データ活用で日本をDX先進国へ − ソフトバンク法人事業説明会レポート

法人事業説明会の動画は約90分です

ソフトバンクは2021年6月1日に、法人事業に関する説明会をオンラインで開催。従来の通信事業中心の取り組みから脱却し、データを活用して企業や社会のDXを推進するという今後の成長に向けた新しい挑戦について紹介しました。

官・民のデータが連携する基盤を構築し、B2B2Cを提案する企業体へ

官・民のデータ連携できる基盤を構築し、B2B2Cを提案する企業体へ

代表取締役社長執行役員兼 CEOの宮川潤一は、ソフトバンクが成長戦略として掲げる「Beyond Carrier」がまさに形となり、今後は企業・社会のDXの取り組みにゲームチェンジしていく。あらゆる分野でのデジタル化を提案できるよう、官・民それぞれのデータが連携する基盤を構築し、LINEやPayPayといった顧客接点を活用したB2B2Cを提案する企業体を目指していると述べました。

また、法人事業の成長を支えているソリューション分野における目標や、海外での事業展開を目指す「Beyond Japan」についても触れ、「日本をDX先進国にし、国力を上げて日本を元気にする」と宣言。成長が見込める法人事業は、収益の第二の柱になると自信を見せました。

業界特化型のソリューション提案で、企業・社会のDX推進を支援

法人事業を統括する代表取締役副社長執行役員兼 COOの今井康之は、ソフトバンクの法人事業が注力する四つの分野について言及し、「デジタルコミュニケーション」「デジタルオートメーション」「デジタルマーケティング」「セキュリティ」分野において、B2B2Cモデルの事例を構築し、業界別にDXを推進していくと強調。

特にソリューション提供において重要なクラウドサービスに関しては、ネットワーク、データセンター、セキュリティなどを一元的に提供する仕組みがあり、導入から運用までフルサポートで提供できるところが強みであると述べました。

ソフトバンクは、クラウドの導入実績や運用・管理における技術力の高さなどが評価され、Google Cloudサービス、およびMicrosoft Azureサービスにおいて、MSP（Managed Service Provider）のパートナー認定資格を取得しています。

Microsoft社とGoogle Cloud社のMSP取得は日本唯一

DXの取り組みについては、すでに17件の事業を立ち上げていると明らかにしました。さらに、企業のデータと自治体などの公共データを連携し、官・民のデータが一元的に連携する基盤を構築する「都市OS」についても触れ、防災などにデジタルデータを活用するなど、DX推進による安心安全な社会の実現を担い、社会に貢献したいと語りました。

デジタルツインを活用した『次世代AI都市シミュレーター』の研究開発を開始

都市OSを「共創」で構築し日本のDXを推進

5Gを使った新たな「産業革命」にチャレンジ。5Gコンソーシアムを設立

常務執行役員の藤長国浩は、企業と社会DXの推進に向けた取り組みの具体例を五つ紹介。ヘルスケアアプリ「HELPO（ヘルポ）」の提供や、AIやIoTを活用した水の再生処理技術を持つWOTAとの提携について説明し、加えて、スポーツのインターネット中継視聴者向けバーチャル広告の実用化など、デジタルマーケティングの高度化にも取り組むと述べました。

社会／企業DXの推進に向けた新たな取り組み

ヘルスケアテクノロジーズ、MICINと協業してオンライン診療サービス機能を提供開始

AIやIoTを活用した水の再生処理技術を持つWOTAと資本・業務提携

そして、本格的な5Gの実用化に向けて、企業や自治体など社会全体で5Gの活用を加速させることを目指す「ソフトバンク5Gコンソーシアム」の設立について紹介。外部専門家も交えて、5Gによる新たな「産業革命」にチャレンジしていきたいと抱負を語りました。

最後に、ソフトバンクの本社にオープンした最新ソリューションの体験型施設「Executive Briefing Center」について触れ、最新デジタル技術の事例紹介にとどまらないプログラムの提供など、一般的なショールームとは異なる本センターの詳細について動画で紹介し、「ここでお客さまと未来を語り合える機会を得ていきたい」として説明会を締めくくりました。

Exective Briefing Program～テクノロジーの体験／DXを推進～