新型コロナウイルス感染症の影響下で、家族や友人と直接対面で会いづらい状況が続いています。特に、遠方にいる子どもや孫に会えず寂しい思いをしているシニアの方も多いのではないでしょうか。そんな中、離れていても顔を見ながら会話ができる「ビデオ通話」サービスが注目を集めています。
家族と会えなくても顔を見て会話するだけでシニアの方にとっては心強いもの。とはいえ、スマホを持っていない、ビデオ通話があるのは知っているものの「操作が難しそう」「うまく使えるかわからない」などの不安から、使用するのをためらっている方もいるようです。でも実は、ビデオ通話は思ったよりも簡単に始めることができる上、家族とのコミュニケーション以外にも楽しめる要素がたくさんあるんです。
コロナ禍、新たにビデオ通話にチャレンジするシニアが増加中! 始めるメリット3つ
すでにスマホを使っているシニア層の中には、このコロナ禍で新しく始めたこと・する頻度が増えたこととして「ビデオ通話」を挙げる人が多数。
一方で、ビデオ通話の経験がないシニア層の方々が一番気になるところは「どうやって始めたらいいの?」「使い方がわからない」といった部分のようです。
ですが、ビデオ通話は普通の通話と大きく操作が異なるわけではなく、意外と簡単に始めることができます。しかも、使えるようになることで、生活の中での楽しみや安心感が増えるようなメリットがたくさんあります。
メリット①
孫や子どもたちと顔を合わせて会話できる「オンライン帰省」
大事な子どもや孫のことは、いつでも気がかりなもの。電話で声を聞くだけでなく、顔を見ながら話ができれば安心感が増します。
メリット②
今どきの行動派シニアはもうやってる! 友だちとの「オンライン飲み会」
遠くに住む家族とだけでなく、最近なかなか会えていない友人たちとのコミュニケーションも楽しめます。電話もいいですが、顔を見ながら話をしたり、食事をするのは心が踊るもの。自宅でリラックスしながら、好きな料理とお酒を用意して気の知れた人たちと交流することができます。
メリット③
病院に行かなくても、診察を受けられるようになるかも……!?
病院が遠方にあって行きづらい、一人での通院が難しいという方でも、自宅で気軽に診療を受けることができる「オンライン診療」が、今後一般的になるかもしれません。また、家族同士のビデオ通話でも、顔を見ての会話ならお互いの体調の変化にもすぐに気づいてあげられるので、安否確認のためにも始めておいて損はありません。
ビデオ通話を始めるための一番簡単な3ステップ
シニアの方にいろいろと知識をインプットするよりも、まずはお子さん、お孫さんなど操作に慣れている方と一緒にビデオ通話をやってみるのが近道です。
一番簡単な方法は、慣れている方からビデオ通話を発信して、それを受けてもらうという方法。ビデオ通話を始める3ステップをご紹介します。
固定電話で通話をしながら説明するとスムーズ
最初にビデオ通話をする際はスマホを片手に、固定電話をつなぎながら慣れている方がやり方を逐一説明してあげるとスムーズです。受ける側に慣れてきたら、シニアの方からビデオ通話をかけてみるなど、徐々にステップアップしていきましょう。
▼ STEP1:端末を準備する
まず必要なのは、通話するための通信端末です。スマートフォンなら、どこにでも持ち運べて手軽に通話できるのでオススメです。その他、iPadなどのタブレット端末やパソコン※でも、ビデオ通話をすることができます。
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- ※カメラが内蔵されてないパソコンは、別売りのWebカメラが必要になります。
端末や通信環境の事前確認は万全に
スマホを持っていない場合はパソコンからビデオ通話をすることも可能ですが、古いパソコンだとWebカメラを搭載していない機種も多いので、事前の確認をお忘れなく。
また通信状況が悪いと、話の途中で画面が止まったり音声が途切れてしまうことがあります。端末を準備したら、ビデオ通話を行う場所でインターネットがちゃんと使えるかもチェックしておきましょう。
▼ STEP2:アプリをダウンロードする
アプリは、ビデオ通話をするために必要なツールです。いろいろな種類がありますが、まずはお子さんやお孫さんなど家族が使っているアプリと同じものがオススメ。それぞれに特徴があるので、慣れてきたら他にもいくつか試して、自分に合ったものを探してみても良いですね。
よく使われているビデオ通話アプリ
FaceTime (iPhoneに標準搭載) |
ZOOM (無料) |
LINE (無料) |
iPhone・iPadなどに最初から入っているので、通話相手の電話番号もしくはメールアドレスを入力してビデオボタンを押すだけで、簡単にビデオ通話を始めることができます。
