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目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」。しなやかで強いインフラによって産業の発展をめざす ー3分で分かるSDGs

SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」。しなやかで強いインフラが産業の発展を促す(3分で分かるSDGs)

たった3分で「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」の基礎知識が学べる【3分で分かるSDGs】シリーズ。この記事では、SDGsを構成する「17の目標」のうち目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」について、現状の課題や企業の活動例、私たちにできることを見ていきます。

これだけは知っておきたい! SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」3つのポイント

SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」。しなやかで強いインフラが産業の発展を促す(3分で分かるSDGs)

  1. 約37億人がインターネットにアクセスできない現状
  2. 企業がしていること。テクノロジーで生活を支える
  3. 私たちにできること。災害への備えや公共交通機関の利用

世界のインフラ整備の現状とは? 約37億人がインターネットにアクセスできない(SDGsの目標9)

SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」。しなやかで強いインフラが産業の発展を促す(3分で分かるSDGs)

水や電気、通信、交通など、私たちの生活に欠かせない「インフラ」。途上国の中には、こうしたインフラが整っていない国も多く、そのことで日々の生活に困っている人がたくさんいます。例えば、水道の設備がない暮らしをしている人は世界で約22億人、電気を使えずに暮らしている人は約7億8,900万人にのぼるといわれています。

携帯電話を持つ人は年々増えていますが、世界で約37億人が、いまだにインターネットにアクセスできません。インターネットを利用できる人が増えれば、生活や仕事に必要なさまざまな情報・知識を得ることができるようになり、教育や雇用、衛生などの問題を解決することも期待できます。

また、インターネットを使った技術やサービスを活用できる人が増えれば、産業と経済の発展にもつながっていくでしょう。

ゴールは「しなやかで強いインフラをつくる」こと

すべての人が安心・安全に暮らすには、どのようなインフラが必要でしょうか? 自然災害などが起きたときでも影響を受けにくい、またはスムーズに元の状態に回復できるインフラのことを「レジリエント(強靭)なインフラ」と呼びます。大きな災害にあっても、インフラがすばやく復旧すれば、あらゆる被害を最小限に抑えられます。

覚えておきたいSDGs関連用語
  • レジリエント…しなやかで、強いこと。本来は「回復力」「弾力」などを意味する言葉。
  • レジリエント…しなやかで、強いこと。本来は「回復力」「弾力」などを意味する言葉。

企業がしていること。生活を守り支えるテクノロジー(SDGsの目標9)

① AIカメラを活用し、交通の安全を守る

交通インフラは最新の技術によって支えられています。例えば、鉄道の駅のホームに設置されているAIカメラ。駅の様子をリアルタイムで監視し、異常を検知するとアラートを発します。それによって、事故やトラブルを未然に防ぐことができるのです。また、車の渋滞など最新の交通状況も把握しやすくなります。

SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」。しなやかで強いインフラが産業の発展を促す(3分で分かるSDGs)

② 災害に強い通信ネットワークで命を守る

災害が起きたとき、いち早く情報を得ることは、命を守ることにつながります。電気通信サービスを提供する企業は、災害などで停電が起きたときも電波を送れるように、全国の基地局にバッテリーや発電機などを備えています。また、被災地域に移動基地局車や移動電源車を送り、ライフラインである通信設備をすぐに復旧できるようにしています。

SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」。しなやかで強いインフラが産業の発展を促す(3分で分かるSDGs)

私たちにできること。災害への備えや公共交通機関の利用(SDGsの目標9)

① 災害時に備えて準備をしておく

地震など大きな災害が発生した時には、電気やガスなどのインフラがストップしてしまうことがあります。そうした事態に備えて、モバイルバッテリーや小型のソーラーパネル、非常用トイレなどを用意しておくと良いでしょう。個人で準備をしておくことで緊急時もインフラに負荷をかけず、速やかな復旧につなげることができます。

SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」。しなやかで強いインフラが産業の発展を促す(3分で分かるSDGs)

② 公共交通機関を積極的に利用する

なるべく環境に負荷をかけず、持続可能な方法でインフラを維持していくことも大切です。電車やバスなどの公共交通機関を積極的に利用すると、自家用車などを使うよりも、少ない資源で多くの人が移動することができ、二酸化炭素の排出も抑えられます。

SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」。しなやかで強いインフラが産業の発展を促す(3分で分かるSDGs)

しなやかで強いインフラで産業の発展をめざす

すべての人が安心・安全に生活していくために必要なのは、しっかりとしたインフラを整えること。それによって産業が発展し、より便利で豊かな社会が実現できるでしょう。

監修者:蟹江 憲史(かにえ・のりちか)先生

蟹江憲史先生

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授。専門は国際関係論、地球システム・ガバナンス。SDGs策定過程から国連におけるSDGs設定に参画、「目標ベースのガバナンス」という概念を打ち立て、国際的に高く評価されている。国連事務総長より、2023年に国連が発行する『グローバル持続可能な開発報告書(GSDR)』を執筆する15人の科学者の一人に選ばれているSDGs研究の第一人者であり、研究と実践の両立を図っている。『SDGs(持続可能な開発目標)』(2020年、中公新書)『未来を変える目標SDGsアイデアブック』(Think the Earth、2018、監修)、『SDGs白書2019』(インプレスR&D)など。

(掲載日:2021年3月18日)
文:佐藤由衣
編集:エクスライト
イラスト:小鈴キリカ
監修者プロフィール写真:市村円香

SDGsの達成に向けたマテリアリティ「質の高い社会ネットワークの構築」

マテリアリティ

ソフトバンクは、SDGsの達成に向けて6つのマテリアリティ(重要課題)を特定。そのうち、SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」を踏まえた「質の高い社会ネットワークの構築」では、どんなときでも安定的につながる通信サービスを提供することで、生活インフラの整備を目指しています。