SNSボタン
記事分割(js記載用)

目標1「貧困をなくそう」。すべての人が貧困から抜け出すために ー3分で分かるSDGs

SDGsの目標1「貧困をなくそう」。すべての人が貧困から抜け出すために(3分で分かるSDGs)

たった3分で「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」の基礎知識が学べる【3分で分かるSDGs】シリーズ。この記事では、SDGsを構成する「17の目標」のうち目標1「貧困をなくそう」について、現状の課題や企業の活動例、私たちにできることを見ていきます。

これだけは知っておきたい! SDGsの目標1「貧困をなくそう」3つのポイント

SDGsの目標1「貧困をなくそう」。すべての人が貧困から抜け出すために(3分で分かるSDGs)

  1. 世界の10人に1人が、1日2ドル以下で暮らしている
  2. 企業がしていること。達成のカギは「教育」や「雇用」
  3. 私たちにできること。普段の買い物でも支援OK

世界の貧困の現状とは? 10人に1人が、1日2ドル以下で暮らしている(SDGsの目標1)

SDGsの目標1「貧困をなくそう」。すべての人が貧困から抜け出すために(3分で分かるSDGs)

今、世界の10人に1人が、衣食住がままならない“絶対的貧困”に苦しんでいます。しかし「貧困」とだけ聞いても、自分には遠い世界の話だと感じる人もいるのではないでしょうか?

実は、先進国も例外ではありません。日本でも、6人に1人が平均所得の半分以下で暮らす“相対的貧困”にあると言われています。食べ物や住む場所に困っていなくても、例えば進学や習いごと、旅行といった選択の自由が失われているのです。

さらに、貧しい世帯の子どもは、大人になっても所得が低くなりがちだそう。このままでは、福祉のために使うお金が足りなくなって税金ばかりが増えていくなど、私たちの生活にも影響します。社会が一つとなって、貧困の連鎖を終わらせることが重要です。

ゴールは「あらゆる場所で、あらゆる形の貧困に終止符を打つ」こと

今は健康でお金があっても、気候変動による自然災害、世界的な金融ショックやパンデミックなどが起きて、貧しい暮らしを送ることになる可能性もゼロではありません。そのような被害にあっても、すべての人が自力で生活を立て直せる力が求められています。

覚えておきたいSDGs関連用語
  • 絶対的貧困…食べもの、水、家、衣服といった、最低限の生活水準が満たされていない状態。国際的な基準は、1日1.9米ドル以下で暮らしていること。
  • 相対的貧困…その国の平均水準よりも低い収入で生活している状態。外からは見えにくく、支援の手が届きにくい。先進国の中でも、日本は相対的貧困率が高い国の一つ。
  • 絶対的貧困…食べもの、水、家、衣服といった、最低限の生活水準が満たされていない状態。国際的な基準は、1日1.9米ドル以下で暮らしていること。
  • 相対的貧困…その国の平均水準よりも低い収入で生活している状態。外からは見えにくく、支援の手が届きにくい。先進国の中でも、日本は相対的貧困率が高い国の一つ。

企業がしていること。達成のカギは「教育」や「雇用」(SDGsの目標1)

① 児童養護施設での進学支援プロジェクト

日本の児童養護施設で暮らす子どもたちは、経済的に余裕がないなどの理由から、大学進学率がかなり低いと言われています。そこで、民間の企業がボランティアや支援団体と協力してスタートしたのが「進学支援プロジェクト」。学習へのやる気をアップさせるワークショップを開いたり、学費・生活費のサポート、施設とケースワーカーによるケアなどを通じて子どもたちを支えています。

SDGsの目標1「貧困をなくそう」。すべての人が貧困から抜け出すために(3分で分かるSDGs)

② 途上国の農村地域での雇用創出プロジェクト

開発途上国では、都市部と農村部の経済格差が大きいことが問題です。ある電機メーカーでは、アフリカをはじめとする電気の通わない地域に、自社が開発したソーラーランタンを数万台贈りました。特に子どもや女性が、日が暮れたあとにも仕事や勉強といった機会をもてるようにすることで、貧しい人々が自力で生活し続けられる未来を目指しています。

SDGsの目標1「貧困をなくそう」。すべての人が貧困から抜け出すために(3分で分かるSDGs)

私たちにできること。普段の買い物で支援OK!(SDGsの目標1)

① フェアトレード製品を選ぶ

フェアトレードとは、「途上国と先進国による平等な取り引き」のこと。十分に生活できないほど低い賃金で働く人や、勉強するための時間やお金がない子どもを減らすため、「労働者に適正な賃金が支払われること」が一つの基準となっています。最近では、スーパーやオンラインショップでも、「国際フェアトレード認証ラベル」が貼られたものをよく目にします。ショッピング中に、少し意識してみるといいかもしれませんね。

SDGsの目標1「貧困をなくそう」。すべての人が貧困から抜け出すために(3分で分かるSDGs)

② 食料支援を行っている団体に寄付をする

「国境なき医師団」や「国連WFP」といった食料支援をしている団体に寄付してみましょう。小さい額から寄付ができ、クレジットカード、コンビニエンスストア、銀行ATMといった支払い方法が選べます。また、NPO・NGOを通して、子ども食堂などに食材を届けることもできます。現金や書籍、カードポイントなど手持ちのものをそのまま寄付できるのも特長です。

SDGsの目標1「貧困をなくそう」。すべての人が貧困から抜け出すために(3分で分かるSDGs)

すべての人が貧困から抜け出すために

着るもの、食べるもの、住む場所。どれか一つ欠けても健康的な生活とは言えません。決して他人ごとではないこの問題に向き合うには、親から子どもへの貧困の連鎖、地域による教育や医療の格差を知り、身近な人たちと情報をシェアすることが大切です。

監修者:蟹江 憲史(かにえ・のりちか)先生

蟹江憲史先生

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授。専門は国際関係論、地球システム・ガバナンス。SDGs策定過程から国連におけるSDGs設定に参画、「目標ベースのガバナンス」という概念を打ち立て、国際的に高く評価されている。国連事務総長より、2023年に国連が発行する『グローバル持続可能な開発報告書(GSDR)』を執筆する15人の科学者の一人に選ばれているSDGs研究の第一人者であり、研究と実践の両立を図っている。『SDGs(持続可能な開発目標)』(2020年、中公新書)『未来を変える目標SDGsアイデアブック』(Think the Earth、2018、監修)、『SDGs白書2019』(インプレスR&D)など。

(掲載日:2021年3月12日)
文・編集:エクスライト
イラスト:小鈴キリカ
監修者プロフィール写真:市村円香

SDGsの達成に向けた、マテリアリティ「人・情報をつなぎ新しい感動を創出」

サステナビリティ

ソフトバンクは「すべてのモノ、情報、心がつながる世の中を」をコンセプトに、SDGsの達成に向けて6つのマテリアリティ(重要課題)を設定。そのうち、SDGsの目標1「貧困をなくそう」を踏まえた「人・情報をつなぎ新しい感動を創出」では、スマートデバイスの普及を促すことで、誰もが平等で不自由なく最新情報を得られる社会の実現を目指しています。