国連が定めた世界共通の目標であるSDGsは、「誰一人取り残さない」世界の実現を目指し、企業が課題解決のための創造性とイノベーションを発揮することを期待しています。SDGs「アウトサイド・イン」は、「社会課題の解決を起点にしたビジネス創出」のことで、アウトは社会を、インは企業や組織を意味します。
自社の事業そのものがSDGs達成に貢献すると考えるソフトバンクは、社会課題の解決を起点にした新規事業創出の一貫として、11月13日、商品企画を担当している社員たちが、発達障がいのある当事者への支援事業を行う専門家をファシリテーターとして、ソフトバンクがどんなサービスや商品が提供できるか、イメージを膨らませるワークショップを体験しました。
発達障がいのある子どもの日常生活を想像してみる
ワークショップに参加した社員は、個人向け商品の、技術、サービス、IoT(Internet of Things)、UX(User Experience)の各領域で企画を担当しているメンバー。これまでにも障がいのある方の社会生活を支援するサービスを手がけた社員もいました。
参加者は2グループに分かれ、最初に、ファシリテーターであり、ワークショップの企画者でもある株式会社LITALICO(リタリコ)の河合道雄氏から、発達障がいの特性や生活の場面、困りごととそれをサポートするツールなど、障がいへの理解を深めるレクチャーを受けました。
続いて、「ポケットの中が見えるメッシュリュックインナー」など、発達障がいの子どもの”お出かけ応援グッズ”をLITALICO社と共同開発した、株式会社フェリシモの永冨恭子氏から、具体的な商品の開発事例が紹介されました。
参加者たちは、お出かけ応援グッズがどのように開発されたのかを聞き、
「いままで開発してきたもので一番大変だったのは?」
「企画のステップやスケジュールは通常商品と異なるのか?」
「地域差は?」
「商品紹介の仕方は?」
「購入を決定するのは誰?」
など、次々に質問をしていました。
仮説からアイデア出しへ。ソフトバンクができることは?
後半は、前半のレクチャーの内容をまとめた「障がい特性」「生活場面」のカードを使い、自分が具体的に想定した対象者の困りごとを助けるサービス・商品のアイデアを、ワークシートに書き込む課題を短時間のうちにこなしました。
そして、個人ワークで出したアイデアを隣の人と意見交換し、さらにアイデアの絞り込みと深掘りを行い、グループ内で発表。
発表者が、障がい特性の項目ごとに、自分のアイデアを書いた付箋紙を張り、コンセプトを説明。視覚過敏の特性がある人には「人ごみで人間の顔が野菜に見えるメガネ」、注意散漫になりがちな人には「注目ランプ」などのアイデアが発表されると、「あったらいいね」「おもしろい」「使いたい」などの声が上がり、真剣な中にも和やかな雰囲気で進行しました。
閉会の挨拶をしたUX企画部の小山は、「今日は発達障がいを知るきっかけになり、部署横断的に話しをしながらアイデアの種が出て、貴重な体験ができました。今回だけで終わらせず、アイデアを育てて形にしていきたいと思います」と抱負を語りました。
(掲載日:2020年11月30日)
文:ソフトバンクニュース編集部
SDGsの達成に向けたマテリアリティ「人・情報をつなぎ新しい感動を創出」
今回の紹介した内容は、SDGsの目標「1、3、4、8、9、10、11」に対し、「人・情報をつなぎ新しい感動を創出」することで、SDGsの達成と社会課題解決を目指す取り組みの一つです。