の通りです。
| 期間 | 投稿数 |
|---|---|
| ブログ開始前 | 年間約42本(会社全体) |
| 1年目 | 当部署270本(会社全体340本) |
| 2年目 | 当部署313本(会社全体378本) |
| 3年目(現在) | 2年目レベルを継続 |
投稿数が着実に増加していることが分かります。特に取り組み開始の1年目から当部署だけで8割近く投稿し、チーム全体の情報発信に対する意識が高まっていることを示しています。
ブログ開始後の外部からの反響は以下のような件数を測っていく必要がありますが、具体的な件数の記載は控えさせていただきます。
特に、問題解決報告や新規ビジネス問い合わせは、ブログの実用的価値を直接的に示す重要な指標です。
このように、ブログ運営は単なる情報発信にとどまらず、様々な形で組織に価値をもたらしています。次に、これらの成果の背景にある具体的なメリットについて詳しく見ていきましょう。
技術力向上に関する具体的な効果は以下の通りです。
| 側面 | 具体的な効果 |
|---|---|
| 最新技術への理解深化 |
|
| 知識の体系化 |
|
ブログ執筆が単なる情報発信にとどまらず、執筆者自身の技術力向上にも大きく寄与していることを示しています。特に、知識の体系化は、個人とチーム全体の技術力底上げに重要な役割を果たしています。
また、日頃からネタ探しとしてアンテナを立てているメンバーが増え、最新情報や新機能に敏感になっている点もポジティブな効果と考えています。
アウトプット能力の向上に関する具体的な改善点は以下の通りです。
| 能力 | 改善点 |
|---|---|
| 文章力 |
|
| 説明能力 |
|
ブログ執筆が技術的なアウトプット能力全般の向上に寄与していることが分かります。これらのスキルは、日常の業務においても大いに役立っています。
ビジネス面での具体的な効果は以下の通りですが、具体的な数字の記載は控えさせていただきます。
| 効果 | 具体例 |
|---|---|
| 企業ブランディング |
|
| 採用活動への好影響 |
|
テックブログが企業の対外的な評価向上と、優秀な人材の獲得にどのくらい貢献できているかを把握することができます。特に採用活動への好影響は、長期的な企業成長に重要な要素となっています。
これらのメリットは、個人とチームの成長に大きく寄与していますが、同時にマネジメントの観点からも予想外の効果をもたらしました。次のセクションでは、その副次的効果について探ります。
ブログ執筆を通じて観察されたメンバーの特性は以下の通りです。
| 特性カテゴリ | 観察された特性 |
|---|---|
| 作業スタイル |
|
| 技術的特性 |
|
| コミュニケーション特性 |
|
ブログ執筆という共通タスクを通じて、通常の業務では見えにくいメンバーの特性を把握できることを示しています。これらの情報は、個々のメンバーの強みを活かしたタスク割り当てや、個人の成長計画策定に非常に有用です。
このように、ブログ運営は思わぬ形でチームマネジメントにも貢献しています。しかし、これらの成果を維持し、さらに発展させていくためには、いくつかの課題に取り組む必要があります。
現在直面している課題と、その対策は以下の通りです。
| 課題 | 対策 |
|---|---|
| 時間管理 |
|
| 品質管理 |
|
| トピックの重複回避 |
|
| 最新情報への更新 |
|
ブログ運営における主要な課題と、それに対する具体的な対策を示しています。これらの対策を実施することで、ブログの質と効率を更に向上させることができると考えています。
また、業務時間内の執筆は可としていますが、公開用アウトプットの作成は内部用アウトプットより多少工数が増加している傾向にあります。その中でも時間を作り、多くの投稿ができているのは、メンバーの努力の賜物です。
今後の展望と具体的な計画は以下の通りです。
| 今後の展望 | 具体的な計画 |
|---|---|
| 戦略的コンテンツ計画 |
|
| 他部署との連携強化 |
|
| インタラクティブコンテンツ |
|
| コミュニティ形成 |
|
テックブログの今後の発展方向を示しています。特に、インタラクティブコンテンツやコミュニティ形成など、読者との双方向のコミュニケーションを重視した取り組みができると良いと考えています。
これらの計画を実行に移すことで、テックブログはさらなる進化を遂げ、より大きな価値を生み出すプラットフォームになると確信しています。
テックブログの運営は、当初の予想を大きく上回る多くのメリットをもたらしました。技術力の向上、コミュニケーション能力の改善、ビジネス面での効果、個人の成長など、多岐にわたるポジティブな影響が見られました。
特に、マネジメントの観点からメンバーの特性を把握できたことは、予期せぬ大きな収穫でした。これにより、より効果的なチーム運営と個人の成長支援が可能になり、組織全体の生産性と創造性の向上につながっています。
課題はありますが、それらを一つ一つ解決していくプロセス自体が、チームの成長と結束を促進する機会となっています。今後も、このテックブログを、単なる情報発信の場としてではなく、組織の成長、個人の成長、そして業界全体への貢献の場として発展させていきたいと考えています。
みなさんの会社でも「最後の砦」である後方支援技術部隊は数多く存在すると思いますが、バリューの可視化やビジネス貢献度合いを表現することが難しい役割です。情報発信をすることで「最初の拠り所」にもなり、部署のバリューを更に向上させることに繋がるので、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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