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ビデオ通話に招待された場合、アカウント登録をしなくても始められる手軽さから、シニアにも人気があるアプリです。
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若者からシニアまで利用者が多い人気のアプリです。普通の電話と同じ感覚で、電話がかかってきたら「応答」ボタンを押すだけでビデオ通話が始められます。
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複雑な「アカウント作成」は慣れている人が準備してあげるとベター
スマホを持っていない場合はパソコンからビデオ通話をすることも可能ですが、古いパソコンだとWebカメラを搭載していない機種も多いので、事前の確認をお忘れなく。
アプリによっては、アカウントの作成(アプリを利用するための情報登録)が必要になる場合があります。アカウントを作るためには、メールアドレスを用意したりパスワードを設定したりと、シニアの方には難しい部分も。お子さんやお孫さん世代の方が代わりにアカウントを作成してあげて、親御さんはIDとパスワードをいれるだけの状態にしてあげても良いですね。
▼ STEP3:ビデオ通話を始める
ビデオ通話には、「相手からのビデオ通話を受ける」「自分からビデオ通話を始める」の大きく2通りのやり方があります。最初はより簡単な「相手からビデオ通話を受ける」側からのスタートがオススメ。始める前に、ビデオ通話をする相手と日時を決めておくのが良いでしょう。
- 相手から着信がある場合(FaceTime、LINE)
着信があった際に画面に表示される「応答」ボタンを押すと、ビデオ通話が始まります。 - 相手から招待URLがくる場合(ZOOM)
メールやメッセージで送られてきた招待URLをクリックすると、ビデオ通話に参加できます。
通話が始まったら音声と映像をチェックしよう
スマホを持っていない場合はパソコンからビデオ通話をすることも可能ですが、古いパソコンだとWebカメラを搭載していない機種も多いので、事前の確認をお忘れなく。
音声が聞こえない、もしくはカメラの映像が見えない場合は、アプリ側の設定がオフになってしまっている可能性があります。通話が開始されたらまず、音声と映像がちゃんと伝わっているかを確認するなど、慣れている方がサポートするとスムーズです。
家族以外が相手の時は注意! 知っておきたいビデオ通話のマナー4つ
ビデオ通話に慣れてきたら、次は範囲を広げて友人や知人との通話にもチャレンジ。家族以外の人とビデオ通話をする際は、ちょっとした配慮をプラスすることが楽しむためのポイントです。
服装や利用する部屋はキレイな状態に
対面で会う時と同じように、最低限の身だしなみは整えたり、部屋を片付けておくことで、気持ちよくビデオ通話ができます。
最初に終了の時間を決める
お店での会食や飲み会と違って、自宅でのビデオ通話は終わりの時間がないので、ついつい長引きがちです。最初に「●時まで」と時間を決めておくことで、スムーズに会話を終わらせることができます。
順番に発言をしたり、相手の話に反応を見せるなどの配慮を
対面での会話と違って、ビデオ通話では同時に声を発すると一方の声がかき消されてしまいます。相手が喋りきるのを待ってから発言したり、喋りたい時は手を上げてアピールしたり、ちょっとした気遣いが会話を楽しむためのポイント。相手が話している時に、自分の雑音が入りそうな場合は、ミュート(消音)ボタンを押して自分の周囲の音声を拾わないようにするなど、相手が話しやすい環境を整える工夫もオススメです。さらに、声を出していない時も適度に相槌を打つと、相手の好感度もアップします。
離席、退席する時は一声かける
オンライン飲み会の場合、トイレに行ったり、飲み物のおかわりを取りに行くなど、途中で席をはずすこともあるでしょう。ビデオ通話の相手は、映し出されている状況以外、画面の向こうで何が起きているか確認することができません。急に姿を消して心配させないよう、自分が席を立つ時や退席する際には一声かけるようにすると、相手も安心ですよ。
ビデオ通話、始めるのは意外と簡単ですよね。この機会にチャレンジすれば、家族や友人とのコミュニケーションが増え、おうち時間の過ごし方の幅もぐっと広がるはず。シニアの方一人で始めるが不安なら、お子さんやお孫さんと一緒にやることで、よりスムーズに始められますよ。
(掲載日:2020年09月17日)
編集:小野和哉(都恋堂)
文:河田早織
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