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震災後初めて、夜の海上行事が勢ぞろい 2014年10月 東日本大震災 被災地の今

ソフトバンクグループでは、公益財団法人 東日本大震災復興支援財団の「『あの日』を忘れない宣言」の趣旨に賛同し、皆さまと共に「チャリティホワイト」など、さまざまな支援を行ってきました。

「被災地の今」では、支援先である非営利団体からの活動レポートや被災地の現状を紹介しています。

福島県で沼尻ネイチャーカレッジが開催されました

福島県耶麻郡猪苗代町

福島県の子どもたちの人材育成を目的としたさまざまなプログラムを支援する東日本大震災復興支援財団「福島こども力プロジェクト」。そのプログラムの一つである「沼尻ネイチャーカレッジ」が、この夏、福島県耶麻郡猪苗代町の沼尻高原ロッジで開催されました。
沼尻ネイチャーカレッジは、株式会社タベイプランニングと福島市教育委員会が主催、東日本大震災復興支援財団が協賛する、登山を中心とした2泊3日の屋外教育プログラムで、福島市の小学2~6年生を対象に全7回開催されました。
2014年8月15日~17日の日程で行われた第6回開催時には、30人の子どもたちが参加しました。
初日は、全員で協力して寝床になるテントの設営をし、夕飯はカレー作りをしました。初めて包丁を持つ手にスタッフがヒヤヒヤする場面もありましたが、無事おいしいカレーが完成しました。2日目は、高学年と低学年に分かれて別行動。高学年は、往復6時間半をかけて磐梯山登山をしました。「もう嫌だ」「登りたくない」「山頂まで行かなくていい」といった弱音も聞こえましたが、最終的に参加者全員が無事に登頂を果たすことができました。最終日は、班ごとに3日間の振り返り新聞を作成し、参加者の前で発表。大変だったことが一番記憶に残るのか、磐梯山登山のことを取り上げて発表する班が多かったです。
初日は、荷物を運ぶだけで弱音を吐く子もいましたが、最後は、笑い声が響き渡る発表会で幕を閉じることができました。

ボランティアで参加した方は、「震災直後は外で遊ぶ機会が減っていたと話していた子どもたちがこういった機会を通じて出会い、一緒にテントを張ったり、山登りしたりして、自然と触れ合ううちに、生き生きとした表情に変わっていきました。親元を離れて2泊3日生活することでより一層たくましくなったのではないでしょうか」と語ってくださいました。

本イベントに協賛する東日本大震災復興支援財団の福島こども力プロジェクト担当、高森 雅和さんは、「学校外で異年齢の子どもたちが出会い、登山や屋外生活などのさまざまな体験を通じて、皆で協力して課題を乗り越えることの意味や価値を感じ、今後の生活に生かしてもらえればと考えています」と語ってくださいました。

今年度の沼尻ネイチャーカレッジは、この夏の開催分をもって終了となりました。しかし、沼尻高原ロッジでは、福島こども力プロジェクトに株式会社スノーピークから寄付されたキャンプ用品を活用したチャリティーキャンプを実施し、その売上の一部を福島こども力プロジェクトへ寄付するなど、今後も継続的に福島県の子どもたちを支援していく予定です。

福島県で沼尻ネイチャーカレッジが開催されました

福島県で沼尻ネイチャーカレッジが開催されました

福島こども力プロジェクト(公益財団法人 東日本大震災復興支援財団)

撮影日:2014年8月

気仙沼みなとまつり~震災後初めて、夜の海上行事が勢ぞろい~

宮城県気仙沼市

宮城県気仙沼市で2014年8月2日、3日に気仙沼みなとまつりが開催されました。1951年から始まり、今年で63回目を迎える気仙沼みなとまつりは、航海の安全と大漁を祈願して行われる気仙沼地方最大級の夏祭りです。例年、気仙沼港付近を会場として、市民参加による「はまらいんや踊り」、「打ちばやし大競演」、「海上打ち上げ花火」など数多くの行事が行われていました。

しかし、東日本大震災により、その年の気仙沼みなとまつりは中止になりました。翌年から祭り自体は復活開催されましたが、気仙沼港周辺の復旧工事と合わせて、実施内容や会場については制限されてきました。

震災以降、市民参加による「はまらいんや踊り」と「街頭パレード」は陸上行事として内陸部の市街地で、「海上打ち上げ花火」は海上行事として沿岸部の気仙沼湾奥海上で行われました。昨年は、震災後初めて海上行事である「打ちばやし大競演」が行われましたが、内湾地区および港町地区の岸壁復旧工事に伴い、「海上うんづら」台船の運航は見送られていました。

今年は、岸壁の復旧工事が進んだことで「海上うんづら」台船の運航が再開され、震災前に行われた海上行事が全て勢ぞろいしました。祭りのクライマックスでは、港の空に約2,400発の花火が打ち上げられ、陸では「打ちばやし大競演」として地元の和太鼓団体が約600基の太鼓で一斉演奏を行い、これに合わせて海でも七福神の張り子を飾り付けて宝船を模した「海上うんづら」台船の船上で、地元青年会議所の会員らが太鼓を打ち鳴らしていました。さらに出漁間近のサンマ漁船が集魚灯やサーチライトで会場を明るく照らし、“みなとまち気仙沼”ならではの祭りが繰り広げられました。

復興に向けて、市民の一体感をさらに強めた熱い祭りのフィナーレは、「大流灯」です。内湾の水面に灯籠が浮かべられ、優しい光と鎮魂の思いで気仙沼みなとまつりは、締めくくられました。

なお、主催の気仙沼みなとまつり委員会によると、開催期間中は昨年より5,000人多い6万8,000人が訪れたそうです。

震災後4年目の夏。市民一体となって、復興を進める気仙沼市です。

気仙沼みなとまつり~震災後初めて、夜の海上行事が勢ぞろい~

気仙沼みなとまつり~震災後初めて、夜の海上行事が勢ぞろい~

情報提供:気仙沼みなとまつり委員会

撮影日:2014年8月

3.11 TOHOKU 応援はつづく ~忘れない、あの日を。つなげよう、未来へ。

「そのとき、つながるということ」 東日本大震災から10年、進化し続けるソフトバンクの災害対策

(掲載日:2014年10月10日)