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言うは易く行うは難しの「群戦略」にかける思い 決算説明会レポート

2018年2月7日、ソフトバンクグループ株式会社の2018年3月期 第3四半期 決算説明会が開催され、代表取締役会長 兼 社長 孫 正義がソフトバンクグループの連結業績の発表とともに、19年前の映像を交えながらソフトバンクグループの本質である「群戦略」への思いを語りました。

300年成長し続けるために生み出した群戦略

今回の説明会では「群戦略」の説明に最も時間が割かれました。「IT企業の成長サイクルは30年と言われているが、ソフトバンクを300年間成長し続ける企業にしたい。その解決策が群戦略だ」と述べると1本の動画が再生されました。その動画は19年前に孫が群戦略について語っているもの。

「証拠としてお見せしたが、群戦略は結果論として生まれたのではなく、長期的に意図して作り上げたもの。群戦略は、あえてブランドを統一せず、資本関係を意図的に弱めることでNo.1の企業を集めることができる。グローバルでの競争力は高く、長期的なリスクが低い戦略的提携グループ。言うのは簡単だが、実行は難しく、これまで他に存在しなかった」と群戦略がソフトバンク独自の組織体であることを強調しました。

ソフトバンク株式会社の上場準備開始を正式に発表

「ソフトバンクグループの本質は群戦略であり、ソフトバンクグループ株式会社は戦略的持株会社である。従って国内通信事業を行うソフトバンク株式会社の上場準備を開始した。なぜ親子上場をするのか、と思われる方がいるかもしれないが、決断の根底にソフトバンクの群戦略があることを伝えたい」と述べ、ソフトバンクグループ株式会社とソフトバンク株式会社の役割分担を明確化すると説明し、ソフトバンク株式会社の上場準備を開始することを発表しました。

ソフトバンク株式会社の株式上場準備の開始について

着実な改善が続くスプリント事業

説明会では2018年3月期 第3四半期の連結業績が発表されました。売上高6兆8,113億円(前年同期比4%増)、調整後EBITDA 2兆563億円(同3%増)、営業利益1兆1,488億円(同24%増)、純利益(親会社の所有者に帰属する当期利益)1兆149億円(同20%増)など主要項目を説明。
注目すべき点として挙げたのはスプリント事業。「売上はほぼ横ばいだがコスト削減の効果が出ている」と語ったスプリント事業は、米国税制改正による繰越税金負債の取り崩しの影響を含めなくても純利益が黒字となるなど業績が大幅に改善しました※1。また2.5GHzが2019年に5G規格に採用されることに触れ、「今後はスプリントが所有する豊富な2.5GHz帯域を活用して強力な5Gネットワークを構築していく。米国でスプリントが5Gをリードしていく」と今後の展望を語りました。

    • ※1
      米国会計基準

ソフトバンク・ビジョン・ファンドでの投資が拡大

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「前回の決算説明会では投資案件は約20社とお伝えしたが、この3カ月でさらに6社増えている」とソフトバンク・ビジョン・ファンド※2の投資状況についても説明を行いました。また、メディアでも数多く報道されたUBERについては「既存のベンチャーキャピタルでは8,000億円規模の投資を1社で行うことは不可能だった。SVFだからこそ実現した案件」とSVFの存在意義を強調しました。

    • ※2
      ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業

 

決算説明会の詳細はこちら

(掲載日:2018年2月7日)
文:ソフトバンクニュース 編集部

    • 原則として、株式会社や有限会社、社団法人などを省略して社名・団体名を表記しています。