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Looker Studio Pro に新機能「Conversational Analytics 」が登場し、自然言語を用いてデータを抽出したり、可視化することができるようになりました。
今回は、Conversational Analytics を実際に使ってみたので、検証内容をお伝えします。
まず、 Looker Studio は、以前「 Google Data Studio 」として知られていた Google のデータ可視化ツールです。多様なデータソースと連携し、ドラッグ&ドロップで直感的にレポートを作成できる点が特長です。
Looker Studio Proに、新機能「 Conversational Analytics 」が追加され、 AI を活用し、自然言語を用いてデータを抽出したり、可視化することができるようになりました。
自然言語クエリ:SQL の知識なしで、自然言語でデータを分析できます。
AIによる回答生成: Google の 生成AI が、ユーザーの質問を理解し、適切な回答とインサイトを生成します。
自動可視化:質問に適したグラフや表を自動で作成し、データ理解を促進します。
多様なデータソースへの対応:BigQuery 、Google スプレットシート 、CSV 、Looker など、幅広いデータに対応しています。
Looker Studio Pro にログイン
左側メニューから「Conversational Analytics」を選択
データソース サンプルダッシュボード(今回は※BigQuery にあるd_sales )を接続
※サンプルダッシュボードの紹介
本サンプルダッシュボードは、全国に店舗を展開する小売業者の利用を想定した売り上げ管理ダッシュボードです。主な目的は、売り上げデータの可視化と管理を通じて、経営戦略の最適化を図ることです。想定ユーザーは、経営層や店舗責任者、データ分析担当者です。
データベースには BigQuery を利用しており、ダミーの注文情報や店舗・顧客情報を格納しています。 さらに詳しい紹介は 「Looker でダッシュボードを作成してみた!機能と実装方法を紹介」の記事を参照ください。
所要時間:約1分
最初に「2023年の総売り上げは?」と入力してみました。
結果:正解
応答時間:約3秒
出力:「2023年の総売り上げは70,998,126,109でした」正しい回答が表示されました。
次に「内訳をカテゴリー別に教えて」と質問。
結果:正解
応答時間:約4秒
出力:棒グラフで各カテゴリーの売り上げ比率を正しい結果が表示されました。
「売り上げトップ3の製品は?」と聞いてみました。
結果:正解
応答時間:約3秒
出力:製品名リストトップ3が正しく表示されました。
Conversational Analytics の特筆すべき機能の一つに、マルチターン対応があります。これにより、ユーザーは最初の質問に対する回答を基に、さらに質問を重ねていくことができます。
例えば:
「2023年の総売り上げは?」
「内訳をカテゴリー別円グラフで教えて」
「売上トップ3の製品は?」
このように、AIが前の質問と回答の文脈を理解し、継続的に関連情報を提供できることが確認できました。
「店舗をA-01に絞ってTOP3を出して」と聞いてみました。
結果:正解
応答時間:約4秒
出力:「店舗「A-01」の売上上位3製品は、TEC-MA-10000822、TEC-CO-10003236、FUR-TA-10001539です。」と正しい回答が表示された。
「グラフの種類を編集」ボタンで、棒グラフから円グラフに簡単に変更が可能
生成AIの回答プロセスを確認したい場合、「算出方法」のプルダウンをクリックすると、下図のように算出方法を確認できます。
表示内容:使用フィールド、適用フィルター、計算ロジック
算出方法詳細内容
▻ 選択された列、合計そして、カテゴリー
▻ フィルタリングされたデータ抽出;2023年1月1日~2023年12月31日
▻ 計算した和の合計 それぞれカテゴリー新しい表を作成
▻ データをグループ化させる
応答速度:平均3-4秒
正確性:80%以上(日本語での問いに対して、何を指しているのか聞き直されることがある)
ユーザービリティ:直感的なユーザーインターフェースで初心者でも使いやすい
高度な統計分析(予測、異常検出など)はまだサポートされていない
一部の Looker パラメーター(always_filter, conditionally_filter)は上書きできない(自分のアクセスが制限されているデータは利用できない。)
算出方法の回答は英語に制限されている
Conversational Analytics は、データ分析の民主化に大きく貢献する可能性を秘めています。特に、以下の点が印象的でした:
自然言語でのクエリ入力の簡便さ
ビジュアライゼーションの自動生成
計算過程の透明性
ただし、質問の仕方によっては誤解を招く回答もあるため結果の検証は必要です。
より精度を高めたい場合は、Lookerでデータ定義をしたうえで、接続する必要があります。
また,前回投稿(Gemini in Looker を試してみた)の記事で紹介したグラフのフィルターの変更などの細かな設定はまだ非対応であるため、今後のアップデートで対応されることに期待しています。
以上、Conversational Analytics の検証レポートでした。皆さんもぜひ試してみてください!
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